表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/89

13(『真世界』編05)

『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』VS『白鯨の海蓮団』との戦い

 カズたち『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』は他の三人と別れて、『白鯨のエド』率いる『白鯨の海蓮団』たちがいるWAOに『ウラシル』で向かっていた。そして、WAOに着くと、そこで見た光景にカズたちは少々驚いていた。その光景は酷く荒廃していたのだ。そしたら、カズはギンとユンが言っていたことを思い出した。


「(WAOは・・・妖精という人々(プレイヤー)たちがいる世界であり・・・今でも・・・その世界には人たちはいるが・・・しかし、それは裏世界の住人つまり闇の密売が行われ続けていた。前にも言ったが、あの世界ではあの実の研究し続けていた研究所・・・その研究所の支援をしていたのが・・・『四聖皇』の『白鯨のエド』だからだ。だが、この情報は俺が『神下七星界』の時に得た情報であった・・・しかし・・・俺たちが研究所の破壊と研究者たちの誘拐したことで、フーランゴに決定打になり・・・フーランゴがやられたことで・・・連鎖的に不幸が起こる・・・つまり・・・『四聖皇』を怒らせたことになる。だから・・・これから・・・俺たちは『四聖皇』とのガチでやり合うことになる・・・・・・なめてかかると・・・命取りになるから・・・気をつけろよ)」


「(あぁ・・・それと・・・WAOには反エド勢力がいるから・・・まず、彼らから尋ねてみて戦力を得てからでも良いと思うよ・・・しかし・・・『白鯨の海蓮団』はWAOにいるから気をつけていけよ)」


 といっていたことを思い出すと、カズは皆と話し合って、まず、最初に反エド勢力の者たちに会いに行ってから、『白鯨の海蓮団』のアジトに向かうことにした。


 その後、カズたちは反エド勢力のアジトの近くに着くと、カズとハルナだけで、そのアジトに行くことにした。アジトに着くと、中に入ろうとしたら、「誰だ!?」という声が中から聞こえてきた。そしたら、中から妖精たちがやって来た。しかも、それぞれ武器を構えていた。カズとハルナはそれを見て


「おちつけ・・・俺たちはお前たちと話をしたいだけだ」


「話だと!?・・・お前たちに話すことなどない!!」


 と言うと、妖精たちはカズとハルナに襲いかかろうとした。だが、「待ちな!!」と奥から声が聞こえた。そして、奥から三人の女性がやって来た。カズとハルナはその三人を見て、やっと話せる人が来たと安心する。そしたら、女性たちは


「ここへ来た目的を聞きたい?」


「俺たちはあんたたちと話し合いをしにここへやって来ただけだ」


「話したいこと?・・・それはいったいなんだい?」


「簡単なことさ・・・俺たちは『白鯨の海蓮団』とやりあうことさ」


「君・・・正気か・・・あいつらを倒すことは世界を敵に回すことということだぞ」


「構わない・・・俺たちはもう『四聖皇』に喧嘩を振っているし・・・怒らせてもいるから・・・・・・それにもう覚悟は出来ている」


 カズは覚悟を籠もった目で三人を見る。三人はカズの目を見て「ついてきなさい」と言って、カズとハルナを中に案内させることにした。三人について行ったカズとハルナは何やら大きな空洞に入ると、その空洞にはいくつかの天幕があり、その一つの大きな天幕に入ると、そこには先ほどの三人と他に九人の妖精が椅子に座っていた。カズとハルナは三人に指示された椅子に座ると、三人もそれぞれ自分の椅子に座る。三人はカズとハルナが座ったのを確認したのち、さっきのことを聞いてみると


「先ほど・・・貴方は・・・『白鯨の海蓮団』とやり合うと言いましたが・・・」


「それはいったいどういうことですか?」


「貴方は『ブラッキー』という異名で呼ばれているカズ・リレイク・・・・・・そして・・・貴方は・・・」


「『情蓮光』と異名されているハルナ・・・つまり・・・君たちは・・・」


「最近・・・・・・世間を騒がせている・・・『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』のものだな!!」


「あぁ・・・そうだが」


「お前たちは・・・この世界をめちゃくちゃにしたいのか!?」


 などと尋ねると、カズは


「安心しろ・・・俺たちはただ・・・世界の頂点に立ちたいために・・・『四聖皇』を倒したいという目的だけであり・・・あんたたちの世界には危害を加えるつもりはない・・・もし・・・俺たちが『白鯨のエド』を倒したら・・・この世界の復興を手伝おう!!」


 カズはそう言うと、妖精たちは、えっといった表情をしていた。さらに、ハルナは


「私たちは・・・仲間が欲しいのです・・・『四聖皇』を倒したという野望とカズとの信頼が出来る仲間を探しています・・・しかし・・・貴方たちにも主旨があると思います・・・もし、可能ならば・・・カズの傘下になり・・・エドを倒す力になっていただけないだろうか」


 ハルナはそう言うと、妖精たちは驚いていた。だが、彼らが取った行動はカズの傘下に入ることに決めた。その行動に感謝しているカズとハルナは彼らとの忠誠を誓って盃を交わした。つまり、WAOの妖精たち全員がカズの『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の傘下に入ることになる。


 そして、数日間はカズとハルナは妖精たちを『ウラシル』に連れて行くと、そこに待っていたカインズたちを紹介すると、一人の女の妖精がカズの近くまでやって来て、カズの顔を見ていると、「嘘」っとつぶやき、顔を振っていた。あり得ないといった表情をしていた。そしたら、その妖精はカズに向かって


「和則お兄ちゃん・・・!?」


 カズはそれを聞いて、その妖精の方に向くと、カズは自分の頭の中からある人物の顔と目の前の妖精の顔を重ねると、内心ではまさかといった表情をしていた。そして、カズは確認のためにある名前を口にする。


