2-4:チャージ
「百合緒っ?!」
慌てて、若桐が駆け寄る。
抱き上げるのに苦労するほど、真壁が重い。
「おいっ! 大丈夫かっ?!」
「なんか、床がぐわんぐわん揺れてますぅ〜」
「おまえ、サイズが元に戻ってるぞ?」
〝魔力残量低下:残量はあと10%です。低魔力モードに切り替えるか、チャージしてください〟
突然、目の前にウィンドウが開いた。
「スマホの通知かよっ!」
真壁を抱えて、若桐は叫ぶ。
が、そのツッコミに返事が出来る気力が、真壁にはないらしい。
「チャージ? なんか先刻もこの文字を見たな……」
数秒考えて、ハッとなった。
「あ、俺のスキルだ!」
自分の手に視線を落とすと、若桐のステータスが表示される。
〝チャージ:若桐守のスキル。身体接触により、真壁百合緒の魔力を満たす〟
「身体接触……?」
首をひねり、若桐は真壁の肩や背中を擦ってみる。
が、状況に変化はない。
〝魔力残量低下:残量はあと10%です。低魔力モードに切り替えるか、チャージしてください〟
「うわあ……、何度でも警告が出るタイプだ……」
手でウィンドウを払い、若桐は真壁の体をぎゅうっと抱きしめてみる。
だが、真壁は相変わらずグッタリしたままだ。
「……あ、もしかして……」
ふと思い出し、若桐は真壁にキスをした。
先程、若桐にキスをされた真壁が「元気が出た」と言っていたからだ。
「ん〜、守さん……」
「お、返事出来るようになったか?」
「なんか、ぐわんぐわんしてるのが止まってきました」
「俺はどうやら、甘えん坊の百合緒専用おしゃぶり担当みたいだな」
「なんのことですか?」
「いいから、黙ってろ」
若桐は、そのまま真壁の唇を奪い、パラシュートのベッドに押し倒す。
「ま……守さん……?」
「黙れよ……」
真壁のフライトスーツのジッパーを降ろし、若桐は晒された首筋にキスを落とした。




