閑話3
過去の話
ハクリュウたちが『超巨大戦闘艦空挺』に戻ってギンたちと再会した後の話。
ギンたちは『超巨大戦闘艦空挺』で『真世界』に行く途中、ギンは執務室で紅茶を飲んでいた。ラウンズの男子勢はクロウの窓から外の景色を見ていた。女性陣は大浴場で疲れを癒やしていた。そんな中、『ナイト・オブ・ファイブ』のメリアは湯船に入り始めたユキを見てあることを尋ねた。
「そういえば・・・『真世界』ってどんなところなのかしらね・・・ユキ」
「そうねぇ・・・ギンの話では・・・常識が無い・・・常識外の世界・・・と言われていたけど・・・そこまでは聞いていないわ・・・実際は自分の目で確認しろと言われたわ」
ユキはそう言うとメリアは
「ふーん・・・そうなの・・・ユキのことだから・・・ギンから聞いていると思っていたから・・・」
「御免ねぇ・・・それよりも・・・カキュウとショウキュウはハクリュウとシュウに
・・・ネネはシューテルに・・・カレンはS.A.R.Uに・・・カグラはガルに・・・クルーウはヴァンプに惚れていると聞いたけど・・・そもそも・・・ハクリュウたちってどんな人なの?」
ユキはカキュウたちにハクリュウたちのことを尋ねるとメリア、リーナ、ナルスリー、ノーラ、ルミが説明し始めた。特にメリアがほとんど知っていたので、メリアがほぼ話した。
「ハクリュウとシュウは・・・『ジ・エンパイア』結成時から一緒にいるけど・・・結成する前は私やギリス、ハクリュウ、シュウ、S.A.R.U、ガル、ヴァンプはそれぞれ自分たちの組織で活動というか動いていたわ・・・偶に小競り合いをしていた・・・それなりには名が知られていた・・・ギンに出会うまではね・・・あの時・・・久々にハクリュウとシュウに出会った時・・・二人と一緒にいたギンとは一度だけ相手しただけど・・・本気を出していないのに完敗しちゃったわ・・・ハクリュウとシュウがギンと一緒に行くことを決めたのを聞いた時は驚いたわ・・・今は収まっているけど・・・あの二人・・・小競り合いしていた頃はプライドが高かったわ・・・」
「そ、そうなんですか?」
「そうよ・・・その二人がギンに仕えるなんてねぇ・・・」
「そうだったんだ・・・あの二人・・・」
「でも・・・ハクリュウとシュウがギンに仕える気になったのかは何となくだけど分かってしまった・・・ギンの野望を聞いてからかな・・・『剣霊界』の王になる・・・という野望に飲み込まれてしまったからかな・・・ギンならなれるかも知れないと思ってしまったの・・・結成時の初期メンバー全員ね」
メリアはそう言うとユキたちは
「ふぅーん・・・そんなことがあったんだぁ」
と言ってギンの事を思い浮かべていた。だが、メリアは再び、話を再開した。
「そういえば・・・私とギリスの卍解だけはハクリュウたちは知っていたわね・・・でも・・・私やギリス、S.A.R.U、ガル、ヴァンプはハクリュウとシュウの卍解は知らないの・・・ていうか・・・あの二人だけ・・・本気を出していないわ・・・一度も・・・」
メリアが言ったことにカキュウとショウキュウはえっといった表情になった。そしたら、ユキが
「そうなの・・・じゃあ・・・ハクリュウとシュウは今まで本気を出さずに敵を倒していたの!?」
「そうなるわね・・・と言っても私やギリスも滅多にしか卍解しないし・・・味方の手の内は全然知らないわ・・・でも・・・S.A.R.U、ガル、ヴァンプだけは一度だけあの姿になったわね」
「あの姿?」
ナルスリーはメリアが言ったあの姿ことに疑問視する。だが、メリアは
「それは教えないわ・・・あの姿はちょっと不気味だしね・・・まあ・・・『真世界』に行けば見れるかも知れないわね・・・」
メリアはそう言って湯船を出てサウナ室に入って行った。サウナ室に入ったメリアは室内でこう言った。
「まあ・・・ハクリュウたちは本気を出すなんてこと事態が珍しいか」
独り言を言った。室外にいるユキたちに聞こえていなかった。
その頃、ハクリュウたちはギンがいる執務室に入って紅茶を飲んでいた。ギンはハクリュウとシュウに
「ハクリュウ・・・シュウ・・・お前たちに言っておく・・・『真世界』は常識なんて通用しない・・・いや、正確に言うと・・・自分の中にある常識なんて通じない・・・なにもかもデタラメな世界・・・それが『真世界』だ・・・ゾクゾクしないか?」
二人はギンが言ったことにフッと笑みをこぼす。
「ゾクゾクしますね」
「そうだね」
二人はゾクゾクしているとS.A.R.Uたちも震え上がっていた。まるで、『真世界』を楽しみにしている子供、ガキのように見えた。そしたら、館内に放送が入った。
「総帥・・・まもなく『真世界』に入ります・・・」
ギンは放送を聞いて紅茶を飲み干すと
「さてと・・・行きますか」