「スズ・・・鈴音なのか?」


 カズが言った事に女の妖精は涙をこぼしはじめた。カズはその間に自分の中にある記憶が呼び起こしてしまった。




 桐峰和則ことカズ・リレイクは生まれたときから悲惨な人生であった。彼の両親は和則が生まれてから数ヶ月後に交通事故によって亡くなってしまった。その事故で生き残った和則は、和則の母の妹の家族に引き取られて育ててきた。その後の人生も和則に取ってみれば、悲惨なものであった。和則を引き取った家族にも子供が出来る。その名前は鈴音という女の子であった。当時の和則に取ってみれば、その娘を自分の妹だと思っていた。そして、和則が六歳の時に母方の祖父が、和則と鈴音を近くの剣道場に通わせたのだ。しかし、和則はわずか二年で止めることになる。だが、そんな和則に祖父は大激怒し、和則をしかりつけたのだ。だが、そんな和則を妹の鈴音が庇い


「私がお兄ちゃんの分までやるから・・・もうぶたないで!!」


 と言って、鈴音が和則の分まで剣道を頑張った。それからの二年、和則はネットワークにのめり込んでいた。しかし、和則が十歳の時に、ある事実を知ってしまった。それは、和則の戸籍と鈴音の戸籍が違っていた。つまり、和則の両親は鈴音の両親ではないということになる。和則はそれを確かめるべく、鈴音の両親に本当のことを聞いてみた。そしたら、鈴音の両親は和則が言ったことは本当だというと、和則に真実を話した。その真実は和則が生まれてから数ヶ月後に和則の両親は命を落としたという真実を話すと、和則はそれ以降、鈴音の両親との距離を取り始めた。そこからの二年、和則は家族から少しずつではあるが、距離を取り始めながら、ネットワークゲームにのめり込むようになった。そして、十二歳の時に和則はGROというゲームをやり始め、行方不明になった。


 和則が行方不明になってから二年の月日が経過した。その間に鈴音の両親は和則の消息を探し続けていた。そんな中、妹の鈴音はいつも通りに剣道の練習を終えて、自宅に帰っていた。しかし、自宅に帰っても、家には誰もおらず、鈴音はただ一人、寂しそうに過ごしていた。だが、和則を捜索していた二年間。一行に和則に関する情報は一切見つからなかった。そしたら、鈴音の両親は鈴音にある真実を話した。鈴音はその真実を聞いて、酷く放心するほどの心に暗みを落としてしまった。なぜなら、鈴音に取ってみれば、和則は実の兄のように思っていたからだ。


 それからの三,四年の月日が経過した。鈴音は和則と同じようにゲームに興味を持ち始め、WAO『ワンダー・アルフ・オンライン』というゲームをやり始めた。そのゲームをやり始めてから二年の月日が経過した。その間に『白鯨の海蓮団』がWAOを縄張りにされてしまい、その所為で、WAOの世界の人たちは大空洞で過ごす羽目になった。そんなところにカズの『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』がやって来た。しかも、仲間を率いてやって来た。そんな中、鈴音はここにやって来たカズの顔が行方不明になった兄の顔と重ねる。そしたら、内心では「そんな」といった心情であった。だが、その時までは確証がなかったので、数日の間は、カズの顔に近づいては信じないといった心情であったが、何回もし続けているうちに鈴音はカズ・リレイクが行方不明になった兄である和則であることに確信してしまった。そして、鈴音はカズが兄である和則だと確かめるべく、カズの所へ行くと


「和則お兄ちゃん・・・?」


 と言った。


 カズは先ほど、女の妖精が言った「和則お兄ちゃん」というのに内心ビクッとなる。そして、その女の妖精の顔を見ると、カズは内心で「まさか・・・まさか・・・」と行った心情であった。そして


「スズ・・・鈴音なのか?」


 と言うと、その間にハルナはカインズたちに目配せして席を外すことにした。カインズたちもそれに続いて席を外した。カズは内心で「まさか・・・妹の鈴音がゲームをしているとは思わなかった」と思っていた。だが、この状況で席を外したハルナたちには感謝していた。そして、カズは妹の鈴音に


「どうした?・・・スズ?」


「お兄ちゃん・・・会いたかったよ」


 鈴音はカズに抱きついて泣き始めた。カズはそれを見て


「全く・・・世話をかける妹だ・・・」


 その後、鈴音は泣き止むと、兄であるカズに今の自分の名はスズという名でWAOをゲームしていた。


 その頃、カズとスズのいるところから席を外したハルナたち。だが、ハルナは皆と別れ自室に戻ろうとしたとき、急に腹部を痛め、吐き気を催した。それを見たカインズたちはハルナの容態がおかしくなったので、大至急、ハルナに近づいて容態を聞くが、ハルナはその場で倒れ込んでしまった。そしたら、カズの右腕であるカインズがカルラとヘレナにこの事を数に報告の指示をする。次にシズカとベラとダンストンにハルナを自室に運ばせる指示を出した。




 ハルナが倒れてから数十分後、ハルナの部屋にはカインズたち、『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の幹部たち。その部屋に入ってきたカズとスズたち。カズはハルナの容態を見て、内心ではそんなといった心情であった。そしたら、そこに女の妖精たちがやって来た。その妖精たちがハルナの容態を診ていた。そして、一人の妖精がカズに耳を添えて結果を言った。カズはそれを聞いて、ほぉっと息を吐いた。そしたら、女の妖精たちはこの部屋から出て行く。カインズたちはカズにハルナの容態を聞くと、そしたら、カズが言った事に皆、驚きを上げた。


「実は・・・ハルナには俺とハルナの赤子が身籠もっているらしい・・・」


「・・・「えぇーーー!!」・・・」


 そしたら、皆、盛大にえぇーっと大声を出した。そして


「マジで・・・」


「このタイミングでかよ・・・」


「あぁ・・・このタイミングでだ・・・」


「どうします?・・・カズ・・・うちの・・・ナンバーツーがこの状態じゃ・・・」


 と言った会話をしている『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』たちに少数の妖精たちがやって来て


