11(『真世界』編03)
この話は『ぬら組』と『大食らいの悪魔たち』との戦争
『真世界』中では、『神下七星界』の一人『悪魔の夜叉』フーランゴをやられたことに噂されていた。そして、その噂は新聞となって配信された。しかも、他のVR世界にも、配信された。
WSO世界でその出来事の一面を大々的に公開された。その一面を見ていた一人の少女はすぐに他のフレンドたちに伝えに行った。
「ねぇ・・・見てよ・・・この新聞の一面・・・」
フレンドたちはその新聞の一面を見て、嘘といった顔をしていた。そしたら、その少女の後ろから二人の男性と一人の女性がやって来た。
「何かあったのか?・・・ロンズ・・・」
「あっ・・・ゴード兄ちゃん・・・・・・この新聞の一面を見て」
ロンズという少女は兄であるゴードに新聞を渡すと、ゴードと後ろにいた二人の男女もその新聞の一面を見ると、驚きを上げた。そしたら、女性はロンズに
「ねぇ・・・ロンズちゃん・・・この新聞の一面の内容って本当なの?」
「分からない・・・でも・・・今日は・・・今朝の朝刊からおかしいことが多すぎるよ・・・シズさん」
ロンズがいっていることにゴードも
「確かに・・・今日だけではないが・・・ここ最近・・・世界中で起こっている事件は・・・まるで・・・大きな戦争への前触れに感じる・・・どう思う・・・ユウイチ?」
「俺も・・・ゴードが言っていることには賛成だ・・・それよりも・・・・・・ミウちゃんに・・・リリ・・・そっちの方はどうだ?」
「うん・・・お兄ちゃん・・・こっちの方は準備万端だよ」
「はい・・・ユウイチさん・・・こちらの準備は万端です」
「そうか・・・ありがとう・・・・・・俺たちの目的は・・・『四聖皇』の一人・・・『大食いマム』を倒すことにある!!」
ユウイチが言ったことに皆頷く。しかし、どこからか声が聞こえた。
「残念だが・・・今の君たちでは・・・『四聖皇』を倒すことも顔を視ることもできないよ」
突然、声が聞こえたので、ここにいる全員周囲を見回す。
「誰だ・・・隠れてないで出てこい・・・」
「いいよ・・・ていうか・・・君たちの目の前にいるけどねぇ」
全員、その声がした方を見ると、そこにいたのはユンであった。実はユンたち『ぬら組』は『曳船』でWSO世界に来ていた。『四聖皇』の一人『大食いマム』率いる『大食らいの悪魔たち』を倒すために来ていた。しかし、そのことについて、彼らは知らない。だが、一つだけ分かることは敵だということだけだった。そしたら、ロンズは自前の刀を抜く。ユンはロンズが刀を抜く姿勢に違和感を感じとった。
「(何だろう・・・奴の刀を抜く姿勢・・・・・・ギンに似ているところがある)」
そしたら、ユンはロンズの刀を自分の刀で受け止めた。ユンは刀で受け止めながら、ロンズにあることを聞く。
「ねぇ・・・君は誰に・・・剣を習った?」
「あたしのお兄ちゃんよ・・・」
「よせ・・・ロンズ・・・それは・・・銀次のことは話すな!!」
「でも」
「あいつは・・・行方不明になった・・・もう忘れろ・・・」
「はい」
ユンは二人の会話からこう思った。
「(なるほど・・・この二人は・・・ギンの関係者と考えていいだろう)なあ・・・そいつって・・・いつも・・・ギンって呼ばれていなかった?」
「うん・・・そうだけど・・・」
ユンは今の一言で確信した。
「(間違いない・・・この二人は・・・ギンの家族・・・・・・)そうか・・・だったら・・・・・・この世界に行けば・・・そのギンという奴に会える・・・君たちが言う銀次に会えるかも知れないよ?」
ユンが言ったことにロンズとゴードはえっといった顔をしていた。
「それって本当ですか?」
「本当だとしても・・・まずは・・・君のことを教えてくれないか?・・・・・・せめて顔を見せてくれ・・・」
「あぁ・・・いいよ」
そしたら、ユンはここにいる全員に素顔を見せると、全員驚愕した。
「貴方は・・・新聞に載っていた・・・『薬髪のルイルック』」
「またの名は『妖髪のルイルック』」
ロンズとユウイチが異名を言っていると、ミウとシズが
「お兄ちゃん・・・」
「駿ちゃん・・・生きていたの?」
「そうだ・・・俺は・・・ユン・ルイルックこと雨宮駿だ・・・・・・元気だったかい?・・・ミウにシズ姉・・・」
「うん・・・元気だよ」
「えぇ・・・大丈夫よ・・・」
二人はそう言ってユンに抱きついていた。そしたら、ミウは泣き出してしまう。ユンはそんなミウの頭を撫でていると、ユウイチが
「水を差すようで悪いですけど・・・君は・・・どうして・・・この世界に・・・」
「それはもちろん・・・『大食いマム』を倒すことにある・・・・・・とついでに・・・ちょっと説教しなきゃいけないようだね・・・ミウ・・・シズ姉・・・・・・ちょっと話をしようか」
ユンはミウとシズを近くに来させると、その場で二人の頭に拳骨を与えた。
「何するの?・・・お兄ちゃん・・・」
「それはこっちの台詞・・・お前はバカか・・・バカなのか・・・・・・お前程度の実力で『四聖皇』を倒すのは不可能だ・・・・・・そもそも・・・『四聖皇』の顔を見ずに引き返すことになる・・・」
ユンが言ったことにミウは
「そんな・・・」
と、放心していた。そしたら、シズは
「なんとか方法はないの?」
「あるにはある・・・しかし、それは・・・君たちの真意を問うことになる?・・・・・・俺の仲間になるかだ?」
「どういうこと?」
「今日の号外を見ているのなら、知っているはず・・・フーランゴの一件を・・・・・・実は、俺たちは・・・その一件の数日前に二つのとある研究所を破壊している・・・・・・その後のフーランゴの一件は・・・そこから連鎖して起こったことだ・・・・・・この一件で・・・俺たち『第一級特異危険視』は『四聖皇』を怒らせてしまった・・・だから・・・向こうはブチ切れているだろうな・・・フーランゴの一件に・・・さらに・・・幹部である『悪魔の三鎧魔』の一人を倒しているから・・・・・・さらにブチ切れているだろうけど」
