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魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
最終決戦

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『獣の王』


「貴様らが相手にしている『獣の王』の正体とは、ただただ巨大な力の塊だ!! 巨大なエネルギーの塊に『獣の力』と言う生命が生命として生きていくための本能を煮凝りのように凝縮したものを与えられた形無き怪物!!」


その話は妖精と言う種族にも似ている。というか、『獣の王』の配下である獣から派生した種族なんだから、似ていて当然か。


魔力と言う力の塊に心、あるいは魂という人として絶対にあるものが宿ったモノ。それが妖精。


欲が詰まったのが獣で心が宿ったのが妖精という差しか無い。たったそれだけの差が決定的な差になるのは不思議よね。


「ただし、ただの力の塊では世界に干渉は出来ない。力はただのエネルギーでしかなく、肉体と言う『器』の中に収まっていなければ、ただ世界中に薄く広がるだけ。これでは魔力や酸素と何も変わらん!!」


「その『器』とやらが、アンタってわけ?」


「如何にも!!」


爪と剣がぶつかりあって、バチバチと魔力の火花が散らせながら、『獣の王』っていう存在が何なのかを理解し始める。


ただのエネルギーの塊がポンっとそこに現れたからって、何が起こる訳でもない。キッカケが必要なんだ。

そのエネルギーが、周囲に影響を出すには何かキッカケが無きゃ何の意味も無い。


それはただの現象で一瞬で発散されるか、ゆっくりと拡散するかの二択だ。

一瞬で発散される時はそりゃ爆発的に広がるから影響があるって言えるけど、巨大なエネルギーの塊が一瞬で発散されたあとにそのエネルギーは0だ。だってもう発散されてる。


どんだけ巨大なエネルギーの塊でも、世界一つを一撃で壊すなんて無理だ。そんなことが出来ていたら、とっくの昔にやっている。出来ないから別の手段を取っている。


その別の手段が肉体を持って、その中に巨大なエネルギーを内包しておく。それが『獣の王』という存在。


「だったら、その『器』とやらを壊せば良いだけだろう!!」


爪を弾いて体勢を崩す。そこに上空から割って入って来たフェイツェイが両脚に纏わせた風の爪で『獣の王』に襲い掛かる。


そのまま風の爪で捕らえて、地面に縫い付けようとするけど半分自爆みたいな至近距離での魔法の炸裂で距離を取るしかなくなる。

離れたフェイツェイに対する『獣の王』の追撃の魔法はグレースアの魔法が対応。入れ替わるように私が飛びかかって再び爪と剣の連撃の応酬が始まった。


「馬鹿め。『獣の王』は巨大な一つの個だ。『器』が1つ壊れたからなんだ。その受け皿をまた作れば良いだけの話!!」


フェイツェイの『器』を壊せばただのエネルギーになって霧散するという考えは『獣の王』本人によって否定される。


そりゃそうよね。こうして目の前に『器』がいるんだ。一個の『器』が壊されたからって何の障害も無い。

そもそも、その『器』とやらが私達が知っているショルシエや分身体なんだろうし、コイツにとって、それ自体は大した労力じゃないんでしょうね。


「古の時代。貴様らと同じような徒党を組んだ連中に阻まれたが、事実として私はこうして蘇っている。『器』を壊そうと、『繋がり』を断とうと無駄だ。仮にそうして目の前の私を倒したとして、『獣の王』という巨大なエネルギーの塊を無に帰さない限りは私はいずれ蘇るのだからな」


「昔の人達は『獣の王』を撃退したんじゃなくて、『器』を壊して時間を稼いだってことかぁ。確かにアナタからすればただの時間稼ぎだよね」


グレースアの言う通りなのだとしたら、確かにそれはただの時間稼ぎであって解決策では無いわね。


古代の妖精界だから、数千年前だったっけ? その時代に『器』を破壊したけどそれは時間を掛けて現代に復活している。

『獣の王』の完全な討伐というカタチにはなってない以上、次世代への無責任な丸投げっても言えるわね。


まるで無限に復活する魔王だわ。そんなものRPGの存在だけで良いんだけど?


「その通り。そして私は数千年の時間の中で自らが何故負けたのかを分析し、『器』のストックという方法でこれを解決した。つまり今ここにいる私を倒しても、素早く次の『器』に切り替わるだけ。貴様らの努力は全て無駄、というわけだ」


話に聞くことが本当なら、確かにクソめんどくさい状況ね。



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― 新着の感想 ―
スカラー量とベクトル量の違いかな? エネルギーとしては同じでも、力の方向があるベクトルのほうが力が強いということと同様に。 力量計算だと平均的に詰まっているより、一定方向に流れているほうが大きいという…
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