「だったら・・・僕たちの力を使ってよ!!」


 カズたちは、いきなり、部屋の入り口から声が聞こえたので、振り向くとそこにいたのは、六人の女の妖精たちであった。カズたちは、いきなり現れた妖精たちに疑問符を浮かぶが、スズは目の前の妖精たちに見覚えがあった。


「お兄ちゃん!!・・・あの人たち・・・私知っている・・・!!」


「本当か!?・・・スズ!?」


 カズはスズが言ったことが本当かどうかを聞くと、スズはコクッと頷き彼女たちの名前を教えた。


「彼女たちは・・・レイ、ズィード、フィーア、シュリン、スフィア・・・WAOでも・・・『白鯨の海蓮団』でも・・・手を拱いている人たちよ・・・」


 カズやカインズたちはスズが言った事に驚きレイたちの方を見る。そして、カズはあることに気づいた。それは、彼女たちは精霊を身に宿していており、さらには、精霊の力を使いこなしていることに。そしたら、シュリンはスズに


「そう言うスズも・・・奴らが危険視している妖精の一人じゃん・・・!!」


 カズはそれを聞いて、内心驚くと


「本当なのか!?・・・スズ!?」


 カズが言った疑問にスズは


「そ、それは・・・その・・・」


 スズは言いづらそうに言うと、そこに『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の部下がやって来て、報告してきた。


「頭領!!・・・報告します・・・たった今・・・この艦空挺に・・・『白鯨の海蓮団』の三番隊の戦艦空挺がやって参りました・・・どうしますか!?・・・・・・頭領!?」


 カズはそれを聞いて、すぐに


「うろたえるな・・・俺が行く!!」


 カズがそう言うと、カズは身体から魔力を漲らせていた。そして、『ウラシル』の甲板に出ると、既に『白鯨の海蓮団』の三番隊の戦艦空挺がやって来ていた。そして、艦空挺から一人の大男が降りてきた。そしたら、その大男は自ら自分の名を名乗った。


「俺は『白鯨の海蓮団』・・・三番隊隊長・・・『金剛のジョー』だ!!・・・よーく覚えておけ!!!!!!」


 と大声で言う。カインズたちは、その大声に耳を塞いでいたが、カズはいともたやすく躱す。そしたら、カズはその場でジョー以上の大声で雄叫びをあげる。その雄叫びにスズたちは驚き、耳を塞いでいた。しかし、ジョーはその雄叫びでも平然と耐えていた。そしたら、ジョーはカズに向かって殴りかかろうとした。だが、カズはジョーの殴りかかる右拳を右手で受け止めてしまった。スズたちはジョーの拳を受け止めるカズのどこにこんな力があるといった表情をしていた。だが、カインズたちは平然と精霊の解放をしていつでも万全の状態にしていた。


「目覚めろ・・・『ダルキニ』」


「『フイルド』」


「『アロール』」


「『アベェール』」


「『ガルブルンド』」


「『ヒセルンド』」


 と精霊の解放し臨戦態勢を取っていた。だが、カズはその間に、内心で精霊を解放していた。


「目覚めな・・・『ゲヴェルディ』」


 と精霊を解放する。だが、そのことはジョーもカインズたちも気づいていなかった。そしたら、今度、ジョーは左拳でカズに殴りかかろうとする。しかし、カズはそれよりも速くジョーの顔面に左拳で殴りつける。ジョーはカズが放った拳の勢いで自分らの戦艦空挺まで戻された。そしたら、カズは左手を『白鯨の海蓮団』の戦艦空挺に向ける。そして、左手の五本の指から小さな光の球が収束しはじめた。それが五つの光の球になり、そして、その五つの球は一つの大きな光の球に収束した。それを見たカインズたちは何かヤバそうな雰囲気を醸し出していた。そして、カズは左手に収束させた光の球を光線として『白鯨の海蓮団』の戦艦空挺に向かって放った。


「『異次元レーザー』」


 カズが放った光線は『白鯨の海蓮団』の戦艦空挺を貫き、空の彼方まで行ってしまった。しかし、カズが放った光線によって墜落しはじめた『白鯨の海蓮団』の戦艦空挺。その艦空挺内では


「ジョー様!!・・・大変です!!」


「この艦空挺が墜落します・・・!!」


 『白鯨の海蓮団』の下っ端たちがジョーに報告すると、ジョーは


「おのれ!!・・・『ブラッキー』!!」


 怒りを燃やしていた。そしたら


「許さん!!・・・許さんぞぉ!!・・・目覚めろ・・・『ダイヤ・クロス』」


 ジョーは精霊を解放する。そして、ジョーは『ウラシル』の甲板にいるカズの所に向かっていた。


 『ウラシル』の甲板にいるカズたちはここにジョーが来ることが分かっていた。だが、カズの指示でカインズたちは『ウラシル』内に戻り、ハルナの守りを命じた。そしたら、カズは、次にしたことは精霊の解放であった。だが、カズは既に一体目の精霊『ゲヴェルディ』を解放していたが、カズはGRO史上、誰もやったこともないことをやろうとしていた。


「目覚めな・・・『カイロ』、『キーケー』、『ニークス』」


 カズは一度に三体の精霊を解放した。最初に解放した『ゲヴェルディ』も含めて、四体の精霊を解放していた。カズは内心で解放した精霊の能力を確認していた。


「(『ゲヴェルディ』の能力は『怪力』・・・圧倒的な力で敵を粉砕する能力・・・『カイロ』は『時間』・・・ユージの『裏時間』というほどではないが・・・敵を錯覚させるほどの移動速度を出せる・・・『キーケー』は『深淵』・・・いかなる攻撃も躱し・・・魔力を込めて渾身の一撃を放つことが出来る・・・『ニークス』は『漆黒』・・・いかなるものから守ることが出来る)」