ユンが言ったことにここにいる全員、驚愕していた。
「おいおい・・・マジかよ・・・あんたら・・・『四聖皇』の幹部を倒したのか?」
「信じられない・・・」
「あぁ・・・『四聖皇』の幹部は誰一人倒せないと思っていたから・・・」
ユウイチ、シズ、ゴードは驚き顔を引き攣らせていると、ロンズがユンにあることを尋ねた。
「あの・・・ギンっていう人は・・・どこにいるのでしょうか・・・?」
「ギンたち『ジ・エンパイア』は・・・『魔王カイ』率いる『魔王の軍勢』の所に向かったホズだ・・・・・・おそらく・・・SSO世界に向かっているかも知れない・・・さらにユージの『真・整合騎士団』は・・・AAO世界に向かっているはずだ・・・・・・そこに行けば・・・会いたい人に会えると思うよ」
リリとロンズは互いに喜びあう。それはゴードもユウイチもそうであった。そしたら、そこにフレンドたちがやって来てシズ、ユウイチ、ゴードに頭を下げる。
「シズ様・・・ミウ様・・・・・・ただいま・・・・・・『谷野界』全員帰還しました。」
「ゴード様・・・ロンズ様・・・我々『エンプレス』・・・ただいま帰還しました。」
「ユウイチ様・・・リリ様・・・『高麗・騎士団』・・・全員帰還しました。」
その後、ゴード、ユウイチ、シズは仲間たちにあることを話した。
「何故です?・・・何故いきなり・・・我々・・・『エンプレス』は・・・SSO世界に向かわなければいけないのですか?・・・・・・ゴード様?・・・・・・我々は憎き『四聖皇』の『大食いマム』を倒さないといけない目的が・・・」
「安心してください・・・それについては・・・私たち『谷野界』にお任せください・・・・・・ゴードの『エンプレス』はSSO世界に・・・ユウイチの『高麗・騎士団』はAAO世界に向かってください・・・」
シズが言ったことにユンはついでにあることを教えた。
「その世界には・・・君たち以上の剣士と騎士がいる・・・そいつらの加勢をすればいい・・・」
ユンが言ったことに『エンプレス』の一人が
「俺たち以上の剣士・・・!?」
「あぁ・・・そいつの名は・・・ギン・ライラック・・・異名は『銀王のライラック』・・・・・・『ジ・エンパイア』ン総帥だ・・・その実力は俺と同等或いはそれ以上の実力者だ・・・・・・さらには・・・『真・整合騎士団』の団長・・・ユージ・レイロック・・・・・・異名・・・『青薔薇のレイロック』と呼ばれている。」
ユンが言ったことにそいつは
「マジかよ」
「信じられない・・・」
と言って二つのギルドはSSO世界、AAO世界に向かっていた。それから数日間、ユンは『谷野界』の面々を『ぬら組』の所に連れて行かせ、案内させた。そしたら、その間にシズとミウたち『谷野界』の面々全員が妖怪化していくのを見て戦力が増えたと考えた。
そして、数日後、ユンたちが乗る『曳船』に『大食らいの悪魔たち』しかも、『悪魔の三鎧魔』の一人『大悪魔のディル』率いる艦空挺の大軍がやって来た。ユンはそれを見て、こう思った。ついに『四聖皇』の『大食いマム』との全面戦争になろうとしていた。
そしたら、ユンはシノとユキネにここの指揮を任せて、『大悪魔のディル』がいる戦艦空挺に飛び移る。それに続いて、タークたち大津勢に飛び出そうとしたが、それを止める首無たちは大津勢にここはユン様にお任せしましょうと言って、『曳船』を『大食らいの悪魔たち』の本拠地に向かって進行した。
その頃、ユンは『大悪魔のディル』との一騎打ちをしていた。ユンの刀とディルの剣が重なり合う。そして、互いに距離をとる。その間にユンは気分が高揚していた。その姿におかしさを感じたディルはユンに
「何がおかしい?」
「いや・・・今・・・血が滾るんだ・・・ゾクゾクするんだ・・・この戦いに血が滾ってくるんだよ・・・!!」
ディルはそんなユンに怯えたのか。ユンを一撃で倒すことに決めた。
「『波動・重圧剣』」
しかし、その一撃はユンの刀で受け止められてしまった。ディルはそれを見て
「ば、バカな・・・あり得ない・・・」
ディルは雄叫びをあげながら、剣を振り下ろそうとしたが、しかし、ユンの両腕には何やら黒い模様が出現しており、さらには顔の左側にも黒いタトゥーみたいのが出現していた。ユンはその状態で
「『明鏡止水・波動・千本桜』」
ユンはディルに斬りつけた斬撃は無数の斬撃となり、ディルを切り裂いた。ディルはその一撃で倒れようとしたとき、こう思った。
「(あのガキ・・・今まで・・・本気を出していなかったのか・・・申し訳ございません・・・・・・マム様)」
ディルはそのまま倒れ気絶し戦闘不能になった。部下たちは
「ディル様・・・」
「おい・・・この事をすぐに・・・マム様に報告するんだ・・・!!」
部下たちは、『大悪魔のディル』がやられたことを『大食いマム』に報告する。ユンはその間にタークたちも向かったであろう。『大食らいの悪魔たち』の本拠地に向かっていた。
その頃、『曳船』で本拠地に向かって進行していた。クロたち一行は急激に力が増大したことを感じた。いきなりの増大に驚く皆。だが、この力の増大にシズ、ミウ、シノは誰の影響か分かった。
「この力は・・・ユン・・・ユンの力が感じるわ・・・」
「本当だ・・・」
「えぇ・・・確かに・・・ユンちゃんの力を感じる・・・」
その力を感じたことにクロは
「(さすがは・・・シノ様・・・ユン様の婚約者だけはある・・・・・・そして・・・ユン様の姉弟だけあって・・・ユン様の力を感じ取れるとは・・・)」
クロはそう思っていると、アオが
「クロ・・・気を抜いていると・・・あの二人に追い越されるぞ・・・」
「確かに・・・そうかも知れないな・・・だが・・・『ぬら組』の幹部として仁義を貫き通すだけだ。」
