↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済】異世界複製錬金術師~所有した物を無限コピーするチート錬金で武器も罠も量産無双~  作者: あくす
第四幕 反撃編~対四天王~前編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

150/208

第150話 : 逆流する魔物

ハイエリクサーによる快復から数日後。


俺たちは再び迷宮の入り口に立っていた。


本来なら転送陣で一気に第三十層を目指すところだが、今回はあえて第二十層からの進行を選択した。


「……やっぱり俺の勘は当たっていたみたいだな」


第二十層から下り始めて数時間。


俺は足元に転がる魔物の死骸を見下ろして呟いた。


俺たちが休息している間に、深層から溢れ出した魔物が迷宮内を逆流し始めていたのだ。


「アドルさんの言う通りね。私たちが攻略を止めていた分、魔物の密度が上層まで上がってきているわ。これを放置して四十層に向かったら、街への被害が出ていたかもしれない」


ミーシャが周囲を警戒しながら、俺の隣で異空間保存を展開する。

彼女の周囲に生じた空間の歪みから、俺が事前に複製しておいた予備の剣や罠が次々と取り出されていく。


「ミーシャ、悪い。予備の矢筒をさらに三つ出してくれ。ここからは数で押すぞ」


「了解よ。……はい、これね」


ミーシャの手際よいサポートにより、俺の複製錬金で作った物資が淀みなく戦場へ供給される。


◇


第二十五層に差し掛かった頃、前方から地響きのような足音が響いてきた。


現れたのは、本来なら三十層付近に生息するはずの大型個体、オークキングの群れだ。


「ルル、シルヴァ! 掃討するぞ! ここで食い止める!」


「わかったなの! 掃除なら任せてほしいなの!」


ルルが拳を打ち鳴らし、元気に飛び出す。

彼女の肩口では、すらたんが「マスター、前方右の個体が魔力を溜めています。回避後にカウンターを」と的確な指示を飛ばしている。


「フン、雑兵が。我(われ)の行く手を阻むなど、万死に値するわ」


シルヴァも槍を旋回させ、人型のまま凄まじい速度で敵陣へと切り込んでいった。


俺はミーシャから受け取った魔力付与済みの短剣を両手に構え、乱戦の中へと身を投じる。


◇


「ふぅ……。これでこの階層の主だった群れは片付いたな」


最後の一体を切り伏せ、俺は肩で息をついた。

屋敷に残してきたカミラの顔が脳裏をよぎる。

出発前、彼女は「ご主人様、どうかご無事で。お帰りの際には最高の食事を用意してお待ちしておりますわ」と、いつものメイドらしい穏やかな笑みで見送ってくれた。


「ミーシャ、悪いが一旦異空間保存に装備を戻してくれ。一気に三十層、そして未知の四十層へ向かうぞ」


「ええ、準備はできているわ。……でも、アドルさん。四十層からは、今までとは比べものにならない予感がするの。気を引き締めていきましょう」


ミーシャの言葉に、俺は無言で頷いた。


順調に掃討を終え、俺たちはかつて死闘を演じた三十層の祭壇を通り過ぎ、ついに漆黒の霧が立ち込める第四十層の入り口へと辿り著いた。


この先に、これまでの想定を全て無に帰すような絶望が待ち受けているとは、この時の俺たちはまだ夢にも思っていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここまで読んでいただきありがとうございます! もし「面白い」「続きが気になる」と思っていただけたら、 【ブックマーク】や【評価(★↓のポイント)】で応援していただけると、とても励みになります! 一つ一つの反応が、更新のモチベーションに直結しています。リアクションも大歓迎です! 引き続き、アドルたちの物語を楽しんでいただけたら嬉しいです!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。