 カズは内心で能力の確認をすると、そこに精霊を解放したジョーがやって来た。カズはここにやって来たジョーの姿に内心驚いていた。その姿はジョーの身体全身が光り輝くダイヤモンドを覆われた姿をしていた。カズはその姿を見て、硬そうと内心そう思っていると、ジョーはカズに目掛けダイヤで覆われた右拳で殴りかかろうとした。しかし、その攻撃もカズは右手で受け止めてしまう。だが、その一撃はカズの右腕にダメージを負ってしまった。そしたら、カズはジョーを押し返して距離を取った。そして


「目覚めな・・・『スレーネ』、『アルテナ』」


 と二つの精霊を解放する。今、現在、カズが解放している精霊の数は六体であった。それを見ていたジョーやカインズたちはいったい、何が起きているのかと疑問に思うと、そこにハルナがやって来た。ベラはそれを見て


「ハルナ様!?」


「今、身体を動かすのは危険です!!」


 ベラたちはハルナの身体を気にするが、ハルナは


「大丈夫よ・・・それよりもカズったら・・・なんて無茶なことをするの!!」


「それはいったい何なんですか?・・・ハルナ様」


「カズがやっているのは・・・複数の精霊の解放・・・数からして・・・もう六体の精霊を解放している・・・」


 ベラたちはハルナが言ったことに驚きを超え驚愕していた。なぜなら、カズがやっていることは複数の精霊を解放しているからだ。だが、ベラたちと榛名の話に全くついて行けないWAOの世界の人たち、特にスズ、レイ、ズィード、フィーア、シュリン、スフィアは頭の上に疑問符が多く浮かび上がる。そしたら、シズカがスズたちにカズのことについて説明した。スズたちはそれを聞いて、顔を引き攣っていた。


「お兄ちゃんに宿っている精霊の数は七二体・・・」


「う、嘘・・・」


「あり得ないよ・・・そんなこと・・・」


「絶対・・・」


「人間じゃない・・・」


「それは・・・もう神の領域」


 といったことを言うと、ハルナはまた激痛によって座り込んでしまった。ベラたちはそれを見てハルナの近くによる。だが、ハルナは


「大丈夫・・・貴方たちは・・・今、カズの勝負を見届けないといけないでしょう・・・」


 とハルナはそう言うと、ベラたちはカズとジョーの戦いの方に向き、見届けた。




 六体の精霊を解放したカズ、『ダイヤ・クロス』という精霊を解放したジョーの戦いは、常人を超える戦いであった。六体の精霊を解放したカズの目の前に精霊を解放させたジョーがやって来た。その姿は身体全身がダイヤモンドで覆われていた。ジョーはその状態でカズに向けて拳を殴りかかる。カズはジョーが放つ拳を片手で受け止める。しかし、それでも、力では拮抗していた。だが、少しずつ押し負けていた。カズはこの力の拮抗も負けないようにしていたが、徐々にジョーに負け始めていた。それは、ジョーの力が増しているのではなく、カズの魔力が勢いよく消耗しているからだ。だが、それについてはカズ自身が一番理解していた。そしたら、カズは内心で仕方ないと思っていた。それは『超膂力』を使用するしかないということである。カズはそう思うと、即座に思考内で『超膂力』を発動した。そしたら、ジョーとの力勝負が押し負けていたが、徐々に拮抗に戻り、さらには押し勝ち始めて来た。それは『超膂力』の能力である。カズは内心ではこう思っていた。


「(六体の精霊の解放・・・・・・そして・・・『超膂力』・・・こいつは・・・ギン・・・ユン・・・ユージとやり合うときに・・・取っておいたんだが・・・もう出し惜しみはしない・・・この目の前の怪物を叩き潰すだけだ!!)」


 そしたら、カズは左拳にほんの少し力を込める。そして、ジョーに向かって殴りかかる。ジョーはカズが放つ拳に吹き飛ばされる。しかも、ダイヤで覆われている腕に罅が入り始めた。いや、腕に覆われたダイヤそのものに罅が入り始めた。その一撃でジョーは遙か彼方に飛ばされた。しかも,『白鯨の海蓮団』の三番隊の戦艦空挺を貫通してさらに彼方に飛んでいた。カズはそれを見て


「相変わらず・・・途轍もない威力だ・・・」


 そしたら、カズは『ウラシル』に戻る。『ウラシル』に戻ると、そこにはハルナがいたのだ。カズはそれを見て


「ハルナ・・・お前・・・動いて大丈夫か?」


「大丈夫よ・・・それよりも・・・今のは・・・『超膂力』による・・・一撃でしょう・・・」


「あぁ、そうだ・・・っていうかハルナ・・・お前は本当に大丈夫か!?」


 カズは今にでも倒れそうなハルナを見て、慌てふためいていた。しかも、先ほどのジョーとの戦いとはまるで別人であった。そしたら、スズはハルナが言った『超膂力』に疑問を感じた。そしたら、カズはスズたち、『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の新参者に説明した。そして、説明し終わると、スズたち新参者は


「そんなの・・・」


「まるで・・・世界最強の生物じゃないか」


 スズたちはそんなことを言っているが、カズは『超膂力』を使ってしまったことに悔いていた。スズはそのわけを聞いてみると


「実は・・・この『超膂力』は・・・ギン・・・ユン・・・ユージ・・・あの三人に対する対抗策として考えていたんだ・・・それだけだったんだよ」


 と言うと、スズたちは、あはははっと放心していた。


 そしたら、カズたちは今後の方針について話し合った。そして、三日後に『白鯨の海蓮団』のアジトに向かうことにした。


 三日後、カズたち『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』は『白鯨の海蓮団』のアジトに向かっていた。そして、『白鯨の海蓮団』のアジトにたどり着くと、カズたち『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』は超巨大戦艦空挺『ウラシル』から飛び降りていく。しかし、ハルナだけは『ウラシル』に残ることにした。そんなハルナを心配してカルラとヘレナは『ウラシル』に残ることにした。その代わりにスズたちが戦闘に加わることになる。そしたら、ハルナはカズたちが『白鯨の海蓮団』のアジトに向かう前に何やら精霊の加護を与えた。


