表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/89

33話

 季節は春。照らされる朝日に目を覚ます朝宮銀次ことギン・ライラックは先日の報告というか新聞を読んで目を皿にした。それはユン・ルイルックが『魔狐のシノ』と結婚をしたということに驚きを上げた。それを見て内心


「(ユンの奴・・・思い込みというか派手にやるなぁ・・・)」


 思っていると銀次は食堂にやって来て食事を取っていると小雪、恵美、そして美琴がやって来て食事を取り始めた。そしたら、小雪が


「そういえば・・・銀ちゃん・・・噂では・・・シノたち・・・結婚したっていう噂を聞いたけど本当?」


「本当だ・・・全く・・・ユンは・・・『同盟』を組もうとした時から・・・絶対敵に回したくない・・・思っていたら・・・こうも先手を取るとは・・・恐ろしい奴だ・・・まあ・・・本人は気づいていないだろう・・・ただ・・・今は楽しく過ごしたいんだろうな・・・先のことなんて考えずに・・・」


 銀次はそう呟くと小雪は


「ねぇ・・・私たちはいつするの?」


 と恐ろしいことを言うと恵美と美琴はむせてしまう。だが、銀次は


「そうだね・・・近日中にかな」


「「(する気なんですか・・・結婚を・・・)」」


「そっか・・・ラウンズたちの招待か・・・それに合わせて調節しているのね」


「そういうこと・・・そうおいそれとは出来ないんだ・・・本当なら今すぐにでもしたいさぁ」


「なるほど・・・それは大変だ」


「そうねぇ・・・私も息子の晴れ舞台は見たいし」


「父さん・・・母さん・・・」


 銀次ははぁっと息を吐くと小雪は


「相変わらず・・・総一さんとかなめさんは・・・」


 小雪も息を吐く。そして、恵美と美琴は


「それなら・・・長めと取れば良いんじゃ・・・」


「一応・・・それも考えた・・・だけど・・・」


 銀次は恵美に予定表を見せると恵美は予定表を見てあんぐり状態になった。


「見て分かっただろう・・・今の世界情勢はわかりやすく言ってヤバイ状況だということ・・・だから・・・早めのうちに済まさないと小雪の身体に負担が掛かってしまうからなぁ」


