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ボコる奴ボコられる奴

一日一回更新したいねぇ。あと、チート狩りするのはハジメじゃありません。



 人間と巨獣の違いは、命の重さではない。重さによる命の強さの違いしかない。


          読み人知らず


✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳



その男は自分なりに最強を自負していた。本気を出せばこの世界に敵う者など……【役の神】位しか居ない、そう思っていた。いや、そりゃ~能力を与えた神様が《自分を倒せちゃう能力》を与える訳ないでしょ?普通なら。


そんな訳で彼は砂の中を進む巨獣相手に、自らの最大級魔導を繰り出すべく準備する。虚空に描く複雑な術式は次第に赤みを帯び、その魔力の高さを体感しながら彼はほくそ笑む。


異なり次元そして場所、それは恒星の中心部から引き出す極めて僅かな事象とはいえ、任意の空間に核融合を再現する下法中の下法……熱波に耐えられたとしても、有害な放射線は分厚い装甲や外皮をも貫き、全ての生き物を容赦なく殺傷する威力を持っていた。



……だが、既に10分程は経過しているにも関わらず、あれほど頻繁に砂の上に姿を見せていた筈の巨獣達が一向に姿を見せなくなっていた。


「……な、何をしてるんだ……これ、維持するのすんごく大変なんだな……」


彼はそのほっそりとした容姿に似合わぬ筋肉を波打たせながら、ちょっと痙攣し始めた腕を休める為の方法を考えていたその瞬間……、



……突然、自分の身体が宙に舞い上がり、猛烈な勢いで上昇したのだ。



「ふぉっ!?な、何だとぉッ!?おおおおおぉ~ッ!!」


彼は一瞬、他のチーターによる不意打ちか?と疑ったのだが、舞い上がる身体は真下から噴き上がる大量の砂によるものと理解した。

宙に飛ばされながら下を見ると、いつの間にか音もなく寄り集まった巨獣達が真下から砂の噴流を用いて彼を跳ばしたようだ。


当然ながら術式は解除され、圧倒的破壊力を用いて捩じ伏せる筈だった相手……自分のように高い魔力、そして術式の使えない巨獣とは違い他を寄せ付けぬ魔導の技術的

《……ごっちゃごちゃウルサイわねぇ……アンタ、理屈っぽいからキライ。退場してくださ~い!》


……あ、えと……ま、真下に居たのは頭の良い心の豊かな優しい獣達だったのですが、趣味に合わなかったみたいなのでボコっちゃったみたいです、ハイ。


《……今砂漠に叩き付けられてピヨった哀れなカエルの方は、もうどーでもいいのよ!コッチは久々の【雌雄対抗!!どっちがチーターを多く血祭りに出来るか兼振りかかる火の粉と言う災難対策訓練】なんだからジャマしないでよね!!今私達の《エターナルビューティーズ》が《カッチカチジャマイカン》に僅差で勝ってるのよ!》


……あ、はい……哀れなカエルとか言われていた彼は、砂漠に落ちた瞬間を狙って尻尾で叩き潰されちゃいました……チームワーク抜群じゃないの!


《でっしょ~!?この為に訓練重ねて来たんだから!さ、大人しく実況でもしててくんない?もっちろん私達にも判るようにね!》


実況!?俺が!?…………はぁ、まぁいっか。どーせ○○○が○○○めて終了するんだから……判りましたよ、やりゃいーんでしょ!全く……どいつもこいつも作者遣いが酷いんだから。


何だかなぁ……も~ど~にでもな~ぁれぇ~ッ!!だなこりゃ。



✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳




……と、言う訳で両者同時進行の《弱肉強食負ければオサラバ・砂漠の死闘チーターVS巨獣》の時間となりました!こんにちは!司会的なポジショニング担当の作者です!


さーて、数々のチーターが挑んで行きましたが、あるものは哀れ砂の中に沈みそろそろ強化服内に閉じ込められ酸欠と忍び寄る死の恐怖で発狂し、ミサイルランチャーを暴発させて自爆。


またあるものは巨獣を手懐けようと魚肉ソーセージをぶらぶらさせながら近寄り《変態来たわ!!マジで変態!!》と尻尾で派手にぶっ飛ばされました。たぶんビーストテイマーか何かでしょうが、巨獣がギョニソ食うかっての。あと持ち方がヤバかった……実況できねーだろ!


……と言う感じで次々と現れるチーター達は《一攫千金!俺独りで十分だ儲けは独り占めぇ~ッ!!》なのでチームワークも何も無いみたいです。あと自信過剰気味の連中ばかりなので余計そうなんでしょうね……。



……おおっと!ここで新しい挑戦者が現れた!!……え~っと、遠目には全身を青い服……で、固めた……あ、ハジメですねぇ……あんのバカ……何で青い服なんて着てきやがる……(ブツブツ)……ネタバレしちまうだろう……。



……まぁ、気を取り直していってみよう!!さ、主人公補正は無いから激しく散ってらっしゃい!!


✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳



「……マジ!?俺だけ主人公補正とかないの!?……つまり、やるだけやらないと結果判んないってことじゃん……作者までテキトーだなオイッ!!」


やるせなさに身を震わせるハジメですが、知らなくていいことを知り得るのが主人公の特権じゃない?まぁ、君がくたばったらタイトルが「クァイナとマニトバの異世界食べ歩き・食べても太らないチートな身体ってホント最高♪」に変わるだけだから心配すんなって!


「えええええぇ~ッ!?何だよそのタイトル!!明らかに不祥事やらかして差し替えパターンじゃん!!……まぁ、死ななきゃいーんだろうけど……」


そーそーその調子!こうしてハジメは砂塵渦巻く広大な砂丘を舞台に、繰り広げられる三百頭以上の巨獣相手に戦いを挑むのであった!!


「ウッソ!!マジでそんなに居るのっ!?圧倒的不利じゃん!!」



……あと、彼等……人間と同じ知能あるから、ナメてかかると瞬殺されるよ?チームワーク抜群だし。


「どっちがチート持ちだよ~ッ!!相手の巨獣マジでチートじゃん!!!」


うん、すまない。だが二十四話の冒頭に書いたろ?転移者が人間だけとは限らない、つまり、チートも人間だけじゃないぜ?


「……トホホ……知らなきゃ幸せ知ったら地獄じゃねーの……」


あ、勿論、無事に生き残ってもこの会話とかは記憶から消去すっからね?そーゆー都合なんで。


と、勇ましく戦いの予感に身を震わせつつ、ハジメは巨獣が待ち受ける砂漠へと歩を進めていったのでした。


「違うっ!!これ怖いから!!だって三百頭だぜ!?いっくら俺の」はい頑張ろうね~主人公のハジメ君~。



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