「守護せよ・・・『セフィロス』・・・・・・『セフィーノの加護』」


 ハルナの精霊の加護を受けたカズたちはハルナに感謝し、カルラとヘレナにハルナのことを頼むと、『ウラシル』から飛び降りようとしたら、そこに何やら襲ってきた。その襲ってきた者たちの背中には『白鯨の海蓮団』のマークが刻まれていた。カズはそれを見て、襲撃者に応対しようとした。しかし、カルラとヘレナがその襲撃者に応対しようとしていた。しかし、その二人の前に立ったのは、カインズであった。カズはここに残るカインズを見ずに


「勝てるか?」


「もちろんです」


「よし・・・分かった!!・・・行くぞ!!」


 カズはそう言って『ウラシル』から飛び降りて『白鯨の海蓮団』のアジトに向かっていた。


 その頃、『ウラシル』に残ったカルラとヘレナとハルナそしてカインズはここにやって来た襲撃者が自ら名を名乗った。


「儂の名はジンフェーじゃ・・・ここは『白鯨のエド』・・・エドの親父さんの縄張りだと分かっているのか・・・小僧共・・・」


 ジンフェーはそう言いながら、カインズたちをジロリと睨む。そしたら、カインズは無窮から鎌みたいのを出現させ構える。


「こいつは凄い・・・かつては『神下七星界』の一人であった男と相手できるとは・・・ゾクゾクする・・・」


 カインズは嬉しそうな顔をしながらジンフェーを睨む。そうして、カインズとジンフェー、二人の睨み合いが空気を変えていた。そしたら、カインズとジンフェーは互いに精霊を解放した。


「いくぞ・・・『ダルキニ』」


「小僧が・・・起きよ・・・『ポルガルド』」


 カインズとジンフェーの精霊を解放した瞬間、辺り一帯の空気が重くなったのだ。だが、カインズはさらに精霊の解放をした。


「今ここに目覚めるのだ・・・『ヘル・ダルキニ・ヘインズ』」


 カインズが新たに精霊の解放をしたので、ジンフェーは驚きを上げた。


「いったいどういうことじゃ!?・・・精霊の解放は・・・もうしたんじゃないのか!?」


「そうだよ・・・今やったのは・・・精霊の第二の解放だ!!」


「何じゃと!?」


 そう言ってジンフェーは思い切り後退した。そしたら、カインズの手には湾曲の鎌が握られていた。しかも、カインズはその鎌を振るった途端、ジンフェーの身体が上下真っ二つになったのだ。と思いきや、ジンフェーの身体は上下真っ二つにはならなかった。しかし、下半身が全く動かなくなった。ジンフェーは、いったいどういうことだと思っていた。そしたら、カインズが


「解せないという面持ちだ・・・気づいたんだろう・・・お前の下半身が言うことが聞かないということに・・・正解だ・・・その下半身は永遠にお前の意志で動かせない・・・俺の精霊『ダルキニ』の能力・・・それは精神に関与する能力・・・相手の意識を操ることが出来る・・・さらに・・・『ヘル・ダルキニ・ヘインズ』の能力・・・ダルキニそのものである鎌によって斬りつけられたところから斬られた対象は自分の意志で動かすことが出来ない!!」


 ジンフェーはそれを聞いて、冷や汗を流していた。だが、カインズは続けざまにこう言った。


「ついでに言うと・・・『ヘル・ダルキニ・ヘインズ』にはもう一つの能力がある・・・それは・・・『絶対支配』・・・対照された箇所は・・・俺の意のままに操ることが出来る」


 そう言うと、カインズは果敢にジンフェーに鎌で斬りかかろうとする。だが、ジンフェーはカインズの攻撃の猛攻を躱していた。だが、カインズは気づいていた。カインズ自身がジンフェーと違う方向に攻撃していたのだ。


「それが・・・お前の精霊の能力か・・・」


「さすがじゃ・・・あの猛攻で気づくとは・・・さすがは・・・『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の副頭領・・・カズ・リレイクの右腕といわれるだけはある・・・儂の『ポルガルド』の能力は『分蓮支配』・・・その能力は・・・対象の動きを鈍くすることが出来る・・・いや正確に言うと・・・儂に攻撃しようとすれば・・・別方向に攻撃される・・・それが『ポルガルド』の能力」


 だが、カインズはジンフェーが言った事を聞いたのにも関わらずに果敢に攻撃をし続けていた。だが、その攻撃はジンフェーとは別の方向に攻撃していた。ジンフェーはカインズの意図に気づき、カインズの鎌を受け止めようとしたが、両腕を斬られて『ヘル・ダルキニ・ヘインズ』の能力で動かなくなってしまった。それにより、今のジンフェーが動かせるのは上半身と頭だけである。そしたら、ジンフェーはカインズに向かって


「貴様!!・・・儂の精霊の弱点を知っていたな・・・誰に聞いた!?・・・答えよ!!」


 そう叫ぶと、カインズはジンフェーに向かってこう答えた。


「カズだよ・・・といってもカズもギンからあんたの精霊の能力と弱点について聞いていたけど・・・まさか・・・ここまで効くとは思わなかった・・・」


 ジンフェーはそれを聞いて、酷く驚いていた。そして、内心


「(まさか・・・ギンの奴が・・・儂の精霊の能力と弱点に気づいていたとは・・・確かにかつて・・・あの時・・・相手しただけで・・・その時に精霊を使用したが・・・まさか・・・あいつは儂の精霊の能力を知るために戦ったのか・・・もしそうだとすれば・・・奴は・・・『暴獣皇』なんてレベルじゃない・・・『暴賢獣王』・・・クソ・・・クソ・・・)クソがぁ・・・・・・!!」


 ジンフェーは悔しさを叫びながら、カインズは鎌で首と胴を真っ二つにした。そしたら、ジンフェーはその場で倒れ込んだ。しかも、意識もないままであった。カインズはそんなジンフェーを見届けてから『ウラシル』に戻っていた。そして、『ウラシル』に戻ると、ハルナ、カルラ、ヘレナがカインズの勝利に喜んでいた。しかし、カインズはふぅっと息を吐くと


