表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
真実と暴虐と黒紫の魔力

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

629/1883

侵攻

後方で砲台役に徹していた私が急に前に出て来てショルシエも驚きの表情を見せているけど、次の瞬間にはカモがネギを背負って来たと言わんばかりの笑みを浮かべて、私に照準を合わせて来ました。


それもそうです。私達は各々の役割を明確に分けています。

本来ならその役割を担当している魔法少女がやっていることを他の魔法少女がカバーした結果、その分野というのは脆くなります。


カバーに入ったその魔法少女にかかる負担が増えるからですね。


それでも役割を分担するのはメリットは大きいから。自分の役割に集中が出来るし、特化した役割を持つ事で得意分野の能力を存分に活かせます。


お互いにサポートしあい、最終的に個人個人が高いパフォーマンスを発揮出来るのが役割分担の強み。


ただし役割を分担している以上はその担当はプロフェッショナルという事になる。プロとアマ、習熟度や判断力に差があるのは当然で、さっき言った他の魔法少女がカバーに入った際に脆くなる原因のひとつ。


プロとアマでは差があるということですね。


勿論、私だってそうです。これはあくまで真似事。ルビーちゃんがやっていることを私が出来るだけ再現しているに過ぎない。でも、真似事がいくつもあればこの話は少し変わって来ます。


「『ジュエルセット・アクアマリン』」


火の属性から水の属性に切り替えて、大量の水を渦巻くようにして周囲に放ちます。


これはアズールの得意技です。周囲を巻き込んで、土砂や瓦礫、敵の攻撃すら自分の攻撃に変えるカウンター技。


「なに?!」


「研究者の割に解析能力も判断能力も無いですね」


多くの魔法を巻き込んでショルシエの障壁を呑み込むようにして水を叩き付けます。


ショルシエの様子が伺えなくなりますけど、これで問題ありません。

こちらも少し溜めが欲しいですから。


セットしてるジュエルをアクアマリンからもう一度ルビーに変えます。


青く染まっていた衣装が赤くなり、手のひらに火属性の魔力を剣の形にして、それをぎゅうぎゅうに凝縮させていきます。


ルビーちゃんの強みは高機動性や誰とでも息を合わせられる連携攻撃。そして、高い防御突破能力です。


アズールやクルボレレさんが、防御の上から叩くのが得意なのに対して、ルビーちゃんは防御ごと破壊する。


この違いは大事です。本人はあまり意識していないみたいですけど、攻撃性能というシンプルな能力は私達の中ではフェイツェイさんと並んで高い。


「障壁を焼き斬ります!!2人は準備してください!!」


その防御突破能力を今回は真似ます。


ありったけの火属性の魔力を剣の形に押し留め、未だ渦巻いているショルシエがいる障壁目掛けて振り下ろします。


炎が剣の刀身の長さをを無視して伸び、剣の軌跡に沿って燃え上がります。

水の魔法はその熱量に蒸発し渦の中心にいたショルシエ、その周囲を変わらず防護していた障壁へと直撃しました。


「ふんっ、姿が変わったから警戒していたものの、この程度か。まだあのフェイツェイとか言う小娘の方が歯応えがあるぞ」


「ええ、そうですね。私の真似事が出来るのはここまで。仕上げは別です」


属性を変え、見た目の色が変化した私に意識を集中していたところ申し訳ないですけどね。

私は真似事。豊富な属性を切り替えて、誰かの模倣をする事で万能に戦えるのが本当の私の強みなんですけどね。


これは万能って言い換えると器用貧乏ですから。特に役割が分担されてるとその役割自体が無くなって来るんですよ。


「『ジュエルセット・アメジスト』」


だから、私は最終的に大砲役をしながら、皆さんの指示や作戦を考える役割に落ち着いたんです。

今の私の強みは器用貧乏の便利役ではなくて、皆の強いをもっと強くする事ですから。


チュンっと障壁に何かが当たり、直後に炸裂音が鳴り響きました。


驚くショルシエですが、障壁の一部でいいから破壊出来ればこちらのもの。


「撃てぇっ!!」


『紫水晶の片眼鏡』には、焼かれて脆くなっていた障壁にノワールちゃんが撃ち込んだ榴弾が突き刺さって爆ぜた事で空いた少しの隙間が映りました。


間髪入れずに瞬間で出せる最大火力の魔砲を撃ち込みます。


一度砕けて脆くなったところに更に力が加わればボロボロに壊れるのは魔法も科学も変わりません。


【Ignition Start!!】


大穴の空いた障壁。ショルシエほどの魔法を使う相手ならすぐに修復されるのは分かり切っています。


だから、ここに飛び込むのは私達の最速。


「アクセル全開のボクに30秒だけ付き合ってもらうっすよ!!」


「ーーっ!!?!」


本当に一瞬。魔法少女ですら、目にも追えない速度で障壁内に飛び込んだクルボレレさんがその速度を維持したまま、ショルシエを殴り飛ばします。


さぁ、ここからが本番です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 器用やなぁ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