クロはそんなことを言っていると、そこに
「そうだな・・・クロ・・・よく言ったぜ・・・!!」
と、そこにユンが追いついて来た。シノはユンの姿を見てからなのか。ユンに抱きついてきた。ユンはそんなシノの頭を撫でていると、ミウとシズ姉が冷たい目で睨んでいた。そしたら、毛女郎がやって来て
「ユン様・・・まもなく・・・」
「そうか・・・お前ら・・・もうすぐ・・・『大食いマム』の本拠地だ・・・死ぬ気で行くぞ・・・」
「おぉー」
と、雄叫びをあげると、ユンは『曳船』から『大食らいの悪魔たち』の本拠地に飛び込んでいた。そしたら、その後を追う『ぬら組』の幹部たち、しかし、首無、毛女郎といったものたちは『曳船』に残り、ここを死守するつもりのようだ。
その頃、『大食らいの悪魔たち』の本拠地。
そこにいる『大食いマム』ことシャー・リンネンに重要なことを部下たちから聞くと、リンネンは
「なにぃーーーー・・・私の『大悪魔の三鎧魔』のディルとファンルドがやられただと・・・」
「はい・・・マム様・・・どうするんですか?・・・『ぬら組』の勢力は・・・着実に増してきています・・・」
「関係ない・・・あのようなガキ共・・・全員まとめて食ってやるわ・・・!!」
「マム様・・・落ち着いて・・・!?」
部下たちはリンネンを抑えようとしたが、
「これが・・・落ち着いてられるか!!!!!!」
リンネンはその場で大暴れし始めた。そしたら、外の方から何かが崩壊した音が聞こえた。そこに部下の一人がやって来て報告した。
「マム様・・・報告です・・・たった今・・・『ぬら組』がこの本拠地に突入してきました!!」
リンネンはそれを聞いて
「そうかい・・・だったら・・・私自ら・・・やってやろうじゃないの・・・」
リンネンは自ら出陣しようとしていた。それを止める部下たち
「マム様・・・落ち着いて・・・ここは我々に任せて・・・」
「マム様・・・ここは私・・・『大悪魔のテネ』にお任せを・・・あいつらの失態は・・・私に」
「そうだね・・・テネ!!・・・・・・失敗は許さん・・・!!」
「はっ!!」
テネはそう言ってこの場を去っていた。そしたら、リンネンは、その場で力を溜め始めていた。
その頃、ユンたちは『大食らいの悪魔たち』の本拠地に突入していてから、数十分経過し、道なりに進んでいく。そしたら、大部屋にやって来ると、そこにいたのは、テネであった。
「私の名は・・・『大悪魔の三鎧魔』の最後の一人・・・『大悪魔のテネ』だ・・・この私と戦う者はいるか?」
ユンたち皆、目の前のテネをどうしようかと思っていたら、
「私が相手になるは・・・」
なんと、シノがテネの相手をするつもりのようだ。『ぬら組』の幹部の妖怪たちは、シノが向かっていくのを見て、顔から汗を流していた。そしたら、ユンは
「シノ・・・・・・勝てるか?」
「もちろん・・・!!」
ユンはシノの目を見て、皆に「行くぞ」と言って、ユンたちはリン念が入る部屋に向かっていた。リン念が入る部屋に向かっている途中、ミウはエルラに尋ねた。シノの一人に任せていいのかを。そしたら、エルラたち大洲の面々、いや、『ぬら組』の幹部たち全員がミウとシズにあることを教えた。
「シノさんの実力は・・・俺たち・・・幹部以上の実力者だ・・・ただ・・・今まで・・・本気を出せるような相手がいなかったんだ・・・・・・ユンが現れるまでは・・・そもそも・・・シノさんの妖怪は・・・『天武狐』・・・・・・能力は・・・『絶対防御』という能力に・・・身体能力も・・・・・・ユンと同等だ・・・」
「心配するな・・・シノは負けない・・・俺はあいつを信じている・・・」
ユンはそう言って前に進んでいた。
その頃、テネがいる大部屋でテネとシノの戦闘が繰り広げられていた。互いの刀剣が重なり合う度に衝撃を生み、その衝撃が壁や天井に亀裂が入っていた。テネは自分の相手がなかなかの手練れであったので、名を聞くことにした。
「貴様・・・名を何という・・・?」
「シノよ」
「シノ?・・・貴様・・・まさか・・・!?」
「そうよ・・・世間では・・・『魔狐のシノ』と呼ばれている・・・それがこの私・・・」
「そうか・・・だったら・・・・・・その『魔狐のシノ』と呼ばれる所以を見せてもらおう」
「えぇ・・・いいでしょう」
シノはテネが言われたとおりに妖怪化し始めた。頭から狐の耳が生え、髪が長くなり、後ろから尻尾が出てきた。しかも、十本の尻尾が出てきた。ユンに言われたことで、シノの妖怪の姿はとても凛々しく美しかったと言われた。
テネはシノの妖怪の姿に口角を上げ、妖怪と化したシノに襲いかかった。しかし、シノに触れることはなかった。なぜなら、シノの尻尾が勝手に反応しテネに攻撃するのだ。だが、テネは果敢にシノに挑みかかる。しかし、尻尾によって返り討ちに遭うだけであった。そしたら、テネは自らの精霊を解放し、再び、シノに挑みにかかる。だが、テネが精霊を解放しても、尻尾によって返り討ちに遭うだけであった。だが、今までの攻防でテネはシノの妖怪の能力について理解した。
「(なるほど・・・あいつの能力は・・・いかなる攻撃にも・・・絶対なる防御力で防ぎつつ返り討ちにする能力・・・というわけか・・・・・・一番相手にしたくない能力でもあるが・・・しかし・・・認識できなければ・・・あの尻尾は反応しない・・・)」
テネはそう思っていたら、シノは突如、手を上げ、振り下ろしたのだ。テネはシノの動きに疑問を感じた。だが、その一連の動きの意味をすぐに知ることになる。そしたら、すぐに空から雷が降り落ち、その雷が天井を貫き、テネに衝突する。
雷に衝突され、身体中痺れてしまったテネにシノは連続に雷を降り注がせる。テネは連続に降り注ぐ雷に衝突し、爆発が発生した。
