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ロボット  作者: いづる
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66話 3年後-ケラスとフラ夫婦

「今日は何かいいこと、あった?」

 ケラスは帰宅したフラをそっと抱き寄せながら声をかけた。フラはリンネや中利様の家のほか、2、3件のメイド業をこなしている。それは3年前から変わらない日常だ。

 一方のケラスも、リンネの政策で下級エリアに建築や道路整備の仕事が増えたおかげで、毎日が忙しい。


「実はね、中利様の誕生日パーティーを開くことが決まったのよ。私たちも招待されたの」


「ソマも来るのか?」


「うん。リンネは欠席と言うことにして、ソマとリンネを会わせることにしたの」


「なんだか、だましてるみたいじゃないか…」


「だって、そうでもしなきゃあの二人の仲は進まないもの。それとも、リンネとソマをくっつけたくないの?」


「どういう意味だよ、それ」

 ケラスが眉をひそめると、フラは少し視線をそらして言う。


「前にね、錬に聞いたことがあるの。ソマに告白したことがあるって」


「そんな3年以上も前の話、今更に言われても…。もしかして気になるのか? プル(奥様)」

 ケラスはそう言いながらフラを抱き寄せ直した。


「だって…私の気持ちだって、一方的に私から好きになっただけだったし…」

 フラが小さな声でつぶやく。


「こんな可愛い子が俺に一目惚れだなんて、プログラムのミスかと思ったくらいだ。修正されないうちに、なんとかしなきゃって必死だったさ」


「“修正されないうちに”って…失礼ね」

 フラはぷいっと横を向く。


 ケラスは苦笑しながら、そっと彼女の肩を抱く。

「ごめん。でも俺は、あれからずっと君に夢中なんだ。ソマも錬も、マネとアンナも、みんな俺の家族だ。だから大切にしたいだけで―君のことは特別だよ」


「…わかったわ、ケラス」


 フラは照れくさそうに微笑み、そっとケラスの胸に頭を預けた。

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