「確かによぉ・・・今の世界情勢はヤベぇぜ・・・親父が毎日言っていた・・・世界情勢が安定しないと各国がいつ戦争起こすか知れたことじゃないって・・・呟いていたぜ」


「それに防衛省までうちに頼み事をしようとしているからなぁ」


「あら?・・・防衛省がうちに頼み事?・・・どうしてそんな情報を・・・」


「俺の力があれば・・・機密情報まで知ること出来るんだ・・・」


 銀次はそう言うとかなめは顔に冷や汗を流していた。おそらく内心では『四聖帝』恐るべしとか思っているだろう。すかさず小雪が


「そうね・・・『四聖皇』ですらどんな情報も得られるし・・・恐いよね」


「そ、そうなんだ・・・(『四大勢力』は・・・どんな情報網を持っているの!?)」


 かなめは冷や汗まみれになると銀次はあることを閃いたようだ。


「そっか・・・その手があった・・・」


「何か思いついたの・・・銀ちゃん・・・」


「まぁね・・・とりあえず・・・ラウンズ全員を招集しよう・・・」


「まさか・・・本気で呼ぶ気!?・・・世界中に散った皆を呼ぶの!?」


「そうだ・・・彼奴らは・・・俺の招集なら必ず来る・・・」


「確かにそうだろうけど・・・まさか・・・ヴァルキリーズも!?」


「そういうことになるなぁ」


「分かったわ・・・大至急やりましょう」


「そうするしかないな・・・それと父さん・・・式の準備してくれないかな?・・・なるべく早い内に・・・」


「分かっているぞ・・・息子よ」


 総一は席を立って食堂を出て行くと小雪は銀次の考えが何となく分かった。


「銀ちゃん・・・まさか・・・」


「小雪・・・お前のお察しの通り・・・」


「分かったわ・・・内容には祝いの席になるかも知れないと書いておくわ」


「ありがとさん」


 銀次はそう言って席を立って食堂を出て行った。恵美と美琴は小雪にラウンズのことは何なのかを聞くと


「ラウンズとは略式で・・・正式名称は『ナイト・オブ・ラウンズ』・・・銀ちゃん・・・うんうん・・・銀次の直属の剣士たち・・・皆一癖二癖もある剣士たちよ・・・ちなみに私もラウンズの一人・・・ラウンズにはそれぞれに数字を与えられて・・・数字に順列がなく・・・『ジ・エンパイア』内では総帥である銀次の次に決定権がある・・・」



 小雪が言ったことに恵美と美琴は


「(マジかよ)」


「(世界にはこんな剣士がいるんだ)」


 などと思っているとかなめは


「確か・・・ハクリュウ君とシュウ君かな・・・その二人の顔・・・私は見覚えがあるわ・・・白鉄家と黒鉄家の子だったわよね」


「えぇ・・・そして・・・その二人が銀次の右腕と左腕と言われている剣士よ・・・でも・・・ジノ、リーナ、ナルスリー、シューテルたちは来れるのかな・・・あの四人は道場の方もあるし」


「ど、道場?」


「その四人は何か流派でもあるのか?」


「剣蓮流、水蓮流、北蓮流という三つの流派があって・・・ジノ、ナルスリー、シューテルはその三つの流派の頂点にいるの・・・」


「へぇ・・・その三つの流派の頂点とはどう呼ばれているの?」


「確か・・・」


「剣蓮、水蓮、北蓮・・・その三つで呼ばれている」


 銀次がまた食堂にやって来た。そして、席に着くと


「ついさっき・・・防衛省の人たちが来て・・・うちの人員をよこせと言ってきた・・・今・・・かなりのきつきつの状態で動いているのに・・・まぁ・・・文句言ってお断りしたけど・・・」


「おいおい・・・流石に国の機関にそれを言うのは・・・」


「何言っているんだ・・・国の財務省もユージの所に頼み込みをしてみたら・・・ユージは国の予算以上の要求を出して・・・断ったらしいぞ」


 小雪たちはユージたちのやり方にも冷や汗を流していた。


「やりすぎじゃないかしら」


「そうとも言うが・・・一度は皆の疲れを取らないといけないだろう・・・ユンもそれを承知で結婚式を挙げたんだ・・・俺たちもそれぐらいしないといけない気がするんだよ・・・第一・・・向こうは俺たちを怒らせないように頼み込んでいる・・・それは内容次第じゃん・・・」


「確かにそうだけど・・・」


「でも、それは・・・」


「国がそこまで危機に瀕しているということだろう」


 銀次が言うことに小雪たちはそれぞれの国の立場というのを考えて言っていると思った。だが、銀次は


「いや・・・全然・・・今の世界情勢はバランスが崩壊しているのは分かるよ・・・だが、それは表向きの外交だ・・・裏の世界ではちゃんと売買しているぜ・・・一定価格で・・・そうだろう・・・母さん」


「えぇ・・・裏の世界の方は何ら影響受けていないわ・・・むしろ私たち一家に加担する組織まで増えている三畳よ・・・夫が言っていたわ・・・今、世界中の政府機関は私たち朝宮家に歯止めを掛けて欲しいとまで言われているわ・・・夫は関係ないのに・・・」