『「(シノの妖怪の能力は・・・『絶対防御』と『天候操作』の能力である。『絶対防御』は先ほど、テネが思った通りの能力であるが、『天候操作』は・・・これまた極めて危険な能力である・・・なお・・・この能力でユンとやり合ったが、打ち負けているのが現状。さて、何故・・・危険な能力なのかは・・・空の天候を自分の意志で思うが儘に空を操ることが出来、悪天候すら起こせることが出来る。しかし、ギン・ライラックの『虹竜』の能力とは・・・ほど遠く・・・自分の意志で操るところは同じであるが、その許容範囲が著しいほど狭いという所である。)」』
シノの連続的な雷の振り落としは爆発を発生した。そして、爆発の煙が晴れると、そこにいたのは、身体中ボロボロになっていたテネであった。しかし、目がまだ死んではなかった。シノはそんなテネを見て、こう思った。
「(侮れない・・・こいつ・・・)」
と、思っていると、テネは両手をパンと叩く。両手をパンと叩くと同時に何かの兵が現れた。その後もテネはパンパンと何回も叩くと、それに応じて何体ものの兵が出現したのだ。シノはそれを見て、いったいどういうことと思っていると、テネが
「私の精霊の能力は・・・『マナルペイカー』・・・私自身が手を叩くのと同時に屈強の兵を出現させることが出来る・・・・・・しかも、その兵を操ったり、身に纏わせることも出来る・・・」
シノは説明を聞いて、先の奴の死んでいない目を見て、分かったのだ。
「そうか・・・さっきの攻撃も・・・その兵で防いだって訳ね・・・」
「その通り・・・しかし・・・さすがは・・・『魔狐のシノ』・・・・・・先ほどの攻撃で私の兵を消滅するほどの破壊力・・・さすがの一言・・・」
「そりゃどうも・・・(どうする・・・私の『天候操作』が効かないとすると・・・待てよ・・・私の雷が効かないとすると・・・・・・他の天候は・・・試してみる価値はある・・・)」
そしたら、シノはすぐに手を上げ、空の天候を変え初め、そして、手を振り下ろすと、空から雨が降ってきた。その雨はシノとテネの一帯に降らせると、テネが出現させた兵に変化が起き始めた。出現した兵たちの硬さが弱くなってしまった。シノの行為にテネはチッと舌打ちをする。シノはその効果が効くと分かったので、シノは雨を降り続けさせると、テネはそれを阻止しようと、シノに向かって走って行く。しかし、シノの尻尾で返り討ちに遭い続けていた。その間にシノはユンと同じ方法でやると、尻尾や身体中に黒い模様が出現し、さらにはユンとは違い右側に黒いタトゥーみたいのが出てきた。シノはその状態でテネに突っ込んでいく。テネも同じく突っ込んでいく。だが、テネの攻撃は虚しく空を切る。そこから、シノの反撃に対応出来なかった。シノは懐から出現させた刀でテネに斬りつけると、テネはその一撃でその場に倒れ戦闘不能になった。そしたら、テネが出現させた兵が消え、それを確認したシノは、その場を後にし、ユンたちの後を追った。しかし、その後にやって来た部下たちはテネがやられたことを見て、すぐにリンネンに報告した。
リンネンが入る部屋に部下たちがやって来て、『大悪魔の三鎧魔』の最後の一人である『大悪魔のテネ』がやられたことを報告すると、リンネンはふぬぬっと怒りに燃えていた。
その頃、ユンたちはリンネンが入る部屋に向かっていたら、その後ろからシノがやって来るのが見えた。ミウとシズは妖怪化しているシノの姿に驚いていた。しかも、声を上げられなかった。シノは二人の顔を見て
「何よ・・・何か言ったらどうなの?」
「い、いや・・・シノさんの姿が・・・」
「可愛すぎる・・・近づきたいのに・・・」
「その尻尾に何かさせると・・・見えているから・・・」
ミウとシズはシノの姿を見て、何やら高評価のことを言っていると、シノは
「からかうじゃないの!!!!!!」
顔を真っ赤にして狐の耳をぺたりと塞げると、ユンはシノの頭を撫でながら
「そんなことはない・・・シノは可愛いよ・・・」
「ユン・・・時と場合を考えなさい・・・バカ」
シノはユンの頭を叩く。ユンは頭を押さえていると、奥の方からもの凄い何かを感じた。ユンはその何かを正確に感じ取れていた。
「ほぉー・・・こいつは凄い・・・この圧倒的な力・・・血が滾る・・・」
ユンの身体から迸る畏れがどんどん滝のように溢れてくる。皆、ユンから溢れてくる畏れに驚いていた。そしたら、ユンの顔の左側に黒いタトゥーみたいのがくっきりと出ていた。そして、左目が完全に黒く染まっていた。だが、この事はユンも気にしていた。
「(前から・・・気になっていたが・・・『覇者の力』を取り込んでから・・・力が思うように扱うことが出来ない・・・・・・おそらく・・・あいつらも同じはずだ・・・まるで・・・何かに取り憑かれているみたいだ・・・)」
ユンの様子に違和感を感じたミウは心配そうにユンを見ていた。だが、ユンは気づいていなかった。自分の才能がこの戦いで開花するというのを。
その後、ユンたちはリンネンがいるのであろう部屋の前に立つと、ユン以外の皆も扉越しからでも感じた、もの凄い力を。それを感じ取ってユンは
「どうやら・・・敵さん・・・完全にお怒りのようだな・・・」
「そのようね・・・」
ユンが言ったことにシノも賛同する。そしたら、ユンたちは目の前から発する巨大すぎる力を感じる部屋に入っていく。そして、部屋に入ると、いや、部屋に入った途端、感じたものはこれまで以上に感じる圧倒的強者による威圧であった。そして、その威圧を発するものが、ユンたちに向かってこう尋ねた。
「お前さんたちが・・・『ぬら組』の者たちか?」
「あぁ・・・その通りだが・・・それがどうした?」
ユンはそう答えると、リンネンは
「そうかい・・・じゃあ・・・お前さんたちがうちの『大悪魔の三鎧魔』を・・・私の子供たちを・・・倒したんだね・・・」
「へぇー・・・あの『大悪魔の三鎧魔』はお前の子供さんなのか・・・それは残念だったな・・・・・・弱かったから・・・ついつい・・・やってしまったよ・・・」
