前へ目次 次へ 13/20 13.人の街に、拉致された すまない、私に力をくれた兄弟たち。 私ではどうやら、まだ『人』に勝てないらしい。 抵抗を試みるも、あやすように押さえつけられる。 体格差は、力の差に直結する。 生殺与奪の権は、完全に握られていた。 「こら、暴れないの……」 「おい、そんなやつ放っておいて、狩りを再開しようぜ」 「馬鹿言わないで。こんな小さい子を……一度街に戻るわよ!」 どうやら抵抗は無駄らしい。 怪力『女』に抱きしめられて、私は草原(こきょう)に別れを告げた。