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アリスとお兄ちゃんとシリーズ  作者: ピシコ
アリスとお兄ちゃんと文化祭症候群
31/41

8 文化祭準備日その1

お腹が治ってきました

翌朝。

私たちは、1-8の教室ではなく、一階の多目的教室に集まっていた。

あ、言ってなかったかもしれないけど、お化け屋敷は、1-8の教室じゃなくて多目的教室でやるの。

1-8の教室は、五階の一番奥で立地的に不便ってことになって、空き教室を使うことになったの。

既に多目的教室内には、段ボールとか、大量のガムテープが置かれている。

「よーし作業を始めるぞ! 男子は俺、女子は夏美がこれからやる作業について指示を出すからな。とりあえず男子は、教室の机と椅子を外に運ぶぞ!」

「女子は、前もって決めておいた三つぐらいのグループに分かれて作業をするよ。宣伝の絵を描くグループと、買い出しのグループ、それと衣装づくりのグループ……と別れたいんだけど、衣装づくりは、今家庭科部で抜けてる渡辺さんが顔を出したときにやることにしましょう」

「それじゃあ衣装づくりグループはどうすればいい?」

私は夏美に聞いた。あ、私衣装グループなの。

「衣装グループには、段ボールを運んでもらいます」

「どこから?」

「アリスちゃんが良く知ってる場所」

……あ、部室の段ボールのことね。

「よーし、みんなで頑張ろうね」

「あ、そうだ! みんな聞いてくれ!」

亮太は突然大声を出した。

「こういうのって、始める前にみんなで掛け声とか必要あると思うんだよな!」

亮太は、一人で頷きながらそう言った。

「そう言う時って、なんて言うんだ? えいえいおーみたいな」

「「「「「「オー!」」」」」

一瞬の静寂の後、笑い声が響いた。

亮太は笑いながら、

「オイ! 今のは違うだろ! ったく……まぁ、いいや。お前らが息ぴったりなのはよく分かったぜ。この調子で頑張ってくれよ」

亮太が言い終わると同時にチャイムの音が鳴り響いた。

時計をふと見ると、ちょうど朝の9時を指していた。

普段とは、違う時間になるチャイムの音。

それだけで、どこか心が浮ついてしまう。

私……今を楽しんでいるんだ……。

この時、私は、青春の芽吹きを感じた気がした。



衣装グループの私と真衣、それと久々登場の真由美の三人は、手品部の部室へと向かっていた。

見慣れた学校内も、文化祭の準備日とあって、とても騒がしい。

「はぁ~都会の学校に来てよかったなぁ~」

真由美は、楽しそうにそう言った。

「ここは都会じゃないと思うけど……」

「何を言ってるのよアリスちゃん。都会の学校じゃないと、文化祭でこんなに盛り上がらないよ」

「そうなの?」

田舎でも文化祭はあるんじゃないのかな。

「だって、全学年込みで3クラスとかしかないから、文化祭をしても一時間経たずに、見終わっちゃうよ」

「まぁ、3クラスだけに比べれば、うちの高校は全学年で24クラスあるから、一時間では到底無理よね」

真衣は苦笑しながら言う。

「そうそう。それに、体育館のステージもあるんでしょ~? いやぁ、二日で全部見れるかな~。あ、二人とも手品部でステージに立つんでしょ? 絶対見に行くからね!」

真由美はニコッと笑う。

真由美は感情表現を体で表すタイプ何だと思うの。だって、楽しそうな時の真由美のポニーテールはいつだって大きく揺れてるのだから。


部室に入ると、さっきまでルンルン気分だった真由美のテンションが少し下がった。

「段ボールこんなにたくさんあるの……?」

「三人で運ぶってなると、一時間以上かかりそうね」

「う~。ちょっと男子の力を借りてパパパッてやっちゃお?」

そうね……この量を私たちだけで運ぶのは無理かも。

「それは出来ないわ」

真衣は即答した。

「真衣ちゃんなんでよぉ」

「この部室は関係者以外立ち入り禁止です」

「あっ……」

そうだ……この完全に隠れ家と化している部屋を他の人に見せるわけにはいかない……。

「え、関係者ってことは、私も駄目なの?」

「七戸さんは、前に一回来たでしょ」

「そうだっけ……?」

真由美は首をひねる。

「私、過去にはとらわれない人間だからね。まぁ、しょうがない。頑張って運ぶかぁ」

真由美って、ちょっとだけおバカなのかもしれない。

でもそうね……頑張って三人で運ぶしかないか……。

「あ、そうだ真衣ちゃん。運び終わったら、また、コーヒー淹れてよね! 真衣ちゃんのコーヒー美味しかったんだ」

「……そこは覚えてるのね?」

「えっと……」

真由美は多分、打算的な女だわ……そういえば社長の娘とか言ってたもんね。



結局、三人だけで全部の段ボールを多目的教室に運ぶまで、二時間以上かかった。

まだお昼前なのに、腕がプルプルよ……、

その二時間の間に、多目的教室には段ボールで出来た通路のようなものが少しづつ出来上がってきていた。

最終的には、段ボールのトンネル通路を作り、その合間合間に脅かし役を配置することになっている。

教室の外では、女の子たちが、段ボールの切れ端に、お化けとか幽霊の絵を描いていた。

女の子たちがキャイキャイしながら絵をかいてる中、アニメ部の早見さんがすごい勢いで、すごいクオリティの絵を描き上げていた。

気付いたら、お絵かきグループの子はみんな、早見さんが絵を描く姿を観察する集まりになっていた。

普段は大人しい早見さんは、みんなに見つめられてとても照れていた。

私は、その光景を見てなんだかすこしだけ笑顔になった。

だって、あんなに笑ってる早見さんは見たことがなかったから。

一日一回更新したいと思っているのに、夜になると今日はもういいかなってなります。

何故なのでしょうか。

一日一回と言えば、アイスってなんで一日一個って言うんですかね。

お腹を壊すからですかね。ヤクルトを今日四本飲みました。

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