ギンはそう言って執務室を出るとハクリュウたちもその後をついて行った。
大浴場を後にしたメリアたちも脱衣所で部下から艦内放送の報告を聞いて大至急、着替えを整えて脱衣所を後にした。
ギンたち全員が集まると部下からの映像を出してもらうと、映像から見えた景色にギン以外の全員は言葉が出ないでいた。それは、天候は大荒れな嵐、そこから中には雷が鳴り響き落ちていた。そして、時間間隔は人知が狂うほど変動していた。それに驚いていたハクリュウたちをギンが補足として説明した。
「『真世界』は・・・あらゆることが異常・・・天候、磁場、大気濃度、そして、時間間隔が変動している・・・とある島では毎日のように落雷が雨のように降り続いている・・・また、とある島では空の上を走ることができ・・・とある海域では艦空挺を吸い寄せるほどの磁力のある海域がある・・・何よりこの世界では時間間隔は当てにしてはならない・・・昨日が一億倍だった間隔が・・・明日には一億分の一の間隔になったりする・・・ここはそういう世界だ・・・」
ギンはそう言うとユキはあることを疑問視した。それは何故、ギンが『真世界』のことを知っているのかが気になった。だから、ユキはギンに
「どうして『真世界』のことを知っているの?」
「ユキやノーラたちには話したあの話は・・・『真世界』での経験だ・・・なにもかもが安定しない世界・・・そんな世界で過ごしていた俺にとってみれば・・・今までの世界はこういうはずだ・・・あの世界は『楽園』と言うだろう・・・そこまで危険な世界なんだ・・・ここは・・・」
「そ、そうなんだ」
ユキは呆れたのか何なのか分からないが棒読みで言っていた。だが、ギンは映像越しの『真世界』を見てこう思った。
「(ついに来たぞ・・・『真世界』・・・俺は二度とあんなことはしない!!)」
命の掛ける覚悟の表れか普段以上に真剣な顔つきで予想以上に闘気が漏れていた。その闘気に気づいたハクリュウたちは
「ギン・・・」
「いけないな・・・どうも久々の『真世界』で気が高ぶってしまったよ・・・それよりも・・・なんで『真世界』の魔物や猛獣たちがひしめいている・・・あり得ないな・・・獣の世界は『八王』が統治している世界だ・・・今、世界でなにが起きている?」
「どういうこと?」
「『真世界』の勢力図は『四聖皇』が支配しているが・・・それは人間側での世界の話で・・・生き物つまり猛獣たちの世界の支配者は『八王』たちなんだ・・・しかし・・・その『八王』たちの支配を感じない雰囲気を醸し出しているのは何故だ?・・・恐れていないのか・・・彼奴ら・・・まあいいか・・・とにかく・・・ここから・・・移動しないとな・・・」
「どうしてですか・・・ギン?」
「この近くに『聖霊軍』の支部の駐屯地がある・・・そこが動く前に移動するぞ」
「了解だ・・・ギン」
シュウはそう言って部下たちに移動するよう指示を出す。そんな中、ハクリュウは
「ギン・・・この世界は・・・『三大勢力』が跋扈する世界なんだよな」
「あぁ・・・そうだ・・・と言っても『神下七星界』のほとんどは『真世界』で名をはせている猛者共だ・・・実力は折り紙付き・・・『真世界』を巧妙に生きている怪物たち・・・それが『神下七星界』・・・そんな奴らじゃなくてもここはあらゆる世界から猛者共が跋扈する世界・・・弱者は容赦なく切り伏せられる世界・・・それが『真世界』なんだ」
ギンはそう言うとユキは
「『真世界』ってそこまで凄いんだ・・・とにかく・・・近くの町についたら情報収集をしましょう」
「そうね」
メリアもユキの案に賛成して近くの町まで移動するよう指示した。そして、『真世界』、とある島にあるとある町につくとギンたちはそれぞれ別れて町を歩き回り情報収集をし始めた。そんな中、ギンはユキを連れてとある店に入った。店に入ったら、店員はギンの顔を見て
「久しぶりだな・・・小僧・・・あそこだろう・・・入りな」
「流石はマスター」
ギンはユキを連れて店の地下への扉に入って行った。地下にある部屋への扉を開けるとそこには闇関係のブローカーたちがいた。そいつらはギンの顔を見て、クイッと仕草をしてついてこいと言われた。ギンとユキはそいつらについて行かれ、この部屋のボスの所に行くとギンは
「久しぶりだね・・・相変わらず・・・悪趣味な恰好をしているよ」
「よぉ・・・ギン・・・久しいな・・・隣にいるのは・・・かの有名な『巫女』のユキで良いか?」
「えぇ・・・そうだけど・・・ついでに言うと私はギンの恋人よ」
「お、おい・・・///」
ユキはそれを証明するかのようにギンに抱きついた。そしたら、ボスは
「そいつは驚いた・・・それにしてもギン・・・お前がここに来た理由は分かっていやすぜぇ・・・おい・・・あれを持ってこい!!」
