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ザキ「ひとつの作品について語ることって今までなかったやん?」

ザキ(山鷺)……アニメオタク。十歳の頃から「〇NE PIECE」は見ている。もちろんアニメ派。日曜に用事があるときはサブスクで見ている。


モヒ(元木)……マンガオタク。九歳の頃から「〇NE PIECE」は読んでいる。もちろん原作派。週刊少年誌でも単行本でも読んでいる。


ロキ(興梠)……ラノベオタク。十三歳になって初めて映画で「〇NE PIECE」を見た。以降、基本アニメ派。貸してもらえるときは原作も読んでいる。


ヒメ(望月)……ヲタクオタク。十二歳のときに、友達に勧められて「〇NE PIECE」を購読。原作、というか単行本のみで知っている。


ザキ「今まで、ひとつの作品についてだけ語ってきたことってなかったやんか」


モヒ「そうやっけ?」


ロキ「言われてみればそんな気もするな」


ザキ「せやからここいらで、ひとつの作品についてミッチリ語る場を設けてみてもええと思うんやけど、どう?」


モヒ「ふーん」


ロキ「ほなどーぞ」


ザキ「軽い! ヘリウムよりも軽い! お前らは水素か!?」


モヒ「高い! テンションが高い! お前はチョモランマか!?」


ロキ「同じノリで返すなよ、鬱陶しい。ほんでチョモランマて久々に聞いたわ。エベレストでええやん、そこは」


モヒ「関西人の血が、拾ったらな可哀想かなって」


ザキ「憐れむなよ……みじめやわ」


モヒ「で、何について語んの? 聞いたるさかい言うてみ?」


ザキ「普段『さかい』なんて使わんやん! どういうことやねん!」


ロキ「完全に『テンションの上がり下がりが激しい子ども相手に、一定の調子で合わせ続ける大人の対応』って感じよな。相手を対等には見てない感じとか、特に」


モヒ「分析せんでええねん。ほんまのこと言うたらザキが傷つくやろ」


ザキ「めちゃんこ聞こえる距離で全肯定するんもどうなんって、俺は思うんやけど」


モヒ「ふーん。で? 何について語るん?」


ザキ「面倒くさなってきてるやん」


ロキ「事実として面倒くさい」


ザキ「わかったって! わかりました! 俺が今回語りたい思たんは、ズバリ『〇NE PIECE』!」


ロキ「なるほどな。知名度的にラノベ読者な俺でも語れるやろってことやな」


ザキ「まあそうなんやけど……別に他の候補があったけど妥協したんとちゃうで? 長編作品は語るところがいっぱいあるし、人気作には人気なだけの理由があるもんや」


モヒ「でも人気の理由って難しいよな。普遍的な面白さなんかないわけやし」


ロキ「モヒが難しそうなこと言うてる……」


モヒ「都度俺をアホキャラにしようとすんのやめてくれへん?」


ザキ「でも実際、モヒの言うとおりやんな。『〇NE PIECE』はなんで人気になったんやろ」


ロキ「チャチな伏字が気になってあんま話に集中できんのやけど、これは俺が悪い?」


ザキ・モヒ「「悪いな」」


ロキ「さよか……」


モヒ「『〇NE PIECE』の人気の理由は、やっぱ緩急やない?」


ザキ「ほう。というと?」


モヒ「ギャグで笑えるところと、胸熱な展開。ほんで泣けるところ。これらの出し入れと言うか、バランスがええから人気になったんちゃうかな」


ザキ「なるほどな。それは他の作品でも言えることやもんな」


ロキ「ひとつの作品について語る趣旨やったのに、他の作品の話してもええん?」


ザキ「……そんな頑なな会と違うから」


ロキ「ふうん?」


ザキ「……まあでも、そうやな? そういう目的で始めてる以上、そこは守るべきかもな?」


モヒ「動揺してて草」


ロキ「なんだかんだで、一番やらかしやすいのはザキな気はするな」


モヒ「ヒメになんか言われんのも、割とザキばっかりよな」