「そう・・・父さんは関係ない・・・それは残りの勢力が動き出しただけのこと・・・特に『神下七星界』と『四聖皇』がな・・・」


「まさか・・・『神下七星界』と『四聖皇』が裏で手引きをしているの!?」


「そういう噂まで聞いたぜ」


 銀次が言う噂は確実な情報だと裏付けているというのを小雪たちは理解した。


「仮にそうだとしても・・・」


「早すぎないか!?・・・それ・・・」


「そうだな・・・確かに早すぎるかも知れない・・・しかし・・・ユージの奴も動いてなぁ・・・裏の市場にもストッパー用意しやがった・・・だが・・・裏の奴らはそんなんじゃ止まらない・・・そこんとこはお前らも理解しているだろう」


 銀次が言うことに小雪たちは苦笑いをした。


「それに・・・前に起きたあれで隣国の某国は政府機関が崩壊したじゃないか・・・そこら一帯を支配したのか・・・小雪・・・お前も知っている奴が支配しているんだ・・・」


「誰が支配したの?」


「『四聖皇』・・・『魔王カイ』・・・彼奴らが支配した」


「カイ!?・・・まさか・・・『魔王の軍勢』が支配したの・・・あそこ一帯を」


「そうだ・・・奴らの実力は・・・お前も理解しているはずだ・・・今・・・あそこら一帯は『魔王カイ』による手腕で支配されて国が成り立っている・・・」


「まさか・・・『四聖皇』がこの世界に来ているの・・・縄張りを増やすために・・・」


「そうだ・・・だが、奴らは、動きはしないだろう・・・俺たちがいる限り奴らは早々と動きはしない・・・だが、どこからの危害を受けたら・・・奴らは、止まりはしないだろう・・・そこまで規模を拡大している奴らはな」


「だからこそ・・・私たちの結婚式で奴らの動きを鈍くさせる・・・」


「そうだ・・・俺たちの結束力をさらに高めるために・・・」


 小雪は自分らの結婚式がそんなことになってしまうことに少々ゲンナリしていると銀次は


「とわ言っても・・・そんなことはどうでも良い・・・今は楽しく過ごそうぜ・・・ユンたちと同じようにな」


「うん」


 小雪は頷くと恵美と美琴もコクッと頷く。そしたら、そこに総一がやって来て


「銀次よ・・・日取りが決まったぞ・・・日取りは三日後だ・・・その日までに準備をしよう」


 銀次たちは父・総一からそう聞くと


「さてと・・・小雪たちは給仕に衣装のサイズを測ってこい・・・君たちの衣装姿で俺を籠絡してごらん」


 銀次はそう言って食堂を出て行くと小雪たちは互いにコクッと頷くと給仕をつれて準備をし始めた。銀次は廊下を歩きながら


「ハクリュウ、シュウ、メリア、ギリス、S.A.R.U、ガル、ヴァンプ、ジノ、リーナ、ナルスリー、シューテル、ノーラ、ルミ・・・全ラウンズたちに命ずる・・・全員・・・三日以内に朝宮家に来い・・・仲間たちを連れてな・・・祝いの席を行う・・・以上だ」


