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17(神々の戦い)

 ユンが自前の店を出ていてから数時間後のこと、ユンが店に戻ってきて商品の入れ替えを行っていた。その商品の入れ替えにシノ、ユキネ、ミウ、シズも手伝っていた。ユンに商品の置く場所を聞きながら店の改装をしていた。そして、店の改装を終わらせると


「ふぅ・・・終わった終わった」


「そうねぇ・・・はぁ・・・店の改装だけでここまで疲れるとは・・・」


「それにお腹も少々空きましたし・・・」


「あれ・・・そういえば・・・ユン様は?」


 ユキネは店内部にユンがいないので辺りを見回していると、シズがユキネに


「そういえば・・・私たちは『四聖皇』との戦う前までのユンちゃんしか見ていないけど・・・GROでのユンちゃんはどうだったの?」


「それは私も聞きたかった」


 とシズとミウはユキネとシノに聞いてみると、ユキネとシノは顔を少々引き攣るような顰めていた。ミウとシズはそれを見て疑問符を浮かべると


「実は・・・ユン様・・・いつの間にか抜け出して何処かに遊んでいることが多いです」


「そういえば・・・大洲の妖怪たちではよく悪戯をすることが多かったって言っていたわ」


 ユキネとシノが言ったことにミウとシズは顔を引き攣っていた。昔のユンと全然違っていたのだ。


「あぁ・・・でも、料理に関していえば・・・」


「凄いわねぇ」


「「(そこだけは変わっていない・・・)」」


 ミウとシズはユンがそこだけは変わっていないことに知った。そしたら、厨房の方から匂いがしてきた。ユキネたちはその臭い匂いがしてきた厨房に行ってみると、そこにはユンがいて調理をしていた。ユキネたちはユンが何を作っているのか気になって厨房を覗いているとユンが


「もう少しで完成するから待っていてくれ・・・お前ら」


 ユキネたちはビクッとなって厨房を後にした。数分後、厨房を後にしたユキネたちのもとにユンが皿を持ってやって来る。その皿をユキネたちの前にやるとユキネたちは目をキラキラと輝かせてユンの方を見るとユンは皿にのっている調理の品を聞くと


「それは・・・秋刀魚のカルパッチョだ」


 シノはユンが言った事に少々驚きをあげた。


「カルパッチョ!?・・・フルコースの前菜じゃない?」


「そう・・・でも・・・そのカルパッチョはメインディッシュに化けることは出来る・・・あぁ・・・ついでに言うけど・・・今回、その料理に薬膳とか使っていないから安心しろ・・・試作は考えているから」


 ユンが言ったことを聞いてかシノはそのカルパッチョを食べようとした時、ユンが


「ちょっと待って・・・最後にこれをして・・・完成だ!!」


 ユンはサンマを火で炙らせるとサンマから香ばしい香りが出てきた。シノたちはその香りに幸せそうな顔をしていた。そしたら、シノたちはその料理を口にすると、先ほどよりも幸せそうな顔をした。ミウ、シズ、ユキネは深く味わいながら食べていると、シノがハッとなって答えに至った。


「そうか・・・この秋刀魚にかえしを塗ったのね・・・それによってここまでの旨味を出しているのね」


「その通り・・・秋刀魚の皮にかえしを塗って火で炙ることでここまでの風味と旨味を出しているんだ」


 ユンはそう話すとシノは内心で


「(ここまでの風味と旨味を出すには最上級の秋刀魚が必要不可欠・・・ユン・・・もしかして・・・目利きの腕も才があるということになる・・・ユンは恐るべき料理人の才能あるんじゃ・・・)」


