挨拶
学校はしばらく休校になった。3週間後には授業を再開できるみたいだけど、理科室は大爆発の影響でしばらく立入禁止になるらしい。
今回の火災での怪我人は約53人もいたらしいが、奇跡的に死亡者は0人だった。
いきなり天主様に呼び出されたけど、なんだろ?
「妖霊が今回学校の火災事件に関与していた可能性がある。」
「それって!・・・なんで?」
頭の中がはてなマークだ。
「分からんのう。」
天主様も分からないなら、誰もわかんないからいいや。天主様に隠し事をする神もいないだろうし、未知ってことだな。
「とりあえず巡回の地域だが、上之は学校周辺を担当してもらおう。祠を建てて貰う人の見通しはついたと聞いた。して、鍛錬は全部受けると?」
「もちろん。」
「ならば、倭迹迹日百襲姫命に案内をさせよう。」
「では、行きましょう。」
総神管理部隊を出た僕らは、他の部隊に向かう。
家満登の本名って長いんだよなー。えっと、倭迹迹日百襲姫命?だっけ。というか白髪のオッドアイなんだよね。かっこいい。
「なにか?」
「いや、なんでも。」
「最初に向かうのは獣神の拠点ですね。・・・あそこは遠いんですよ。ギリシャ共和国ですから。」
ギリシャ共和国!?遠っ!間に合うか?
「なんか転送装置みたいなのないの?」
「あるよ〜。」
「うわっ。白雫!びっくりする。・・・ってか、あるの?」
白雫の話によると総神管理部隊には各拠点につながる扉があり、そこを通過すると瞬間移動ができるらしい。だが、セキュリティ上登録が必要なのだと。ふわふわと浮きながら割れた舌で教えてくれた。
銀髪、金眼!羨ましいってことありしない。
「それで登録して回りましょうか。」
家満登、忘れてたのか?おい、沈黙を保つなよ。
「登録完了しました。」
「ありがとうございます。」
登録を済ませた僕は、四方に扉がある大広間に来た。
この扉、隊服についてるバッジと同じ模様だ。
「それじゃあ、行きますよ。」
家満登、僕、白雫の順で入っていく。
青い空!下を見たら青い海!そして太陽!
「あっつーーー!!!」
「よう!上之。今日は下見かー。明日からきっちりしごいてやるから、準備しとけよー!」
「分かった。・・・あついあつい。帰って良い?」
「おうよ。熱に弱いなぁ。明日は熱耐性から教えてやるか!」
「うん。じゃあ、明日!」
「はー。ぼーっとする暑さだよ。」
「大げさじゃない〜?32℃でしょ。そんなん神術でなんとかできるからさ。」
扉は反対側から入ったら元の場所に戻れるようだ。それにしても早く、その神術を習いたい!
「それじゃあ、草神の拠点に行きましょう。」
「こんにちは〜。私はエイル、草神部隊隊長 兼 聖慈神界病院の院長よ。」
「こんにちは。エイルって隊長だったんだ!」
ここはアイスランドとノルウェーの上空、つまりは神界だ。草神の拠点は森みたいな感じで薬草?がたくさん生えている。隊長自ら治療してくれるとは、すごいな。
「そうよ〜。あなたの怪我を入院なしの、5日間で治すのは凄腕じゃないと不可よ。それに万全じゃない状態で火事の煙まで吸って。」
「その節はお世話になりました・・・。」
治療が終わった後のエイルは怖かった。万全じゃない体を神力で強化したことで、僕の体はより悪化していたのだ。
「その様子だとまた怪我するだろうから、明日の一番最初に治療系神術を教えてあげるよ。」
「それはありがたい!」
その神術があれば、たくさん技を受けることができる!出し尽くしたら圧倒すればいいし、最高だな!
「それじゃあ、明日から隊服・・・はないんだよね。貰ったら着て来てね。」
「はい。それじゃあ。」
「それでは、最後の龍神・・・と行きたいんですが。」
僕達は扉の前で止まっていた。
「なんか問題あるの?」
「あそこ、だいたい隊長が不在なの。」
そう口にした白雫の説明によると、龍神の隊長は世界各国を回っていて、部隊の殆どは顔を知らないそう。鍛錬は側近の難陀龍王に任せているらしいらしい。
「一応、挨拶する?」
「いや、2つの部隊に慣れたら向かいましょう。」
「そうだね〜。あそこはあれだし・・・。」
「ええ・・・。」
白雫と家満登が目配せしてる!あれとは何だ、あれとは!大事なことだから3回言うぞ?あれとは何だ!
「明日から本格的に鍛錬を始めるので、今日はお帰りください。1日に1部隊、2日で獣神、草神をサイクルする感じですね。」
「分かった。それじゃあ。」
本当に総神管理部隊が日本で良かったと思うよ。日帰りができるからね。




