ハリネズミ見参
ツンツン外側に向けた針で
世界が傷つくのを見てきた
僕のせいでバランス崩れた
いつだって余計な攻撃性で
シャボン玉で包むべき物を
チクチクザクザク刺してく
ツンツン外側に向けた針は
同時に内側にも伸びてきた
いつだって僕が一番悪いね
僕がもう少し我慢できたら
僕にあと少し能力があれば
僕がもう少し経験を積めば
評価がザクザク刺さってく
こんな結果になるのならば
関わることも避けたいのに
何故かどうしてか叶わずに
僕が持つ針は外側に伸びる
こんな苦しくなるのならば
感受性やらも捨てたいのに
どんなに試みても手放せず
僕の内側に針が伸びていく
針よ 縮め 縮んでおくれ
そろそろ僕の手におえない
僕のせいで変わる世界とか
変化を嘆く僕自身の罵声に
僕はもう耐えられないんだ
もっともっと丸く生きたい
誰かの感情を壊したくない
僕はこんな僕で居たくない
今すぐ剣山を降ろしたいよ
だから頼むよ お願いだよ
そんな風に微笑まないでよ
そんな優しく認めないでよ
僕が居て良かっただなんて
これからも居て良いなんて
無数の針を抱きしめないで
僕が僕の短所を言うたびに
君は僕の長所を二つも言う
僕が過去の失態を悔やむ時
君は成功の待つ未来を語る
「貴方の針は棘じゃない」
「貴方の針は罪じゃない」
だから自分に刺さないでと
君は今日も僕の針を撫でる
触れさせてはいけないのに
温かい掌から逃げられない
こちらの作品ではたいへん長らくご無沙汰してました。
ご無沙汰してたクセに『いちみやアニマルガーデン』は、これにて完結です。
動物を題材にした理由は、人間視点・人間語りのままでは伝わらない「行動や思考の矛盾」を表現したかったからです。うまくできてるかどうかというと、まぁ多分できてませんが、私の詩が独りよがりの自己満足なのはいつものことなので置いておきます。綴った20篇の中で、ほんの僅かでも察知してもらえたら何よりです。(毎回の後書きに「ガイド」のような一言を添えておりますので参考までに。)
さて、最後の『ハリネズミ見参』ですが、これは結構直接的に書き殴りました(笑)
『いちみやアニマルガーデン』という詩集のテーマ「行動・思想の矛盾」を総括的に表現したつもりです。
「こんな自分じゃダメだと思うのに、こんな自分でもいいのかと期待してしまう」
いつかこのループから抜け出せたらいいのにな。
それでは、しょうもない後書きにまで目を通してくださり、ありがとうございました!