 銀次はラウンズたちに連絡を終わらせると自分も準備をし始めた。


 翌日、朝宮家にラウンズの二人がやって来た。お出迎えは銀次がした。


「良く来たね・・・ハクリュウ、シュウ・・・カキュウにショウキュウも・・・遠路遙々ご苦労さん」


「お久しぶりです・・・銀次・・・」


「腕ますます上がっているね・・・総帥・・・」


「お久しぶりです・・・総帥・・・もしかして・・・小雪たちと結婚するために呼んだんですか?」


「それしかないでしょう・・・ショウキュウ・・・総帥が私たちを招集するなんて・・・それしかないじゃない」


「まぁ・・・立ち話なんだし・・・とにかく入れよ・・・次は策略かさんたちのお出ましだ」


「というとメリアとギリスか」


「天才さんたちももう来たのか・・・早めに来るとはね・・・ギリギリに来るあの二人がね」


「あらっ・・・酷い言い草だね」


「仕方ないよ・・・いつもギリギリに来ている僕たちにも悪気があるし・・・まぁ・・・早めに来ただけでも許してくれよ・・・総帥」


「まぁ良いよ・・・とにかく入りな・・・給仕が部屋に案内してくれるはずだ」


「分かったわ」


 ハクリュウ、シュウ、カキュウ、ショウキュウ、メリア、ギリスは給仕の案内でそれぞれの部屋に向かった。


 ハクリュウたちがやって来て数時間後、次にやって来たのはS.A.R.U、カレン、ガル、カグラ、ヴァンプ、クルーウがやって来た。


「ご無沙汰です・・・総帥・・・また腕を上げましたね」


「あぁ・・・それにS.A.R.Uも腕を上げたな・・・カレンを守れるほどの力をつけやがって」


「いや・・・お恥ずかしい・・・それより総帥・・・今回の招集ってまさか・・・」


「そのまさかだよ」


「それはおめでとうございます・・・総帥・・・」


「ありがとう・・・ガル・・・とりあえず・・・中に入れよ・・・ハクリュウたちは来ているぜ」


「そうですか・・・では・・・メリアとギリスはまだ来ていないのですね」


「いや・・・それが・・・あの二人ならもう来ているぜ・・・いつもギリギリに来るあの二人がな」


「それは驚きました・・・このヴァンプ・・・少々驚きましたよ」


「そうだな・・・とにかく・・・お前ら中に入りな・・・長旅で疲れているだろう・・・給仕が案内してくれるから」


「分かりました・・・総帥・・・では・・・」


 S.A.R.Uたちは給仕の案内でそれぞれの部屋に向かった。


 その日に来たラウンズはハクリュウ、シュウ、メリア、ギリス、S.A.R.U、ガル、ヴァンプたちがやって来た。そして、銀次は今日来たラウンズたちを呼んで一緒に食事をした。


「それにしても・・・メリアとギリスが早めに来るなんて・・・珍しいことがあるんですね」


「あらっヴァンプ・・・私たちが早く来るのがそんなにおかしいのかしら」


「いえ・・・少し変わったと言っただけです」


「そういうヴァンプも猥らに血を吸わなくなったわね・・・」


「それは嫌みとして聞いていいですか」


「さあ・・・どうかしら・・・」


 メリアとヴァンプの視線がバチバチと火花が散っているとクルーウが二人を止めに入っていた。銀次はそれを見て


「なんだ・・・お前ら・・・全然変わってないな・・・牙が抜けたのかと思いきや・・・全然抜けてないじゃん・・・むしろ・・・お前ら全員揃って・・・腕を上げているじゃないか・・・そうじゃなきゃ面白くもなんともないぜ!!」


 銀次は笑みをこぼすと突如、食堂内に闘気が漏れ出した。それはラウンズたちの闘気、半分しかいないのに屋敷を覆うほどの闘気を放出している。その闘気に当てられて恵美と美琴は身体を少々縮み込んでいた。


「(なんて闘気だ・・・)」


「(ここにいるだけなのに・・・もの凄い存在感を放っている・・・少しでも気を抜くと・・・意識を持って行かれる)」


 二人はラウンズの闘気に意識が持って行かれそうになった時、突如、ラウンズ以上の闘気が放たれた。それは小雪である。小雪から放たれる闘気はさらに朝宮家全体を覆うほどの闘気を放った。しかし、すぐに


「やめんか!!」


 と銀次が一喝すると闘気の放出が収まり平穏な状態に戻った。この時に二人はこう思った。


「(今分かった・・・この人たち・・・強すぎる・・・)」


「(小雪の奴・・・身籠もった状態でここまでの闘気を放つだと・・・)」


「(そして・・・そんな彼らを一喝しただけで治めた・・・)」


「(つまり・・・銀次はここにいる剣士の中で別格ということだ)」


 などと思っていると銀次は


「いや・・・俺たち・・・『ジ・エンパイア』を結成時のメンバーは他の奴らよりも完全に別格だな・・・これは嬉しいことだよ・・・皆しっかり己を強化していたんだな・・・今の闘気でしっかりと判断したよ」