ユンは挑発じみたことを言うと、リンネンはふぬぬぬっと怒り始めた。そしたら、立ち上がり拳を振り上げて、ユンたちに向かって殴りつけてきたのだ。それをユンが刀で受け止める。リンネンの拳とユンの刀がぶつかり合う。そしたら、二人を中心に衝撃を生み、辺り一帯に広がっていた。しかも、その衝撃が本拠地に一帯にまで広がっていた。本拠地の至る所に戦っている『ぬら組』の妖怪たちと『大食らいの悪魔たち』の下っ端たちの戦場にまで広がっていた。その衝撃でミウとシズは意識を失いかけたが、なんとか持ちこたえていた。しかし、この衝撃がいったい何なのか疑問に感じた。そしたら、『四聖皇』『大食いマム』ことシャー・リンネンが
「こいつは驚いた・・・お前さんも・・・『覇王』の『覇気』を持っていたとは・・・」
シノはリンネンが言った『覇王』の『覇気』と聞いて
「『覇王』の『覇気』・・・やっぱり・・・ユン・・・・・・持っていたのね・・・」
「『覇王』の『覇気』?」
「それはいったい何?」
ミウとシズは『覇王』の『覇気』というのをシノに聞いてみると、
「『覇王』の『覇気』とは・・・王の資質を持つものが持つ『覇気』・・・つまり・・・圧倒的強者によるぶつかり合い・・・!!」
シノの説明にミウとシズは驚きながらもユンとリンネンの戦いを見ていた。しかし、リンネンの拳がユンを刀ごと吹き飛ばしたのだ。ユンは吹き飛ばされた勢いで部屋の壁にぶつかり、かなりのダメージを負った。そのダメージを受けたユンは内心では
「(ちっ・・・今までと違って・・・まるで・・・身体のいうことが聞かない・・・・・・このまま・・・こいつと相手をすると・・・確実に死ぬ・・・)」
そしたら、ユンは立ち上がるが、リンネンはユンの姿を見て
「貴様・・・さっきから・・・まるで・・・本気を出していないな・・・いや・・・本気を出せないでいるな・・・」
ユンはリンネンにそれを気づかれても、なお、刀を構える。しかし、その後のリンネンの拳の応酬には全てさばくことができず、何十発の拳の一撃を受けてしまった。その後もユンは果敢に突っ込んでいくが、リンネンの拳の応酬に返り討ちに遭う。だが、それでも立ち上がるユン。しかし、内心では
「(クソ・・・確かに・・・血が滾り始まってきているが・・・まだ・・・身体のいうことが聞かない・・・クソ・・・どうすれば・・・)」
そしたら、ユンに向かって声がしてきた。
「ユン!!・・・いい加減しなさい・・・今できるだけの全力でやりなさい!!!!!!」
シノの説教でユンは
「シノ・・・感謝する・・・おかげで・・・・・・目が覚めたぜ・・・!!」
そしたら、ユンの方から何かの声が聞こえた。
「(私の声が聞こえるのなら・・・聞いてください・・・貴方に眠っている・・・本当の力・・・『神の力』を!!)」
「(『神の力』?)」
「(そう・・・貴方自身が眠っている・・・『神の力』・・・それがもうすぐ目覚める・・・その力を・・・何のために・・・使う?)」
「(仲間のために使う・・・!!!!!!・・・俺はもう逃げない・・・仲間たちと共に世界を取るために)」
「(なら・・・その力を目覚めるのだ・・・『神の力』・・・『神の権謀術数』を!!)」
そしたら、ユンの一帯から何やら神々しいオーラが出ていた。ミウたちはユンの様子が変わったことに気づくもいったいどうなっているのか分からなかったが、シノだけは分かってしまった。それはユンの婚約者だから分かってしまったのだ。ユンから何やら巨大な力が開花したことに。そして、ユンの力が増していることに。ユンは自身の手を見て
「(これが・・・『神の力』なのか・・・いや・・・これは・・・俺本来の力か・・・何故・・・この力が今まで開花しなかったんだ・・・だが・・・今はそんなことはどうでもいい・・・・・・今はこの怪物を倒すことだ・・・)」
そしたら、ユンから出ていた神々しいオーラが、黒きオーラに変わっていく。そして、ユンの顔の左側に黒いタトゥー、左目は完全に黒く染まっていくのだ。そして、刀も黒く染まっていく。それを見て決めたのか。リンネンはその場で力をたかめはじめた。そしたら、精霊を解放しようとしたのだ。
「食い尽くせ・・・『ムーン』」
精霊の解放と同時にリンネンの姿が大きく変わっていた。姿形が大きく生き物近くになり、そして、大きく変わった特徴は口であった。精霊を解放した直後の口は巨大な口になっていたのだ。それはまるで、全てを無くなるまで吸い込むような口であった。そしたら、リンネンは巨大化した拳でユンたちに向かって殴りつける。その一撃で辺りにもの凄い衝撃波が発生した。しかし、リンネンが放った拳は左腕だけで受け止められていたのだ。しかも、それを止めたのは、ユンであった。ユンはリンネンの拳の一撃を軽く受け止めてしまった。リンネンはさらに力を込め押し続けるが、一行に進む気配はなかった。そしたら、ユンは左手を押し弾き返すと、リンネンはその弾き返した勢いで後退し倒れ込んだ。その倒れ込んだ勢いで本拠地が半壊した。ユンは自身の手を見て、さらにリンネンを見ながら、こう思った。
「(凄い・・・・・・今の一撃・・・俺の力が・・・超絶的に増している・・・おそらくだが・・・レベルも・・・・・・9000近くのはずに成長しているはず・・・・・・よし・・・これなら・・・あいつに勝てる・・・)」
ユンが自身のことを気にしていたとき、リンネンは完全にきれたのか。精霊を完全解放したのだ。完全解放した姿は本拠地を完全に崩壊し、そこに現れたのは、先よりも巨大化したリンネンであった。そしたら、リンネンは怒りで我を失っているのか。両腕を振り下ろしただけで辺り一帯に土煙が舞い。それによって、木々や家屋が消滅していた。シノたちはそれを見て
「嘘・・・」
「信じられない・・・・・・これが奴の力・・・」
「いや・・・」
「あれは・・・暴走している・・・」
