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ロボット  作者: いづる
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ソマの幸せ

階下――


「あの二人、うまくいってるかしら?」とフラがつぶやく。


「まあ、どっちにしろ……俺たちからしたら、はっきりしてほしいよな」

ケラスはカードを一枚、静かにテーブルへ置いた。


皆で始めたカードゲームは、勝負どころを迎えている。


「本当に、ソマ姉ちゃんって世話が焼けるよ。ほら、あと二枚で上がり」

錬はにやりと笑い、捨て札を軽く放った。


「二人とも、いつまでもお互いを想っているくせに、ウジウジして。理解できない性格よね」

フラは腕を組み、きっぱりと言い切る。


「いつも他人のことばかり考えて、結局ウジウジしてるものね」アンナが肩をすくめる。


「おまえも人のこと言えないだろ?」マネがすかさず返す。


「そんなことないわよ」アンナはぷくっと頬を膨らませた。


「あっはは、太陽みたいだねー」中利が朗らかに笑う。


「まあ、太陽は厳密には真ん丸じゃないらしいけどね」マネがさらりと付け足した。


――そのとき。


ガタン、と備え付けのエレベーターが止まる音がした。

扉が開き、ソマとリンネが並んで姿を現す。


「ごめんなさい。遅くなりました」


「みんなに、うまく仕組まれたな」


「わあ……素敵。とても似合うわ」アンナが目を輝かせた。


「絵本から出てきたみたいだよ。王子様とお姫様!」錬が声を弾ませる。


「いいじゃないか。二人とも、本当によく似合っている」中利が穏やかにうなずく。


「あ、ありがとうございます……」

ソマは頬を赤らめ、そっと視線を伏せた。


「それで? 結局どうなったの?」

フラが身を乗り出し、遠慮なく切り込む。


「どうって……」ソマはリンネを見上げた。


「その様子を見れば十分だろ」ケラスが淡々と口を挟む。


「残念でしたー」フラが肩をすくめる。


「何だよ、いつまでもネチネチと。俺、先に帰るわ」ケラスが立ち上がりかける。


「まあまあ。夫婦喧嘩はパーティの後にしておくれ」

主役の中利に止められ、ケラスは小さく舌打ちして席に戻った。


「何言ってるんだよ、フラ姉ちゃん。ケラスはフラ姉ちゃんのこと大好きなんだよ。ソマ姉ちゃんは初恋ってだけ」

13歳の錬が場を和ませるように笑う。


「クスクス……ケラスは感情をあまり表に出さないからね」マネが肩を揺らす。


「いいこと言うじゃない、錬」フラが満足げにうなずいた。


「昔のことを蒸し返すのは良くないと思うけどな」マネ。


「わかってるわよ。でも……好きなんだもの。ケラスのこと」フラが小さく呟く。


「……俺だって」

ケラスは照れたように視線を逸らした。


「何だあ、熱々ムードねえ」

皆の笑いが部屋に広がる。


「あ、あの……私たち、少し誤解していたことがあって……ね?」

ソマはリンネに目配せをした。


「ああ。離れていても、お互いを想っているとわかった。だから……これからは二人で一緒にいようと決めたんだ」


「うふふ……よかった。やっと、息子にもお嫁さんができた」

中利は目を細め、心から嬉しそうに微笑んだ。

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