「何、嬉しそうにしているんだ・・・ここからだろ?・・・カズ頭領たちの戦いは・・・!!」


 カルラとヘレナはカインズが言った事にハッとなってカズたちの行った方向を見ていると


「そうねぇ・・・」


「私たちは・・・カズ頭領たちの帰還するまでここを守ること・・・」


「そういうことだ・・・まぁ・・・でも・・・頭領たちが勝つと思うけど・・・」


「あいつら・・・久しぶりに本気を出す気だろうし・・・まぁ・・・大丈夫でしょう・・・」


 カインズはそう言うと、ハルナたちはカズたちが向かった方向を見ていた。




 その頃、カズたちは『白鯨の海蓮団』のアジトに向かっていた。そしたら、カズは『ウラシル』の方から感じ取れた魔力の揺らぎで気づいたようだ。


「カインズ・・・勝ったか!!」


「ちぇっ・・・あいつの勝ったのか・・・」


「残念・・・あいつが負けるところの顔を見たかったなぁ」


 カズがカインズの勝利に気づくと、シズカとベラは何やら嫌みを言っていた。だが、ダンストンは


「そんなことを言っていると・・・敵さんの奇襲に対応出来ないぞ」


 そしたら、カズたちの所に数十人による奇襲がやって来た。しかし、それについてはカズたち全員気づいていた。そしたら、シズカとベラがその襲撃者を返り討ちにした。しかも、シズカは水でベラは花片で襲撃者と応対していた。しかし、その襲撃者たちはカズたちの前に立ちはだかる。カズたちは目の前に立ちはだかる襲撃者たちを睨みながら


「何者だ?」


「我らは『白鯨の海蓮団』・・・四番隊隊長・・・サッチルだ」


「同じく『白鯨の海蓮団』・・・五番隊隊長・・・キュウエル」


 そう名乗ると、シズカとベラの二人がカズたちの前に歩み始めた。カズはそれを見て


「勝てるか?・・・シズカ・・・ベラ・・・?」


「もちろんです」


「あんな奴ら・・・私たちで十分」


 二人がそう言うと、カズたちはシズカとベラを置いて、サッチルとキュウエルの間を通り抜いていた。サッチルとキュウエルは先に進んでいたカズたちを見ていたら、ベラが


「どうしましたの?・・・まさか・・・貴方たちのボスである『白鯨のエド』さんが負けることに心配しているのかな?」


 そう言うと、サッチルが


「残念だが・・・お前たちは既に我々のテリトリー内にいる・・・親父の精霊の能力があれば・・・」


「ここら一帯・・・血の海になると思うぜ・・・」


 サッチルとキュウエルがそう言うと、シズカは


「知っているよ・・・『白鯨のエド』の精霊の能力は・・・『銀王』から聞いている」


 サッチルはシズカが言った『銀王』という言葉に頭に何かがよぎった。


「(『銀王』・・・ギン・ライラックのことか・・・確かにあいつは・・・昔に一度やり合った・・・その時の経験から・・・親父の精霊の能力と弱点を知っている・・・ルーキーはギンだけだ・・・ということは・・・あいつは・・・俺たちの精霊の能力と弱点を知っていることになる・・・まさか・・・先手を読まれていたとは・・・無念だ・・・)」


「(親父・・・全ては・・・ギン・ライラックの仕業だったとは・・・済まない・・・親父ぃ!!)」


 と思いながら、サッチルとキュウエルはシズカとベラに挑むことにした。そして、精霊を解放した。


「目覚めな・・・『セイル』」


「目覚めな・・・『ネネイル』」


 サッチルとキュウエルが精霊を解放しようとしたが、精霊は一行に解放してくれなかった。二人はいったいどういうことだと思っていたら、ベラが


「どうして精霊が解放できないのか・・・疑問に思っているはず・・・それは私の精霊『アヴェール』の能力・・・『無欠催眠』・・・催眠を欠けられた対象は・・・一行にその催眠から目覚めることは出来ずに・・・永久の眠りにつく」


「さらに言うと・・・私の精霊『ヒセルンド』の能力は・・・『弱戯守』・・・精霊が解放されても・・・能力を格段に弱める能力・・・とは言っても・・・既に・・・貴方たちの耳には聞こえていないと思うけど・・・」


 ベラに続いてシズカも自分の精霊の能力を話すが、既にサッチルとキュウエルはベラの精霊の能力『無欠催眠』によって永久の眠りについていた。そして、サッチルとキュウエルはその場で倒れ込んだ。シズカとベラはそれを見届けていたら、サッチルとキュウエルの部下たちが群がってきたのだ。シズカとベラは『白鯨の海蓮団』の四番隊、五番隊の残党の処理に専念した。




 その頃、カズたちは『白鯨の海蓮団』のアジトの入り口に入ってから『白鯨のエド』がいる最深部に向かっていた。その間にカズはシズカとベラの相手の魔力の揺らぎを感じ取って気づいたようだ。


「どうやら・・・シズカたちも勝ったようだな・・・」


「さすがは・・・シズカとベラだ・・・精神を司る精霊を有しているだけあって・・・恐ろしい・・・」


「ダンストン・・・君の出番じゃないのかい?」


「そうだな・・・隊長クラスが十人も相手にしないといけないとは残念だよ・・・」


 ダンストンがそう言うと、頭上から『白鯨の海蓮団』の隊長たちが襲いかかってきた。しかし、その襲撃者をダンストンが応対した。しかも、その間に精霊を解放した。


「いくぞ・・・『ガルブルンド』」


 ダンストンは精霊を解放させた瞬間、ダンストンの身体から燃えるような炎、それに近かった何かを感じとれた。それを肌で感じ取っていた『白鯨の海蓮団』の隊長たちは少々驚いていた。カズはそれを見届けずに先に進むことにした。しかし、その行く手を阻む隊長たち。そして、迎撃しようとしたら、その隊長たちの攻撃をダンストンが受け止めてしまった。しかし、ダンストンはその攻撃を受けてもビクともしていなかった。それを見た隊長たちは、いったいどうなっているような顔をしていた。カズたちは、その間に『白鯨の海蓮団』のアジトの最深部に向かって走り出した。ダンストンや隊長たちはそれを見届けた後、ダンストンが『白鯨の海蓮団』の隊長たちにこう言い放った。