「確かに・・・」
「怒りで我を忘れている・・・」
「しかしよ・・・そんな状態で・・・この破壊力は・・・」
「化け物と言い様しかない・・・」
ミウとシズは現状に放心しているが、クロやタークたち『ぬら組』の幹部たちは今の『大食いマム』ことシャー・リンネンの現状を見て、完全暴走していることに気づく。そしたら、タークはユンに
「どうする?・・・ユン?」
そしたら、ユンは
「なんてことはない・・・相手は力に呑まれた怪物だ・・・・・・そんなもの圧倒的力で叩き潰せばいいだけのことだ!!」
そしたら、ユンはもう一本の刀を出して、シノに手を差しのばし
「シノ・・・来い・・・俺と襲ろ・・・」
シノはそれに
「えぇ・・・!!」
と答え。ユンと『纏』をした。そしたら、ユンの姿がシノの妖怪の姿と融合していた。さらに、ユンは
「ミウ、シズ姉・・・俺に纏え・・・」
ミウとシズはユンのいきなりの言いように、どうすればいいのか分からなかった。しかし、クロが
「思い切り力を出してみてください・・・後は・・・ユン様がやってくださいます。」
ミウとシズはクロの言われたとおりに力つまり畏れを思い切り出すと、それに呼応してユンの身体に取り込まれていた。そしたら、ユンの姿が大きく変わっていた。しかも、大きく変わった特徴はシノとの纏に生じた狐の尻尾の色が変わり、髪の色も変わっていた。そしたら、ユンは二本の刀を持ち、足を踏み込み跳躍し、リンネンに向かって
「『明鏡止水・波動・襲・千本桜・氷炎』」
ユンが放った斬撃。片方は炎。もう片方は氷。その二つの斬撃がリンネンの身体に無数に切り刻んだ。さらに、ユンは
「『明鏡止水・波動・襲・千本桜・百花氷炎』」
先ほどの一撃よりも大きな一撃はリンネンの身体に無数の傷をさらに切り刻むが、ユンはこの一撃を放っても分かることは、リンネンはまだ戦えるということであった。ユンはそれに気づき、二本の刀に畏れを込める。しかも、『ぬら組』全員の畏れを込める。そしたら、刀は今まで以上に黒く染まっていた。
「『明鏡止水・波動・襲・千本桜唐松・天魔氷炎』」
ユンはその状態の刀で渾身の一撃を放った。リンネンはその一撃についに倒れてしまい、戦闘不能になった。その直後にユンも纏を解く。纏を解くことによって、そこからシノ、ミウ、シズが現れ、その場に座り込んでしまった。互いに息を吐きながら、リンネンの方を見ていると
「お、終わったよね・・・」
「そう・・・願いたいけど・・・」
「っていうか・・・倒れてくれないと・・・ユンが倒れてしまうよ・・・」
そんなことを言っている三人を無視してリンネンの方を見ているとあることに気づいたのだ。
「そうか・・・あいつの暴走は・・・『L&Uの実』による暴走だ・・・・・・大きすぎる力についていかないんだ・・・・・・あの実に暴走せずコントロールできるのは・・・俺たち『第一級特異危険視』か・・・ユキネといった幹部クラスの者たちだけにしか出来ない・・・・・・」
ユキネたちはユンが言っていることに疑問を感じた。
「ユン様・・・でも・・・それって・・・」
「そうだ・・・それは一つのときだ・・・・・・だが・・・おそらく・・・奴らは」
「数十個の実を食べているなら・・・・・・身体がついていかず・・・パンクする・・・下手をすりゃ・・・」
「ああぁ・・・・・・まずい・・・爆発するぞ・・・!!!!!!」
ユンは皆にリンネンの肉体が爆発することを伝えると、そこに一人の女性がやって来た。全員、ここにやって来た女性の方を見ると、そこには『大悪魔の三鎧魔』のテネがいた。さらにその後から、ファンルド、ディルがやって来た。そしたら、彼らは
「お前たちは今すぐ・・・この世界から逃げろ・・・」
「マム様の爆発は・・・このWSOは崩壊するだろう・・・だから・・・今すぐにこの世界から・・・逃げるんだ・・・」
「この勝負・・・・・・いや・・・この戦争は・・・君たちの勝ちだ・・・」
三鎧魔はユンたち『ぬら組』をWSOからの脱出を促す。そしたら、テネはシノに
「あんたとは・・・もう一度勝負したかったよ・・・さよなら・・・『魔狐のシノ』・・・」
「私もよ・・・『大悪魔のテネ』・・・」
シノはテネが再戦したかった気持ちを言ってきたので、自分もそう返すと、ユンが
「ちょっとまって・・・まだ・・・諦めることはない・・・・・・『大食いマム』を・・・いや・・・シャー・リンネンを救い出す方法がある・・・・・・」
ユンが言ったことに『大悪魔の三鎧魔』はユンに向かって
「本当か!?」
「あぁ・・・あの実には・・・弱点がある・・・・・・これは・・・二年間・・・あの研究所で知ったことだ・・・・・・そして・・・その対処も既にやっておいた・・・そろそろ・・・」
ユンがもうそろそろと言うと、リンネンの肉体に変化が起きた。それは、リンネンの口から嘔吐のようなものが勢いよく出てきたのだ。ユン以外の皆がこの状況に放心していた。そしたら、すぐにシノがユンに一体何が起きたのか尋ねると
「『L&Uの実』の弱点は・・・限度だ・・・・・・」
「限度?」
「あぁ・・・あの実には・・・精霊の保有を増やすと言ったが・・・実は違うんだ・・・・・・正確に言うと・・・あの実には・・・精霊を取り込んで巨大の力を得ることになる・・・」
ユンが言ったことにシノたちはえっといった顔をしていた。そしたら、『大悪魔の三鎧魔』が
「そんなバカな・・・そんな話・・・『シンカー』から聞いていないぜ・・・!!」
「どういうことだ・・・ユン・ルイルック・・・!?」
ファンルドとディルがユンに理由を聞くと
「簡単な理由さ・・・本来・・・精霊を食すこと自体が・・・禁忌だ・・・それは・・・人の身体に耐えきらないからだ・・・・・・さらに言うなら・・・精霊そのものが・・・毒だからだ・・・・・・それを食すこと事態・・・・・・危険だからだ・・・しかし・・・・・・その毒を抜く方法はあるんだ・・・・・・それは・・・限度を超えるダメージを与えること・・・そうすれば・・・解放できる・・・・・・」