 シノは内心そう思っていると、外から声が聞こえてきた。


「おい・・・こっちからなの?」


「あぁ・・・この先から香ばしい匂いがしたんだ」


 といった声が聞こえてきた。そして、店に入ってくると


「すみません・・・先ほどからこの香ばしい匂いはこの店からですか?」


 と言うとユンは


「いらっしゃい・・・何名様?・・・それとさっきの質問は正解だよ」


 そう言うと客である男女のカップルを見てユンは


「男一人に女一人・・・何をご所望ですか?」


「それではシェフのお任せで」


「かしこまりました」


 ユンはそう言って厨房へと行った。それを見ていたシノたちはほぇっとしていた。その間男女のカップルは


「今のユンだよな・・・」


「えぇ・・・あのユンさんよ・・・しかも・・・あんな料理を出せるまでにどんな料理が出るかしら?」


 しばらくして厨房からユンが皿を持って出てくると


「鹿のローストでございます・・・どうぞ・・・召し上がってください」


 ユンはそう言いながら皿をカップルの前に出すと、ユンはまた厨房に行っては別の皿を持ってきた。その皿をシノたちの前に出すと


「食べたそうだったし・・・どうぞ召し上がって」


 ユンがそう言うと、ここにいる全員料理を口にする。料理を口にした瞬間、頭の中の情景にのどかな自然と鹿、そして口にした本人がいた。そして、それらが調和されたような感じを受けてしまった。全員今までに無い幸せそうな顔をしていた。そしたら、シノがこの料理の説明をした。


「この旨味を出しているのは・・・このソースね・・・赤ワインと白ワインをベースに具材を掛け合わせてここまでの風味を出している・・・しかも・・・この掛け合わせは至難の領域・・・ここまでの風味を出すのは・・・ユン・・・あんたはもう天才の域を超えているわ」


 それを聞いて全員はユンの方を見て神々しく見ていた。何やらカップルは手で拝みながら祈りをしている。そしたら、カップルは料理の代金とついでに買っていたクリスタルの代金を払って帰っていた。また、帰る直前に「また、来ます」と言って帰っていた。それから数日間、ユンが出す料理を食べたいというプレイヤーがどんどん来て、ユンの料理を食べては至福の時を過ごしていた。その間に料理ギルドがその調理技術を盗み取ろうとしたりしていた。だが、それはシノとユキネの手によって阻まれていた。さらに数日後、ユンの店は一時的にNPCに任せた。その理由はシノがユンの実家に行ってみたいと言ってきたからだ。ユンは仕方なくNPCに任せて皆の所に向かった。その後、ユンたちは『ぬら組』に戻るが、そこでタークたちに説教を受けるが、すぐに『曳船』に乗って現実世界に向かった。




 ユンたちが乗る『曳船』は現実世界に着くと、すぐにユン、シズ、ミウの実家に向かって出航した。そして、ユンたちの実家に着くと、ユン、ミウ、シズ、そしてシノは『曳船』から飛び降りる。ユンたちは『曳船』から飛び降りて地上に着地すると、ユンはすぐに実家のドアを開けて入っていた。その間にすかさず「ただいま」と言いながら、それを見ていたミウとシズはその場で棒立ちになっていた。内心では


「「(性格が・・・変わっている・・・確実に!!)」」


 ミウとシズはその場で棒立ちになっていると、シノはユンの後に続いてユンの実家に入っていた。ミウとシズはやっと今頃になってハッとなって後について行った。その頃、ユンは実家に入って両親を探していた。そして、リビングに入ってみると、そこには父と母がいた。父と母はユンの姿を見て一瞬誰といった表情をしていた。だぁ、その後に来るミウとシズの姿を見てまさかといった表情をしていた。そして


「未海に・・・静佳じゃないか・・・どうしてここに・・・ていうことはまさか・・・目の前にいる人は駿なのかい?」


「そうだよ・・・お母さん・・・この人は駿お兄ちゃん」


「見た目も性格も変わっているけど・・・根っこの部分は私たちの知っている駿君よ」


「おい・・・静佳姉・・・誰が見た目だけじゃなく性格まで変わっただ・・・」


「だってそうじゃない・・・ねぇ・・・未海ちゃん」


「そうだねぇ・・・静佳お姉ちゃん」


「おい・・・こらぁ!!」


 それを見ていた父と母は駿、未海、静佳を見て駿が行方不明になる前のじゃれ合いを見ていた。そんなこんなしていると駿は、いやユンはあっとなってシノのことを両親に紹介しないといけないと思いシノを呼ぼうとしたら、既にシノはユンの背後にいた。ユンはそれを見て両親にシノのことを紹介した。