「うちの頭領は・・・いずれ・・・『魔霊界』の頂点に君臨するお方だ・・・お前らみたいな雑魚など・・・相手などしている暇はない・・・・・・お前らなんか・・・この俺だけで十分なんだよ」


 と言うと、『白鯨の海蓮団』の隊長たちは怒りに燃えていた。そしたら、隊長たちはダンストンに向かって襲いかかってきた。しかし、隊長たちの攻撃を受けたダンストンは倒れることはなく無傷であった。隊長たちはいくら攻撃を受けても無傷で居続けるダンストンに恐れをなしていた。


「どういうことだ?」


「何故!?・・・お前はいくら攻撃を受けても立ち続ける?」


「お前の精霊はいったい何なんだ?」


 とダンストンに叫ぶと、ダンストンは


「俺の精霊『ガルブルンド』は精霊界最強の硬度を持つ精霊・・・例え、いかなる攻撃を受けても・・・俺の身体には傷一つつかない・・・それが俺の精霊『ガルブルンド』の能力」


 隊長たちはダンストンの精霊の能力を聞くと、恐怖して震えていた。その間にダンストンは硬度の高い身体の状態で突進してきた。隊長たちはダンストンの突進に吹っ飛ばされてしまった。吹き飛ばされた隊長たちはダンストンの突進でかなりのダメージを受けていた。そしたら、ダンストンは追撃に突進をしてきた。


「『ダイヤ・ブルンド』」


 ダンストンの突進はダイヤモンドの硬度の突進で『白鯨の海蓮団』の隊長たちに向かっていく。その突進が隊長たちにぶつかると、隊長たちは突進に吹っ飛ばされてしまい致命傷を負うほどのダメージを負って一人戦闘不能になった。それから次々とダンストンの突進で隊長たちは戦闘不能になっていく一方であった。そして、最後の隊長が倒れた後、ダンストンはその場で精霊の解放を止めた。そして、その場で座り込んだ。少々息を吐きながら、カズの方を向いていた。そこにカインズがやって来た。


「勝ったのか?・・・ダンストン?」


「カインズ・・・あぁ・・・倒したぜ・・・弱かったけどな・・・」


 カインズはダンストンが言ったことに顔を少々引き攣っていた。


「あのなぁ・・・お前の相手は・・・『白鯨の海蓮団』の隊長クラスだぞ・・・それを弱いというのか・・・」


「正確に言うと・・・『白鯨の海蓮団』の一番隊から五番隊の隊長たちだけは別クラスの実力者だ・・・俺が相手した隊長たちなど・・・カインズ・・・お前が相手にしていた奴らよりも格下にすぎない」


「そうか・・・それよりも身体の方は大丈夫か?・・・お前の精霊は燃費が悪いじゃなかったけ?」


「あぁ・・・今でも疲労を感じる・・・カインズ・・・済まないが・・・肩を貸してくれないか?」


 ダンストンはそう言うと、カインズはダンストンに肩を貸すことにした。そしたら、大地が大きく揺れたのだ。それに気づいたカインズとダンストンはいったい何事のように思った。


「何だ・・・今のは?」


 とそこにシズカとベラがやって来て事情を説明した。


「おそらく・・・これは・・・」


「『白鯨のエド』の精霊の能力と考えていい・・・」


 カインズたちはここにやって来るベラたちを見て


「なんだぁ・・・勝ったんだ・・・お前たち・・・」


「なにさぁ・・・別に勝って欲しくなかったわけ・・・」


「あぁ・・・お前の負ける様を見てみたかったからさぁ」


「こっちこそ・・・貴方の負ける様を見たかったわね・・・」


「何だと!?」


「何よ!!」


 カインズとベラは互いに睨み合っていると、また、大地が大きく揺れた。しかも、さっきよりも大きかった。


「この地震はヤバくないか!?」


「そうねぇ・・・とにかく・・・『ウラシル』に戻って対応しましょう」


 と言って、シズカたちは『ウラシル』に戻っていた。




 その頃、カズたち一行は『白鯨の海蓮団』のアジトの最深部に来ていた。最深部の部屋にいたのは、かの『四聖皇』の一人『白鯨のエド』がいた。しかも、力を溜めてカズたちが来るのを待っていた。


 部屋でカズたちが来るのを待っていた『白鯨のエド』は、この部屋にやって来たカズたちを見ると


「遅かったな・・・小僧共・・・この俺を待たせるとは・・・覚悟は出来ているのか?」


 怒り上げながら言うと、カズは


「それは・・・こっちの台詞だ!!・・・こんな所で小山の大将をしている奴の所に行くまでに面倒くせぇじゃねぇか!!・・・・・・今ここで・・・お前をぶっ潰してやる!!!!!!・・・・・・目覚めろ・・・『ゲヴェルディ』、『カイロ』、『キーケー』、『ニークス』、『スレーネ』、『アルテナ』・・・!!!!!!」


 とカズは精霊を解放すると、エドも自らの精霊を解放した。


「ぐららら・・・『アーバルド』」


 そしたら、エドは左拳に白くて薄い玉が出現しカズたちに殴りつけると、空間に亀裂が出来、大気が揺れ始めたのだ。さらに、その亀裂から衝撃波が生じた。カズたちはその衝撃に耐えていた。その間にエドはカズ目掛けて右拳で殴り飛ばした。カズはエドの右拳で殴り飛ばされル。しかも、精霊の能力込みで殴りつけた。カズはその攻撃でかなりのダメージを負った。口からかなりの吐血が生じた。かなりのダメージを負ったカズを見てスズたちはそれぞれ武器を出現させエドとやり合っていた。その間、カズは頭の中に声が聞こえてきたのだ。