ザキ・ロキ「「いや、それはモヒの方が多い」」


モヒ「あれー? 裏切られた?」


ロキ「事実やからなあ」


ザキ「ていうか、すーぐ話が脱線するなあ」


ロキ「このメンツで脱線させへん方が無理やろ」


モヒ「部活そのものが無駄話と与太話をするために作られたようなもんやからな」


ロキ「そもそも何の話やっけ?」


ザキ「そっからかー。『〇NE PIECE』が何で人気なんかってことやってんけど」


ロキ「……バトルもので、『誰でも強くなれる可能性がある』能力が出てくるやつは人気よな」


ザキ「ほう?」


ロキ「…………他作品の話になるけど、そこツッコむなよ?」


ザキ「警戒心の強い野生動物みたいやな。わかった。ツッコまへんから」


ロキ「『H〇NTER×H〇NTER』の“念”とか、『ジョジョの〇妙な冒険』の“スタンド”とか、『僕の〇ーローアカデミア』の“個性”とかな。『自分にもある日突然使えるようになるかもしれない能力』を使ってバトルするものは、ハマりやすいねん。自分ならどんな能力になるか考えて遊べるしな」


ザキ「心当たりあるわー」


モヒ「よーやったなー、そんな遊び」


ロキ「『鬼〇の刃』の“呼吸”でも同じことが起こってんねんやろうな。子どもが真似しやすいバトル要素は、広まりやすいねん」


ザキ「じゃあ、そんなん作ってけば人気作になるんちゃうん?」


ロキ「そう簡単にもいかへんやろ。他と少しでも被ってたらパクリや二番煎じやって叩かれるし、設定に矛盾を生んでもあかん。何より、ちゃんとストーリーに絡めてかんと面白くならへんしな」


ザキ「ストーリーがおもろいのは大事よな」


モヒ「絵面が壊滅的でも厳しいもんがあるよな。めちゃくちゃストーリーがおもろいとかじゃないと、よう読まんし」


ロキ「そのへんが揃ってて、尚且つ伏線だのキャラの魅力だのが発揮されてるから、『〇NE PIECE』は人気なんとちゃうかな」


ザキ「なるほどなー。そう、そういう有意義な考察が聞きたかってん。めっちゃ遠回りしてもーたやん」


モヒ「俺も一個思いついたで」


ザキ「……今ええ感じで終われそうやったのに、まだなんかあるん」


モヒ「反応があまりにも失礼とちゃうか……?」


ザキ「……まあええわ。ほんで? 何を思いついたん?」


モヒ「『〇NE PIECE』が人気の理由はな、長いことやってるからやねん」


ザキ「……人気やから長いことやってんねんやろ?」


モヒ「それもそうやねんけど! 長いことやってると、フラグとか伏線とか、張りやすいやろ? それらを回収していくときはまた更に人気が出るやろ? 人気が出るからもっと続いて、続くからいろいろ伏線張ってけるやろ? 長編作品は長く続くほど人気が出るシステムやねん」


ロキ「そない簡単にはいかへんやろ。ネタが切れたらダラダラ長引かせるだけ読者が飽きるし、展開がマンネリ化してくる。そのへんを乗り越えられる作品しか長期連載は耐えられへんで」


モヒ「そこさえ越えれば、人気作品として君臨できるってことちゃうん?」


ザキ「……なんか卵が先か鶏が先か、みたいな話になってきたけど。マンネリ化させへんかったら、長く続くほど人気が出やすいっていう仕組みについては理解した」


ロキ「……作品について話すっていうから、好きなキャラとかの話になるんかと思ったら、全然違う着地点やったな」


ザキ「お、好きなキャラの話する? 俺はサンジかな」


モヒ「トムさん」


ロキ「マルコ」


ザキ「……わからんとは言わんけど! この流れでそこ選ぶ!?」


ヒメ「ニョン婆かしら」


ザキ「今日一言目がそれ!? ヒメまでボケんとって! 収拾つかへん!」


ヒメ「(そこまでボケのつもりはなかったんだけど……シャーリーって言った方がよかったかしら)」


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