表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空に墜ちる -帰投は迷い家のあとで-  作者: 琉斗六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/17

1-5:スキル

「自分たちがいる場所に、ピンが付いてるのもありがたいな……」

「500メートルぐらい先に、川がありますね」

「問題は、このデカブツをどうやって川まで運ぶか……だな」

「ラノベだと、インベントリとかっていって、大きいものも簡単に運べたりするんですけど……」


 真壁が触れると、イノシシの姿が消える。


「あれ?」

「なんだっ?!」


 真壁が手のひらをグーパーしてから、若桐を見上げた。


「なんか、頭の中で〝ホエール〟って聞こえました」

「……ホエール……?」

「どうでしょう?」


 若桐は、真壁の顔をジッと見る。

 目の前に、先程イノシシに出たのと同じようなウィンドウが現れた。


〝真壁百合緒・男性・23歳。スキル:イーグル・ホエール・ブルーインパルス〟


「えー、僕まで鑑定できちゃうんですか! すごいです!」


 真壁は、自分のステータスが表示されたウィンドウを、一緒に覗き込む。


「スキルとは……?」


 若桐は、自身の概念の中の単語の意味と合わない言葉に、首を傾げる。


「ラノベだと、特殊な能力を指しますよ。イノシシが消える時に〝ホエール〟って聞こえましたから、僕のインベントリのスキル名が〝ホエール〟なんじゃないですか?」

「それ、どうやって確かめるの?」

「鑑定結果を鑑定すると、更に説明が出るのも、ラノベのお約束ですよ」


 若桐は、自分の手のひらを見る。


〝若桐守・男性・35歳。スキル:カタパルト・チャージ・コントロールタワー〟


「あ〜、俺にも付いてるな……」

「なんか、守さんのほうが、ラノベ読んだ僕より馴染んでますね」

「臨機応変と言え」


 ウィンドウに現れた文字を、指で突く。


〝カタパルト:若桐守のスキル。真壁百合緒を射出する〟


「俺が百合緒を射出? 意味がワカラン……」


 若桐は視線を移して、真壁のステータスにある〝イーグル〟に触れた。


〝イーグル:真壁百合緒のスキル。若桐守に射出されることにより飛行する。装備:バルカン・サイドワインダー・アムラーム〟


「カタパルトってそーいう意味かいっ! てか、装備が物騒!」


 おっかなびっくり、再び自分のステータスに視線を戻し〝コントロールタワー〟に触れる。


〝コントロールタワー:若桐守のスキル。真壁百合緒との通信回線を繋ぐ。イーグルで飛行中に得た情報を精査、管理する。得た情報を精査、管理する〟


「なんで〝得た情報を精査、管理する〟が繰り返されてるんだ?」

「飛んでる時に僕が見た情報を地図に落とし込むのと、地上で守さんが自分で見たもの……この画面とか、イノシシが食べられるとかって情報を精査、管理するんじゃないですか?」

「なるほど?」

「じゃあ、ホエールは?」

「ホエール……っと」


〝ホエール:真壁百合緒のスキル。C-2輸送機と同等の物資を空間内に収納・運搬可能〟


「おまえ、30トンも物資運んじゃうのっ?」

「軽自動車みたいなイノシシ、入っちゃいましたもんね」


 若桐は、ふうっと息を吐いた。


「わかった。……いや、意味はぜんっぜんわからんけど、使い方はわかった。とりあえず、その川に行こう」

「でも僕、丸ごとのイノシシの食べ方なんて知りません」

「そこまでデカいのは知らんが、普通のイノシシなら、捌いて食ったことあるから」

「そうなんですか?」

「同期で陸自に行った山南ちゅーミリオタが居てな。山中サバイバルとか、つきあわされたんだ」

「ほんっと、守さんって、人脈広いですよね」

「おまえだって、響野や堂島みたいな、おかしい友達いるだろうが……」


 二人は、川に向かって歩き出した。



F-15戦闘機:愛称はイーグル。

C-2輸送機:愛称はブルーホエール。

バルカン砲:20mm口径の連射銃。

サイドワインダー:短距離空対空ミサイル。

アムラーム:中距離空対空ミサイル。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