 銀次はそう言うとハクリュウは


「ギン・・・相変わらず・・・俺たちを煽って俺たちの力を試すところもあんたは変わっていない」


「それよりもユキさん・・・良くそんな状態でここまでの闘気を放てたね・・・驚いたよ」


「ありがとう・・・でもね・・・闘気を放つならもう少し加減したらどう?」


 小雪は静かであるが濃密な闘気を放った。それを制止させる銀次。


「まあ・・・とにかく今は食事を再開しよう・・・話は全員揃ってからだ・・・といってもそれは婚儀の後だろうけど」


「えぇ・・・分かっています・・・総帥」


 シュウもそれには同意した。




 そして、翌日、朝宮家にやって来たラウンズはノーラとルミであった。


「久しぶりだね・・・ノーラ・・・ルミ・・・」


「お久しぶりです・・・総帥・・・」


「総帥・・・王者の気品が出てきましたね」


「そうかな・・・そういう二人も中々の美人になったじゃないか」


「そんな・・・私・・・そんなに綺麗になりましたか?」


「あぁ・・・ここまで美人になったとは・・・驚いたよ」


「ありがとうございます・・・総帥・・・それでは私たちは中に入って待機しています」


「給仕が案内してくれるから部屋で準備していてくれ」


 ノーラとルミは給仕の案内で部屋に向かった。


 次にやって来たのはジノ、リーナ、ナルスリー、トルル、シューテル、ネネたちがやって来た。ジノたちは銀次を見ると


「お久しぶりです・・・ギン」


「おう、ジノ・・・道場の方は大丈夫か」


「えぇ・・・道場では日夜皆鍛錬に明け暮れています・・・高みを目指すために・・・」


「そうか・・・ナルスリーの方は・・・」


「私の方も皆高みを目指し日々鍛錬に明け暮れています」


「そうかい・・・シューテルは・・・」


「うちの方も皆日々鍛錬する日々・・・教える俺も大変だよ」


「そっか・・・皆大変だな」


「そういうギンも・・・何やら大変な毎日だとユキから聞いているが・・・」


「あぁ・・・それについては後で話すよ・・・とにかく、まずは中に入れや・・・お前らでラウンズ全員揃ったからな」


「以外・・・メリアとギリスはまだ来てないかと思っていたのに・・・」


「それを言うなよ・・・リーナ・・・昨日それでちょっと大変だったんだから・・・」


「大変にさせたのあんたの仕業だろう・・・」


「ハァア・・・やっぱりバレちった・・・」


「ハクリュウたちが闘気を放出することなんて総帥以外誰がいるんですか・・・」


「それもそうか・・・おーい・・・給仕・・・ジノたちの案内を頼む」


 給仕は「かしこまりました」と言ってジノたちをそれぞれの部屋に案内させた。そして、銀次は朝宮家の扉を閉める。銀次は自分の部屋に行き、準備をし始めた。


 その後、食堂ではラウンズ全員と食事をしていた。そんな中、恵美と美琴は


「(あそこにいる男が・・・剣蓮・・・なんてオーラというか闘気を放っているんだ)」


「(水蓮の女性も・・・剣蓮とはいかないが・・・なんつぅ静謐な闘気を放っていやがる)」


「(北蓮なんか・・・その両方を兼ね備えた闘気を放っている)」


「(これは・・・抑えようとしても抑えられない・・・強者の闘気)」


「(これが・・・『ナイト・オブ・ラウンズ』・・・確かに一癖も二癖もある剣士たち・・・)」


「(どいつもこいつも・・・存在感がパネェー過ぎて・・・なんでこんな所にいるのか分からなくなってちまう)」


 二人はどうしてこんな所にいるのか分からなくなってどうにかなりそうになっていた。そしたら、銀次が


