50話㉕
赤い竜に乗っている美雪姉は雲の向こうにいる煌大を見据えていた。雲の向こうにいる煌大は背の闘気の翼を大きく広げ、翼から闘気の飛礫を雨のように放った。
「『神流星群』」
闘気の飛礫の雨が雲の向こうにいるのであろう美雪姉に向かって雲を貫いて放たれた。雲の下にいた美雪姉は雲を貫いて落ちてきた闘気の雨に驚きを上げるが、すぐに真剣な表情になり、『天雷神竜』に命令を出した。そしたら、竜の上の口が開き、口から青白い砲弾を連続に放ち続けた。
「『招来弾』」
砲弾と雨がぶつかり合った。砲弾が複数の飛礫をぶつかり合い相殺させた。煌大は雲の下にいる状況を『見聞』で既に把握していた。そしたら、煌大は両腕を変化させた。右腕から白い闘気が、左腕から黒い闘気が漏れ出していた。右腕は『虹竜』の腕になり、左腕は『蛮竜』の腕になった。煌大は両腕を見て
「慣れないことをするもんじゃないな・・・これじゃあすぐに決着がつくじゃないか」
煌大はそう言いながら、右手からは光蓮陣を、左手からは闇蓮陣を出す。それを一つの球にした。美雪姉は戦慄を感じ取った。今まで感じたことがないほどの戦慄を感じた。美雪姉は瞬時に『巨神王』に命令を出した。
「『巨神王』・・・『神之鉄槌』」
巨人の右手に闘気を込める。闘気を込めたことで、青い闘気を醸し出していた。雲の向こうの煌大は球を右手に維持させ、『膨天赦波動』のように放った。
「『光闇蓮陣天赦波動』」
光と闇の力。『虹竜』と『蛮竜』の力を融合した熱光線を放った。雲を貫いて美雪姉の方に向かっていった。美雪姉も『巨神王』の拳を交戦に向けて突き出した。煌大が放たれた光線と『巨神王』の拳がぶつかり合う。だが、巨人の右拳が熱光線に押され始めた。美雪姉は『天雷神竜』から見た。それを見て
「うっ、嘘でしょう・・・力負けしている・・・どれだけの力を込めているのよ」
美雪姉は現状を見てすぐに
「『巨神王』!!・・・戻りなさい・・・『太陽神竜』!!・・・『太陽砲弾』で軌道を反らして!!!!」
美雪姉は『巨神王』を精霊刀に戻らせて、『太陽神竜』に命令を出した。翼竜は口から燃え盛る炎の砲弾を放ち続け、光線の軌道を反らした。美雪姉は続いて
「『天雷神竜』!!・・・『雷光線』!!!!」
『天雷神竜』に命じ、竜は下の口から雷の光線を放った。煌大は雲の下からこちらに向かってくる光線を感知すると、先ほどと同様の仕草をする。だが、次にしたのは、刀の形にして構えた。そして
「『光闇蓮陣超過蓮斬』」
白き竜と黒き竜の混沌の斬撃を放った。煌大が放った斬撃が『雷光線』を切り裂いていく。斬撃が赤い竜に近づいていくと美雪姉は
「『天雷神竜』!!・・・戻ってきて・・・『太陽神竜』!!・・・私と一体化して!!!!!!」
美雪姉は『天雷神竜』を精霊刀に戻らせて、『太陽神竜』は美雪姉の元にやって来て、一体化をした。その間に煌大は雲の下に降りてきた。煌大は一体化した美雪姉の姿に少々ばかし驚愕した。その姿は髪の色が黄みを帯びた黒髪をし、服装が黄みを帯びた巫女服を着込んでいた。背中には翼竜の翼が生えていた。だが、翼の羽の部分は闘気でできていた。煌大は今の美雪姉の姿を見て
「初めて見るな・・・それが美雪姉の一体化した姿か」
美雪姉は自分の姿を見ながら
「えぇ・・・これが私の『太陽神竜』との一体化した姿よ」
「ラーっか・・・エジプトに伝わる太陽の神・・・それが精霊となって美雪姉に宿るとはな・・・」
「そうね・・・古来・・・歴史上に存在した神々は精霊という説だって話もある・・・最近の考古学者たちの間では有名な話ね・・・そんなことよりも・・・煌大・・・さっきの光線と斬撃・・・父様と母様の精霊の複合技でしょう?」
「流石は美雪姉・・・そうだよ・・・光線の方は母さんの・・・斬撃は父さんの模倣した・・・だけど・・・威力は桁違いだったでしょう?」
美雪姉は煌大が言ったことに頷くと
「あれには『虹竜』と『蛮竜』の力を融合させて光線にしたり、斬撃にしたりしたんだ」
「なるほど・・・それなら話が通るわ・・・しかし・・・『神竜』として力を使っていないのよね?」
「まあね・・・だから、見せてあげる・・・『神竜』の本当の力を・・・」
煌大は闘気をさらに高めはじめる。美雪姉もそれにつられて闘気を高めはじめた。地上から見ていた結女姉たちは二人の周りが揺らぎを目視できた。ただ、煌大が放った黄泉と斬撃に度肝を抜かれていた。だが、銀次と小雪は
「煌大の奴・・・俺と小雪の技を模倣し改良したな・・・今の完全に・・・」
「えぇ・・・私の『蛮竜闇蓮陣天赦波動』と銀ちゃんの『虹竜光蓮陣超過蓮斬』を融合させた技だと思う」
二人の考えを言うとハクリュウとシュウも同意した。
「俺もさっきの技が総帥と『ナイト・オブ・ゼロ』の技だということには気づいたが・・・」
「あそこまで威力を出せるとは思わなかった・・・それに本来の力を出していないだと!?・・・そこが計り知れないなぁ」
二人は何やら嬉しそうな表情をしていた。しかも、ラウンズの面々全員が同じような表情をしていた。清恵たちはというと
「す、凄い・・・美雪も煌大くんも・・・超人の域での真剣勝負をしているなんて・・・」
「むしろ・・・次元が違うって実感してしまう」
「そうだね・・・あこがれちゃうなぁ・・・でも・・・頑張れ!!・・・煌大くん!!!!!!」
絵美が凄いなぁっと言っていると亞矢と清恵も賛同する。だが、清恵だけは煌大に応援をした。