「そうか・・・」
テネは安堵を取るが、ユンは
「だが・・・これは・・・ギンの情報だ・・・信用できるか分からないが・・・しかし・・・これを見る限り・・・・・・成功と考えていいだろう・・・」
ユンはそう言ってリンネンの方を見ていると、リンネンの身体がどんどんと小さくなっていく。本来の大きさに戻っていた。『大悪魔の三鎧魔』はそれを確認したら、ユンたちに礼を言った。
「ユン・ルイルック・・・お前たち・・・『ぬら組』の勝利だ・・・」
「貴様たちは・・・・・・強い・・・圧倒的に・・・・・・」
「貴様たちは・・・本気で世界と相手する気かい?・・・・・・中央の奴らは・・・おそらく・・・禁断の奴を使ってお前たちをつぶし掛かり来るぞ・・・それだけは・・・気をつけろ」
などと言い残して三人はリンネンを連れて行き、この場を去っていた。その後、ユンたちは『曳船』に戻って治療に専念した。ユンの傷の完治に丸一日が経過した後、ユンたちはWSOをミウとシズたちの案内で楽しんでいた。しかし、ユンはその間にステータス画面を開き、自分のステータスを見ていた。そのステータスに表示されていた内容は
「ユン・ルイルック レベル9230『世界で四番目に強いプレイヤー』
『薬髪』、『妖髪』のユン 『ぬら組』の総大将 『四聖皇を倒し者』」
ユンはそれを見て、内心では
「(マジかよ・・・あの戦闘による才能の開花で・・・・・・実力が・・・レベルが格段に上がっている・・・最大値っていくつなんだ?・・・・・・ま、いっか・・・)」
ユンはすぐに気持ちを切り替えて、この場を『明鏡止水』を使い去っていた。その数分後、シノたちはユンがいなくなったことに気がついたのだ。ミウとシズたちは、どうしようとわたわたしているが、クロやタークたちはまたかといった顔をしていた。そしたら、ユキネの指示のもと、ユンの捜索の開始をした。
その頃、ユンはかつてWSOで使っていたアカウントがあったのですぐに切り替えるが、実力だけはそのままにして町を歩いていた。
町を歩いていると、他のプレイヤーたちから
「久しぶりだな・・・ユン・・・」
「おぉ・・・ユン・・・元気だったか!?」
「あぁ・・・元気だったよ・・・それよりも・・・アギさんは・・・元気かな?」
「あぁ・・・アギなら・・・いつも通り・・・店にいると思うよ」
「ありがとう!!」
ユンは、アギさんの店に向かった。
その後、ユンはアギさんの店に着き、中に入ると、そこには一人の女性と二人の男性がいた。なお、一人は少年であった。そしたら、三人は同時に出入口の方を見ると、そこにはユンがいたので、三人はユンの姿を見て、わなわなと震え、女性がユンに抱きつき泣きながら
「ユン君・・・久しぶり・・・・・・元気だった?」
「はい・・・元気ですよ・・・アギさん・・・ロードゥ・・・そして・・・ウィーリー・・・」
「ユン・・・今まで・・・何をしていたかについては・・・後で聞くとして・・・」
「そうだよ・・・ユン・・・今まで・・・どこに行っていたの?・・・・・・行方不明になったと聞いたとき・・・僕は・・・僕は・・・」
ウィーリーもユンに抱きつき泣き始めたのだ。ユンはそんな三人に
「ただいま・・・そして・・・御免・・・」
その後、ユンはアギさんの案内で店の奥に行くと、NPCがお茶を出そうとしたとき、ユンが
「お茶なら自分がやりますよ」
と言って、ユンは厨房をかり、お茶の準備をした。そして、数分後、ユンは三人にお茶を出す。お茶は紅茶であり、ティーカップに注ぐ。三人は紅茶を注いだティーカップを持ち飲むと、三人はそれぞれ別の表情をしてユンに感想を述べた。
「ユン君・・・見ない間に随分と腕を上げたね」
「あぁ・・・ここまで・・・腕があれば・・・俺の店で働かせたいよ」
「美味しい!!・・・ありがとね・・・ユン」
「おそまつさまです」
その後、ユンの行方不明になった期間の話をした。自分が『ユン・ルイルック』としてGROで過ごしていること、『ぬら組』の総大将として頑張っていること、つい最近まで『四聖皇』の『大食いマム』を倒したことなどを話すと、三人は
「いや・・・密度が濃すぎるよ・・・・・・その話を聞く限り・・・」
「何でもありなんだな・・・その世界では・・・」
「ユン・・・そこまで・・・強くなって・・・何か男前が上がった感じがする・・・」
「ウィーリー・・・男前じゃなく・・・俺・・・男だし・・・・・・何か・・・この会話・・・久しぶりな気がする・・・」
ユンが言ったことに全員盛大に笑うと、そこに何やら声が聞こえた。それも怒っている声で
「何をしているのかな・・・ユン・・・」
ユンはその声を聞いて、汗をだらだらと流し、後ろ振り返ると、そこにいたのはシノであった。ユンは一応、どうしてここが分かったのか訳を聞くと
「あんたの力の名残をたどってここに来たの・・・・・・安心して・・・他の皆には言ってないわ・・・」
ユンはそれを聞いて、ほぉっと安堵する。そしたら、三人は
「ユン・・・誰だい・・・その人?」
「ねぇねぇ・・・ユン・・・その女性・・・誰?」
「ユン君・・・その娘って・・・もしかして・・・ユン君の彼女?」
「はっはっはっは・・・アギ・・・それは・・・「そうだよ」・・・ない・・・・・・何!?」
アギさん、ロードゥ、ウィーリーはビックらこいたような顔をしていた。そしたら、アギさんが
「そうか・・・ユン君も・・・彼女持ちか・・・何か・・・負けた感じがする・・・」
「そんなこともないですよ・・・アギさん・・・・・・アギさんにも良い出会いがありますよ・・・」
「ふっ・・・ユン・・・その女性にこの衣装を「却下」・・・では、これを・・・「興味ないわ」・・・二人から断られるとは・・・」