「(この声が聞こえるなら・・・聞いて欲しい・・・私の名は・・・フヴェール・・・今貴方は危機に瀕している・・・貴方はこのままだと死に絶え・・・貴方の大切な仲間も死んでしまう・・・でも・・・謙遜してはダメ・・・まだ・・・貴方の才能は開花していない・・・だけど・・・今ここで開花させてあげる・・・『神の魔力』を目覚めさせてあげる・・・「(神の魔力?)」・・・えぇ・・・それを開花すれば・・・貴方だけじゃなく・・・貴方にとって大切な人・・・仲間たちを守ることが出来る・・・さあ・・・目覚めなさい・・・カズ・リレイク!!)」


 そしたら、スズたちはエドの攻撃でかなりのダメージを負って吹き飛ばされていた。カズは立ち上がり六体の精霊を解くと、また新たに精霊を解放した。


「神々の頂点に君臨しろ・・・『ゼーピテル』」


 エドはカズの魔力の揺らぎを感じ取ると、そこには先ほどまでよりも悠然とした雰囲気を醸し出しているカズがいた。エドはそんなカズを見て


「どうした小僧・・・先よりまでの威勢はどうした?・・・・・・まあ良い・・・今ここで叩き潰してやる!!!!!!」


 エドは右拳に精霊の能力込みでカズに殴りかかった。しかし、カズはその一撃を左手で受け止めた。だが、それでも精霊の能力の攻撃がカズに襲いかかる。だが、その攻撃はカズの強大な魔力で相殺してしまった。エドはそれを見て、先ほど感じ取れなかった魔力量を感じた。しかも,その魔力量は今まで感じ取れなかった魔力量であった。まるで、底なし沼にいるような感じをした。そしたら、カズは右手にかなりの魔力を込めると、右手に雷が生じたのだ。そして、カズはその状態でエドに殴りつけると、エドはその攻撃にかなりのダメージを負ってしまった。その間にカズは黒き剣を出現させた。さらには、その黒き剣に雷が帯びていた。さらにもう一本の黒き剣を出現させた。しかも、その剣には炎が帯びていた。カズはその状態でエドに挑みにいった。カズがエドに斬りかかる剣戟の速度はギンほどではないが、光速の域の剣速であった。しかし、この剣速はなめらかであった流水のように剣技であった。


「『ラ・メルエータ・デュアル・スメイガ』」


 その剣技は百連撃を超えていた。エドはその剣技で身体中にボロボロになり、血を流していた。さらに、口からかなりの吐血したのだ。そしたら、エドの身体はカズの剣技でボロボロになってしまった。エドは既に気を失っていた。だが、カズはそれでも、エドに斬りかかろうとした。しかも、その斬撃は先よりも重く鋭い剣戟を放った。そして、カズの剣戟が終わると、エドはその場に立っていながら、気を失っていた。カズは今頃になって、それに気づくと、両手の剣を霧散させ座り込んでしまった。そしたら、そこにスズたちがやって来たのだ。


「お兄ちゃん!!・・・勝った!?・・・勝ったんだよね!?」


「あぁ・・・勝ったよ・・・スズ」


「よし・・・この戦いは・・・私たちの勝利だ!!」


 スズ、レイ、ズィード、フィーア、シュリン、スフィアは皆それぞれ喜び合っていると、そこに一人の来訪者がやって来た。


「親父ぃ・・・負けたのか・・・」


 それはジョーであった。ジョーは既に気を失っているエドを見て、その場に座り込んでしまった。そんなジョーを見たカズはジョーに向かってあることを聞いた。


「おい・・・何故お前たち『白鯨の海蓮団』は・・・あの実を求めようとした・・・答えてくれないか?」


 カズはジョーにこの疑問を話すと、ジョーはあることを話した。それは数億年前に起きた戦いで現れた怪物である神の戦士『シェンカイロン』という存在とその身に宿っている精霊の正体を知ってしまったからだ。その怪物を倒すためにあの実を欲したというわけだ。それを聞いたカズたち一行と『ウラシル』の映像を通して聞いていたカインズたちはそれぞれ驚いていた。そしたら,カズはスズたちを連れて『ウラシル』に戻ることにした。その間にジョーも気を失っているエドを抱き上げて仲間たちも自分たちの艦空挺に乗りこの世界から出ていた。それを見届けたカズたちはすぐに妖精たちの住処に戻り、この事を報告すると、皆一斉に歓喜をわかした。カズはその場を退散し、ハルナの元へ行くと、ハルナはカズに抱きついてきた。


「これで・・・『四聖皇』との戦いは終わるんだね・・・カズ・・・」


「そうだよ・・・ハルナ・・・君は・・・俺たちの子供のために・・・このWAOをよりよい世界にしよう」


「えぇ・・・」


 カズとハルナはそういった会話をしていると、そこに


「頭領!!・・・何そんなところで・・・何しているんですかぁ?」


「こっちに来て楽しみましょうよぉ・・・」


 とカインズたちが呼んでいるのでカズとハルナは頷き合って皆の所へ行った

 カズ・リレイク・・・『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の頭領、『世界で二番目に強いプレイヤー』・・・レベル9460


 ハルナ・・・カズの婚約者・・・レベル8997


 カインズ・・・カズの右腕・・・レベル8888


 シズカ・・・カズの大幹部・・・レベル8887


 ベラ・・・カズの大幹部・・・レベル8886


 ダンストン・・・カズの大幹部・・・レベル8885


 カルラ・・・カズの大幹部・・・レベル8890


 ヘレナ・・・カズの大幹部・・・レベル8890


 スズ・・・カズの義理の妹・・・レベル8880


 ズィード・・・カズの幹部・・・レベル8880


 フィーア・・・カズの幹部・・・レベル8879


 リーア・・・カズの幹部・・・レベル8878


 シュリン・・・カズの幹部・・・レベル8878


 スフィア・・・カズの幹部・・・レベル8878




 感想頂戴あと評価もお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