「へい・・・お頭・・・」
ボスは部下に何かを持ってこさせるように指示を出すと部下は何かを抱えて持ってきた。それをボスの前まで持っていき置くとボスは持ってきた物に包まれた紙をはがすとそれは姿を表した。
「こいつは・・・」
ギンはそれを見てなんなのかを尋ねると
「こいつは最近『真世界』で出回っている品だ」
「闇の中でか・・・」
「あぁ・・・これを売っている奴は『シンカー』・・・闇の名だが・・・多くの闇のブローカーにはスポンサーを持っている・・・さらに・・・」
「それを裏で支援しているのがまさか・・・」
「さすが・・・お察しの通り・・・そうだ・・・『四聖皇』が支援している・・・特に『魔王カイ』さんがかなりの支援をしておりやす・・・ギン・・・いや・・・旦那・・・」
「旦那・・・それっていったい?」
「あぁ・・・すいやせん・・・実はあっしら・・・リアルのギンの旦那のスポンサーをしていましてねぇ・・・」
「そうなんですか・・・ちょっと待ってください・・・ギン・・・貴方・・・もしかして朝宮家の人間!?」
ユキはギンに抱きついた状態で尋ねるとギンは
「うん・・・そうだけど・・・やはり・・・ユキは星埜家の人間か・・・おい・・・」
「あい旦那・・・ユキさん・・・こちらへどうぞ」
ギンとユキはボスに連れてかれて別の部屋に入っていった。そして、別の部屋に入ってソファに座ると、ボスは部下にお茶を出すよう指示を出す。部下がお茶を出したら、席を外した。
「旦那・・・今の話は・・・あそこにいる奴らは全員知っていますが・・・復讐などはしないでくだされ・・・我々とてそれだけはしたくはありません・・・お得意先がなくなるのは嫌なんで・・・」
「分かっているが・・・復讐にも・・・ただ殺すだけが復讐じゃない・・・俺は俺なりの復讐をする・・・『シンカー』を捕まえれば良い・・・それだけでいい・・・それに・・・俺だけではなく・・・ユーヤだって俺と同じような考えをするはずだ」
「確かに・・・そういや・・・最近・・・霊軍では戦力がバラバラになっていやす・・・特に・・・新元帥を決めることに揉めています・・・確か・・・ガイルドとグレンが対立しているという話です」
「ガイルドとグレンが・・・過激派のガイルドと穏健派のグレンの対立か・・・それで・・・」
「二人の対立が悪化して・・・とある世界で対決することになるという話です」
「そうか・・・話を変えるが・・・『シンカー』はやはり・・・」
「はい・・・あの男です・・・お気をつけお・・・旦那」
「あぁ・・・世話になった」
ギンはユキと一緒に立ち上がると地下の部屋を出て行き、店を出ていた。
そしたら、ギンはユキを連れて『クロウ』に戻ると、既にハクリュウたちは戻ってきていてギンに情報が手に入らず残念がっていた。だが、ギンは
「俺が得た情報は・・・闇側の奴らから得た情報だ・・・その情報によれば・・・『真世界』では今、ある果実によって取引している・・・さらに良いことに・・・その果実を製造している世界も判明した・・・まずは・・・そこから潰そう・・・そして・・・『聖霊軍本部』では・・・新元帥を決めることに手一杯の状態だ・・・」
「そうなのですか」
「それでギン・・・今後の方針は・・・」
メリアとギリスは次のすべきことを尋ねると
「そうだな・・・何事にも準備が必要だ・・・前々から考えていた計画を実現させるには・・・あの称号が必要だ」
「称号・・・あぁ・・・『神下七星界』ですね」
「流石はギリス・・・察しが良い・・・そうだ・・・今の俺たちに必要なのは時間だ・・・焦りは禁物・・・何事にも準備と情報が必要だ・・・よし・・・まず・・・俺は・・・『神下七星界』を得るために・・・何か悪事をするか」
ギンは何か悪巧みを考えているとユキは
「それで私たちはどうするの?」
ギンに今後の方針を尋ねると
「とりあえず・・・お前らは『シンカー』に協力者であり研究者を捕らえて欲しい・・・時間が掛かるが・・・とにかく、お前らは『真世界』の環境に順応しろ・・・ここでは数千億年、一秒も建っていない環境になるんだから」
「分かりました」
ハクリュウたちはギンの指示で協力者の確保に向かうために準備をしていた。そんな中、ユキはギンにお願いをしに行った。
「一緒に行きたい?」
「うん・・・ギンちゃん一人だと心配で・・・」
「気持ちは嬉しいが・・・そうだな・・・」
ギンはユキの気持ちを考慮して思案しているとあることを思いついた。
「定期的に連絡を寄越して欲しい・・・その時は君自身で俺の所に来るんだ・・・いいな?」
「うん」
そこからの先はギンの過去にSWOでの話なので割愛しよう。
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