「お前らだけに先に話しておく・・・今回呼んだのは・・・俺と小雪たちの婚儀だが・・・もう一つある・・・それは・・・」


「縄張りのことだろう・・・気づいている・・・『ぬら組』は俺たちと同等に近い縄張りを持っていることには気づいていた・・・」


「それに・・・今・・・裏世界の商売が美味く行っていないのも独自で調べていた・・・」


「私たちを先に呼ぶなんて・・・それしかないかと思っていたよ」


「総帥が僕たちを呼ぶなんて・・・食事と乗じて会議を行うため・・・世間の目をごまかすために・・・」


「流石だ・・・お前ら・・・」


「これは剣士としての感だが・・・世界情勢が不安定状態になっている」


「その通りだ・・・ジノ・・・今現在・・・世界中の政府機関はいつ戦争が起きておかしいぐらい混乱を起こしている・・・それによって貧困が起きている・・・俺やユージたちは各地の貧しいところに行き支援などをしている・・・だが、国からは面倒なことを押しつけてくる・・・うちには防衛省が・・・ユージの方は財務省の役人が来ている・・・」


「おいおい・・・マジかよ」


「総帥はおそらく・・・断りましたね・・・仲間のことを考えて・・・」


「あぁ・・・俺は仲間を大事に思っている・・・仲間を死なせるのは言語道断・・・条件を出して帰らせてやった」


「どんな条件で・・・」


「国家予算の倍の資金を提供・・・」


「それは断りますよ・・・総帥・・・」


「しかし・・・そうしないと俺たちの方にも多少なりとも被害が来る・・・」


「ユージの『真・整合騎士団』もそうなっているはず・・・かなりの条件を提示したに違いない」


「そう・・・ユージが出した条件は借金分の予算を提供・・・しかも・・・国家のだぞ」


「流石にすぐには出せそうにはないわね・・・はっ・・・もしかして・・・」


「ユージの奴ら・・・現金で一括払いと言いやがって・・・国の奴らは口から魂が出ていたようだぜ・・・まぁ、俺も一括払いで提示したけどな」


「フゥ・・・総帥・・・やり過ぎにも程があります」


「しかし・・・たまには休養取って楽しまないと・・・人生損だぜ」


 銀次が言うことに皆コクッと頷く。そんな中、恵美と美琴は今までの会話について行くので手一杯であった。そしたら、小雪が


「とりあえず・・・続きは婚儀の後にしてお開きとしましょう」


 小雪の一言で皆「そうだな」と言って席を立ってそれぞれの部屋に戻っていった。銀次は小雪の方に向いて笑みをすると小雪も同じく笑みをしてひとまず会議を中断した。




 そして、翌日、結婚式当日。会場内は『ジ・エンパイア』の皆に『ナイト・オブ・ラウンズ』、そして世界中の各国要人も来ていた。だが、各国要人たちは『ナイト・オブ・ラウンズ』の面々に少々腰を抜かしていた。


「あそこにおられる方々が・・・」


「『ナイト・オブ・ラウンズ』・・・」


「何という存在感・・・」


「そんな奴らの頂点にいるのが朝宮家30代目次期当主・・・朝宮銀次」


「しかも・・・今回の結婚式の後・・・当主任命式も執り行うって言われてますぜ」


「マジかよ・・・つまり・・・朝宮家の実権は・・・次男の銀次が全権を握るということになるじゃないか!?」


 などと小声で話していると次期当主である朝宮銀次が出てきた。銀次から出る王者、覇者の気品が十二分に出ていた。存在するだけでその場を圧倒する。会場にいる各国要人たちは銀次の存在感に圧倒されていた。だが、『ナイト・オブ・ラウンズ』の面々は