「父さん母さん・・・紹介するよ・・・彼女はシノ・・・俺が恋した人であり・・・俺の婚約者でもある」


 父と母は駿が言ったことにえっといった呆けた声を出して棒立ちしていた。だが、それも一瞬のうちに目を覚まし、駿とシノを交互に見ていた。そしたら、母は


「駿・・・いきなり帰ってきて何だね・・・こんな綺麗な女の子が彼女で婚約者だと!?・・・いいよ・・・許可する」


「母さん・・・まぁ・・・良いだろう・・・駿・・・その娘を大事にするだぞ」


「分かってるよ・・・父さん・・・そして、ありがとう母さん」


 駿は父と母から了承をもらうと、母はシノに本名を聞くと


「私の名前は柳桐詩乃というの」


 父、母、未海、静佳は柳桐という名を聞いて驚きを上げていた。何故なら


「柳桐って・・・世界中に点在する料理界の頂点に君臨している一家」


「詩乃さんってもしかして柳桐家のご令嬢なんですか?」


「そうだけど・・・それがどうしたの?」


 詩乃はどうかしたのといった顔をしていた。未海たちは詩乃の態度に驚きを上げながら言う。そんな中、駿も詩乃と同じように平然としていた。未海はそれを見て


「駿お兄ちゃん・・・まさか・・・知っていたの・・・詩乃さんのこと」


「あぁ・・・前に話してくれたし・・・それにその答えがもうすぐやって来るし・・・」


 駿はそんなことを言っていると未海たちは頭を傾げて疑問符を浮かべると、玄関の方から何かが止まる音が聞こえてきて、さらにドアが開けられた音も聞こえた。そして


「お姉様!!」


 と言いながら誰かが入ってきた。詩乃ははぁっと息をつきながら


「久しぶりね・・・里奈・・・そして・・・お爺様」


 詩乃は里奈の後からやって来る爺さんに挨拶をすると詩乃が言った爺さんが駿の方を見て僅かに口角を上げた。駿はそれを見逃さなかった。そしたら、爺さんは駿の方に向いて


「いきなりで悪いが一品作ってもらえないか?・・・お題は何でもいい」


 駿はそれを聞いてフッと口角を上げた。そして


「良いぜ・・・あんたの口に合うか分からないがいいもん作ってやるよ!!」


 駿はそう言って自前の包丁を出して台所に向かった。そして、数十分後、駿が料理を手に台所から出てきて料理を爺さん、里奈、詩乃の前に出すと


「さぁ・・・召し上がれ・・・駿特製のこってり豚骨ラーメン」


 ここにいる全員がえっといった表情をしていた。何故なら、駿が出したお題に駿はこってり豚骨ラーメンを出したからだ。そしたら、詩乃は箸で麺をすすると、ずっと麺をすすり続けていた。それを見ていた里奈と爺さんも詩乃に続いて麺を口にすすると、詩乃と同じようにずっと麺をすすり続けていた。そして、すすり終わると詩乃は


