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魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
真実と暴虐と黒紫の魔力

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新入り歓迎会

さて、最後に私達の敵である魔獣と【ノーブル】についてまとめようと思う。


まずは魔獣。これはさっきも言った通り、人間界に元々いた生き物が魔力に晒され、変異してしまったものの総称だ。


原則として、殆どの魔獣は身体が大きく、そして頑強になる。元々の獣としての能力が強化されていることの他に、角を飛ばしたり、爪を伸ばしたり、高い知性を得たり、魔力によって強化される部位や項目は個体によってばらつきがあるようだ。


魔獣は妖精と同じく魔力を欲する。魔力によって強化された肉体を維持するためだ。

魔法少女達も同じく魔力を必要とするものの、普段の生活では魔力の消費を限界まで落とすコントロールが出来るため、食事や呼吸などで十分に魔力を補うことが出来るのが一番の差かも。


魔力を欲する魔獣たちは、魔獣同士で争い、互いの肉を喰らうことで大量の魔力を得る。やがて、その矛先を人間へと向けるのだ。


人間は群れ、尚且つ非力だ。魔獣を倒し、得られる魔力よりは少ないかも知れないけど、一定の強さを持つ魔獣からすれば格好の狩場に見えるのだろう。


そうして、クマが山を降り、人里にやって来てしまうのと変わらない感覚で人を襲い、食らうのだ。


これが、魔獣が人間の天敵たる由来である。なお、昆虫型の魔獣もいるが、元々小さな昆虫の大型魔獣は1m未満であり、これらは大型の獣型魔獣の餌となるため、あまり人類の脅威にはなっていない。


もしこれが獣型と同等のサイズを誇っていたのであれば、人類最大の脅威になっていただろうことは魔獣研究者の中では有名な話の様だ。


堅い外骨格、強い力に、高い機動力、そして飛行、毒、糸、などなど様々な特殊能力を持つ虫たちが人間より大型となれば、考えるだけで身震いしてしまう。


まぁこれは想像の話。現実では脊椎動物を元とした魔獣たちが最上位として君臨し、人間との生存競争を繰り広げている。



そして、私達最大の敵と言って差し支えないだろう。魔獣信仰宗教を母体としたテロ組織【ノーブル】。


元々は小さな新興宗教だったというそれが、今最も危険なテロ組織として私達魔法少女と敵対しているというのだから、世の中というものは分からない。


魔獣信仰というだけあって、どうやら彼らは魔獣という人類の天敵を崇め受け入れるという一種の破滅願望に近いような思想を根底に持っているようだ。


その思想の果てに行きついたのが、S級魔獣『大海巨鯨 リヴァイアタン』。その眠りを覚まし、復活させるという野望である。


S級魔獣という人類最大の天敵をこの世に再び放つことは、彼らにとって神の降臨にもふさわしい偉業に違いない。

だが、もしそんなことが起これば世界は再び暗雲に覆われ、少しずつではあるが再興の兆しを見せ始めている人類に大きなブレーキがかかることだろう。


とんでもないことだ。確かに発展し過ぎた人類が、この星を貪り食ってしまうのは時間の問題だったかも知れないが、だからといって滅びに向かえば良いという訳でもない。


ようはバランスの問題である。皮肉にも、魔獣が現れたことにより多くの自然環境は改善されたそうだが、人間が滅べば今度は魔獣が地球上の生命を一つ残らず貪り食うことだろう。


そうなれば結局待ち受けるのは破滅。過ぎた力は災いをもたらすとはこのことであり、人間は科学と自然、魔力と魔獣に真摯に向き合っていかなければならない。


少しでも良くなるように努力をすることが大事なのだ。それを放棄し、滅びを扇動する【ノーブル】のやり方に私は憤りすら感じる。


そのテロ組織【ノーブル】は大きく分けて3つに分かれているようで。


表面上の宗教である【ノーブル】。ここが主に資金を集める広告塔の役割をしているようだ。


次に裏の研究組織。ここはショルシエという妖精が取り仕切っているようで、Slot Absorberやメモリーの開発をしたのもここ。

世界中に点在し、【ノーブル】の構成員の大部分はここに属していると思われる。


最後に実際にテロ行為等を行う実働部隊。私達とドンパチするところであり、シャドウを筆頭とした戦闘に長けた者がいるようだ。

カレジもここに属していたようで、他にも今は魔獣へと改造されてしまったクライスなどもここの所属だったようだ。


そういえば最近はシャドウが表立って出てくることが少ない。ショルシエとクライスとはバチバチやっているのだけど、一体何をしているのやら。


腕を磨いているのだとしたら、不謹慎ではあるけど少し口角が上がってしまうかな。


あの無愛想な男と戦うのは存外嫌いじゃないんだよね。彼はロクでもない組織に属しているが、戦いの美学って言うのかな?

どこかそういう物を感じる。敵は敵だからいずれは、と思うけどね。


少なくともショルシエよりは100倍マシなのは確定的だ。ショルシエという妖精は間違いなくロクデナシだ。


他者を踏みにじり、命を玩具とでも思っているかのようなあの女の思想にはとてもじゃないけれど一つの同意も出来ない。


パッシオとカレジの祖国、ミルディース王国の滅亡にも深く関わっているらしく、何処から何処までもロクデナシ。


【ノーブル】の中でも最大の脅威でもあるので、まずはショルシエの対策と打倒が私達の目標の一つ、でもあるかな。



私達魔法少女の目下の目標は【ノーブル】の壊滅とリヴァイアタンの復活阻止かな。

これをどうにかしない限りは、人間界に平穏が訪れることは無いだろう。


そして、私個人の目標である。魔法少女が戦わずに済む世界。これの打開策は未だ無い。


唯一あるとすれば、協会が保有している魔法と科学の混合技術の発展と浸透だけど、一体何年かかるかもわからないし、抜本的な解決策かと言われれば疑問だ。


もし、もしだけど、人間界と妖精界。その間に出来てしまった世界の穴を塞ぐことが出来たのなら。それが、私の障壁でも出来るのだろうか?

可能なら、きっと私は死ぬまでそこで壁を作り続けることになるんだろうか?そうなったら、パッシオは帰らなくてはならなくなるのだろうか。


分からない。まだ、何も。でも、私はそれを諦めないし、諦めるつもりもない。


絶対に成し遂げる。それで救える命があるのなら、世界だって変えてやるんだ。


白玉ぜんざいを頬張りながら言うことでは無い、とは言わないでほしい。うむ、値段の割には中々美味しい。出来れば白玉のモチモチ感をもうちょっと頑張ってほしいところである。


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― 新着の感想 ―
[一言] 細菌やウイルスが魔獣化したら……ちょっと怖いことになりそうですね。
[一言] 覚悟がすごい テラフ〇ーマーズみたいな可能性もあったのか
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