第58話 話の続き
だが、話には続きがあった。
「……でもな、その続きがあるんだよ」ジャラが言った。
「え? なによ?」女たちが声を揃える。
「給料は下がるけど、まともな仕事を紹介してくれるそうなんだ」
「えっ⁉ ちょっと、それ信用できるの?」アンが不安そうに尋ねる。
「だって、その男って最初は騙す側だったんでしょ⁈」キンエも警戒を隠さない。
「ああ……でもな、わざわざ自分で暴露してくれて、最後にはマトモな道を案内してくれたんだ。騙すなら、そんなことしないだろ?」
「うーん……」女たちは顔を見合わせる。
「しかも、後から“説明書”みたいな案内資料を送ってくれるってさ」
昔はペーパーレスの時代だったが、最近では“ルリ”と呼ばれる特殊な紙が再びブームになっていた。
AIやロボット社会では紙の記録が、逆に新鮮で流行っていた。特に下級エリアではそれさえも貴重品だったが。
「ふーん……まあ、そのことは連絡が来てから考えましょうよ。それに今日は皆がせっかく集まったんだし、一緒に食事でもしましょうよ」とキッタが提案する。
「ああ。少なくとも、まともな仕事なら悪くない話だ」
ジャラの提案に、全員が静かに頷いた。
「じゃあ。俺んちに来いよ。外も使えば、この人数でもなんとかなるから」ナタクは、嬉しそうに言う。
「頼むよ。食べるものや、飲み物は皆で持ち寄るから」
女連中は、もうその気である。