「このラーメンは濃厚のスープなのにこってりとした味わいがネギ芋と豆乳でまろやかに仕上がっている・・・」


「そして・・・トッピングも抜かりない全部適切に調理している・・・そして出汁は精進出汁をベースに使っている・・・」


「精進出汁?」


 里奈は精進出汁について疑問符を浮かべると詩乃が説明した


「精進出汁は昆布と椎茸を水に染みこませて出汁にして一つにした出汁のこと・・・」


 詩乃はそう説明するとハッとなってラーメンを見る。そして、まさかといった表情をした。


「駿・・・このラーメン・・・もしかして・・・肉も魚も使わずにここまでの味を出しているの!!」


 詩乃がそう言うと里奈も爺さんも少々驚いた表情でこのラーメンを見ていた。そしたら、駿は


「濃厚系のラーメンを作るのに肉や魚をベースに使うのも良いが・・・それを使わずにそこまでの味を出す方が面白いだろう」


 駿はそう言うと爺さんはその場で盛大に笑い出したのだ。


「面白い小僧だ・・・小僧・・・名は?」


「雨宮駿だ」


「そうか・・・雨宮駿というのか・・・良いだろう・・・駿よ・・・お前と詩乃の婚儀・・・許そうではないか!!」


「いたみに感謝します・・・お爺さん」


 駿はお爺さんに詩乃との婚儀のお礼を言い、詩乃はちょっと嬉しそうな顔をしていた。そしたら、爺さんは


「ついでに言うと・・・君には・・・私の後を継いで欲しいのだが・・・」


 爺さんは駿に何やら後を継がせるようなことを言いようとしたが、駿が手で制止した。爺さんはそれを見て


「どうした?」


 駿は、いや駿、詩乃、未海、静佳は外の方を向いていた。しかも、何やら臨戦態勢を取っていた。


「いやぁ・・・その話はまた後日で良いですか?・・・ちょっと・・・ヤバそうな相手が来ているようなので・・・」


 駿が言ったことに里奈は


「それはいったい・・・」


 と言うと外から衝突音が聞こえ続けざまに爆発音が聞こえた。里奈と爺さん、そして駿たちの両親は何事といった表情をしていた。そしたら、駿は、いやユンはすぐに指示を出した


「シノは皆を連れて『曳船』に行き全体の指示・・・ミウとシズ姉はサポートに回ってくれ・・・俺は目の前の敵の相手をしてくる」


 ユンはそう言いながら髪をひもで縛るとベランダから外へ出ていた。だが、既に敵と相対していた『ぬら組』の幹部たち。皆、ユンの方を見ると


「おせぇーぞ!!・・・ユン!!」


「ユン様!!」


「・・・「総大将!!」・・・」


「ターク!!・・・状況は!!」


 ユンはタークに状況を聞くとタークは


「見りゃ分かるだろう・・・全く・・・とんでもねぇ奴だ!!」


 タークは目の前の敵に鎌を構えていると煙が晴れ敵の正体があらわになる。敵の正体は身体中にできものが出来たような奴だった。そしたら、その敵はユンを見てからか身体をボコボコという音を出しながら膨らみ続け背中から翼を生やそうとしていた。おそらく、それはユンという敵に対する対応だと考えた。だが、ユンは膨れあがった敵の下まで歩く。そしたら、ゆっくりと的を、狙いを定めた。そして


「『破壊之空気弾(デス・ストリーム)』」


 巨大な空気の竜巻を口から放った。敵はその竜巻もろとも空の彼方へと行ってしまった。それを確認したユンは幹部たちの所に向かうと、皆、賞賛の声を上げた。だが、ユンはそんな中でも次の指示を出した。


「お前ら・・・よく聞け!!・・・俺はこれからこの原因の起きている場所に行ってみる・・・全体の指揮はシノに任せた・・・おのおのの現場の指揮は幹部たちが当たれ・・・現場での最終指揮はターク!!・・・お前に任せる!!・・・ここにいる全員で地球の人々を『曳船』か安全な場所に避難させろ!!」


「分かったぜ!!・・・ユン!!」


 ユンがそう指示を出すと皆、コクッと頷いて行動開始しようとしたところ、突如、地響きが起こったのだ。一同、このいきなりのことに


「何事だ!?」


 と呟くと『曳船』の方から報告が来た。


「総大将・・・ご報告します・・・ここから東の方・・・太平洋上にある孤島からもの凄いエネルギーのぶつかり合いを観測しました・・・衛星からの映像をハッキングした所・・・八体の獣と一つの精霊がぶつかり合っています・・・以上です!!」


「分かった・・・そっちにシノはいるな?」


「はい!!・・・います」


「今後の指示はシノの指示を聞いて行動をしてくれ」


「分かりました!!」


 と部下の者たちが言うと、ユンは今、戦場になっている場所に向かって『超浮遊力』を使って出発していた。


まだまだ続くよ!!

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