「すっかり覇者の気品が出ていますね」


「当然だ・・・そうじゃなきゃ・・・」


「僕たちの総帥がこの程度で臆するようなお方じゃない」


「王としての振る舞いが自然と出来ている」


「羨ましいですね・・・私たちラウンズ以上の闘気を発しながら・・・周囲の人々を圧倒して魅了している」


「あれだけの存在感を放たれたら・・・大半の奴らは腰を抜かして弱腰になっちまう」


「それでも・・・俺たちにすら感じさせる存在感とは・・・あっぱれだぜ・・・総帥」


 などとラウンズたちも小声で話していると次にやって来たのは小雪たち花嫁であった。ラウンズたちは出てきた花嫁たちを見て少々苦笑いをしていた。


「流石は総帥」


「あの三人と結婚するとは・・・」


「こりゃ・・・あっぱれ」


「だね」


「これじゃあ・・・」


「あぁ・・・総帥は・・・」


「多忙になって過労死しないかな」


 ハクリュウたちはそう呟いていると銀次と小雪たちの結婚式は終わると、銀次はその場に残る。そこに朝宮家29代目当主・朝宮総一がやって来る。そして、銀次の真っ正面に立つ。銀次はその場で片膝を突くと総一は声を張り上げた。


「朝宮家30代目当主・・・朝宮銀次よ」


「はい」


「貴殿はいついかなる時でも自身の正義を貫くと誓うか」


「はい・・・貫きます・・・それが我が進む覇道でございます」


「では、貴殿はその覇道に突き進む誓うか」


「誓います」


 銀次はそう誓って立つと29代目である父から黒い外套着を頂き、その場で着た。それを見せることで銀次が朝宮家30代目の当主だということを宣言した。29代目はその場から立ち去ると銀次は出てきた方向に向かって歩き始めた。銀次が着ている外套着は歴代朝宮家の当主が身につけた外套着である。それは当主の証であり歴代から受け継がれている朝宮の誇りであるのだ。銀次が外套着を着ていると王者の風格がさらににじみ出していた。銀次が会場を後にするとラウンズの面々も会場を後にしようとした。しかし、銀次はすぐさまに会場に入ってきて会場にいる各国要人たちとの挨拶をし始めた。銀次はハクリュウとシュウにアイコンタクトをすると二人は頷いてラウンズの面々は会場を後にした。銀次は各国要人たちと挨拶をしていると各国要人たちは


「朝宮家30代目当主よ」


「お願いします・・・我が国に貴殿の旗を貸していただきたい・・・」


「我が国を其方の名で守って欲しい」


「今・・・列強の国々がいつ戦争起こすか知れたことじゃない」


「列強の国々を黙らせるには強大な後ろ盾が必要だ・・・何とぞお願いいたします」


 各国要人たちは銀次に頭を下げてまでお願いし始めた。銀次はそれを見て


「その話はまた後にしてくれないか・・・『真世界』の猛者共がこの世界にやって来ているし・・・おたくらの国々に『中央政府』の諜報機関が動いている・・・中央も世界中の国々を中央に加盟させるというのが目的だろう・・・中央の奴らは俺たちをとっ捕まえようと躍起になって動くだろうが・・・世界の均衡を守りたいというのが奴らの本心だ・・・君たちも中央に加盟すれば国は『中央政府』の後ろ盾が出来る・・・それでいいじゃないかな・・・それでも俺の旗が欲しいなら・・・再度頼んで欲しい・・・今はする気はない・・・」


 銀次はそう言って会場を後にした。その後、朝宮家に『ジ・エンパイア』の全員がやって来て、銀次は、いや、ギンはユキたちと共にやって来て皆の目の前にやって来て


「皆・・・今日は俺たちの結婚式に来て本当にありがとう・・・願わくば・・・俺たちは世界最強勢力であり続けようではないか!!」


 皆、「オォオーーーー」と雄叫びをあげた。


「じゃあ・・・今日は盛大に宴をしようではないか!!」


 ギンはそう言って皆今宵の宴を楽しんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