「ねぇねぇ・・・君の名前ってなんて言うの・・・「シノよ」・・・そっか・・・シノって言うんだ・・・何かつくってあげようか?」
「そうねぇ・・・じゃあ・・・木の像を造ってくれるかな?」
「良いよ・・・・・・じゃあ・・・すぐに作ってくるよ・・・」
ウィーリーはそう言って、店を出て行き、木の像を作りに行った。その間にユンはシノに紅茶を出し、四人で仲良く飲んでいると、数分後にウィーリーがやって来た。そして
「はい・・・これ・・・こんな感じで良いかな?」
シノはウィーリーから渡された木の像を見て
「良いよ・・・それにしても・・・良いできね・・・これからも頑張って精進してね・・・」
「はい」
「あっ・・・そうだ・・・ウィーリー・・・俺の店の方はどうなっている?」
ユンは自分の店のことをウィーリーに聞くと
「あぁ・・・お店の方は・・・NPCが賄っているけど・・・やっぱり・・・本職のユンにはかなわないと思っているから・・・早く戻って皆にユンの笑顔を見せてあげてねぇ」
「あぁ・・・分かった」
ユンとシノはアギさんの店を後にして、ユン自身の店に向かうことにした。
そして、ユンの店に着き、中に入ると、NPCが
「お帰りなさいませ・・・ユンさん・・・・・・お金の方は・・・貯金しておりますので・・・店の拡張などをお願いします。」
「あ、あぁ・・・分かった。」
ユンはNPCに言われたことを聞き、店内部の工房に入り、そして、見ると
「あの時のままだ・・・さて、新作のポーションでも作るか・・・後・・・新作としてクリスタル、丸薬なども作るか・・・」
ユンは工房で作業に取りかかろうとしたら、シノが
「へぇー・・・あんた・・・店を持っていたんだ・・・しかも、あんたらしい店・・・ていうか薬局をやっているの・・・」
「今まではねぇ・・・・・・これからは違う・・・これからは・・・薬膳料亭兼薬局として賄っていくつもりだ・・・ここら辺一帯は・・・暖かい気候だから・・・薬草なども栽培出来るから良いんだよ・・・・・・それはそうとシノ・・・お前はこれからどうする?」
ユンはこれからのシノのことを聞くと
「そうねぇ・・・私も・・・貴方の手伝いをしようかな・・・まあ・・・・・・貴方が教えてくれるなら・・・」
シノは顔を赤くしながらそう言うと、ユンは
「そうか・・・ありがとう・・・シノ・・・・・・それじゃまずは・・・薬草の確認に行こうか?」
ユンとシノは薬草が栽培している畑に向かおうとしたら
「どこに行く気ですか?・・・ユン様・・・?」
ユンとシノは何やら声が聞こえた。しかも、怒っている声であった。ユンはおそるおそる後ろを振り返ると、そこにはユキネ、ミウ、シズがいたのだ。ユンはどうしてここが分かったのか理由を尋ねると
「ミウとシズさんが・・・おそらく・・・あそこにいるだろう・・・と言って・・・・・・まさか・・・本当にいるとはねぇ・・・」
ユンは目を閉じ念じると、GROのアカウントに戻った。それを見ていた全員、いったい何が起きたのか分からなかった。そしたら、ユンは説明した。
「三大勢力の権限力はほかのVRMMOのGM権限以上の権限力があるから・・・・・・こんなことは簡単にできるんだよ・・・」
皆、それを聞いて
「わあ・・・完全にチートなんてレベルじゃないよ・・・・・・」
「うん・・・普通のプレイヤーじゃないよ・・・それ・・・」
「良いんじゃない・・・・・・今、世界では・・・『四聖皇』の一角が落とされたことで・・・世界中混乱しているから・・・・・・そんな権限を持っていても・・・意味があるかな?」
「確かに・・・シズ姉の言うとおり・・・今・・・世界では・・・『四聖皇』がやられたことで・・・三大勢力の均衡が崩壊している・・・・・・そこを一気に付け狙う者もいるはずだ・・・しかし・・・早々・・・中央がそれをさせるとは思わないけど・・・それに・・・・・・」
「それに・・・?」
「『大悪魔の三鎧魔』が言っていた・・・禁断の奴という存在が気になるんだ・・・」
ユンが言う禁断の奴のことに皆、うーんと考えると、シノ宛てに通信が来たのだ。シノは通信を開くと、そこから出た声は
「『やあ・・・シノさん・・・私はテネよ・・・元気い?』」
シノは通信相手がテネだと分かると
「テネ・・・どうしたの?」
「『やぁーねぇ・・・実は・・・貴方たちに・・・・・・中央政府の禁断の奴のことを話しておこうと思ってね』」
テネが言ったことにユンたちはそれぞれ顔を見合わせる。そしたら、ユンはシノに目配せで促すと、シノは
「良いわ・・・話して・・・テネ・・・」
「『それじゃあ・・・話すね・・・禁断の奴とは・・・数億年前から存在する最強と言われる神の戦士よ・・・・・・とにかく・・・その神の戦士の実力が異常なのよ・・・・・・しかも・・・前に戦った解きに分かったことなんだけど・・・・・・あいつの精霊・・・・・・私たちの攻撃が効かないのよ・・・まるで・・・捕食しているようで・・・そんな奴に・・・マム様もかなわないと悟ってしまったのよ・・・・・・もし・・・また・・・あの怪物みたいのが現れたときは・・・世界が・・・下手をすりゃ・・・』」
「星の危機に直面してしまうという訳か・・・」
「『そうなの・・・だから・・・・・・お願い・・・もし・・・奴が現れたときは・・・・・・奴を殺して欲しいの!!・・・・・・いや・・・倒してほしいの!!!!!!』」
「そうか・・・ありがとう・・・テネ・・・そっちも気をつけてね・・・」
「『うん・・・またねぇ・・・シノ』」
テネはそう言って通信を切った。そしたら、シノたちはユンにあることを尋ねてみた。
「ねぇ・・・ユン・・・・・・貴方は・・・まさか・・・この事を知っていたの?」
「大まかな所まではねぇ・・・・・・完全に記録しているユージじゃないから・・・そこまでは・・・記録されていないんだ・・・」
「そうなんだ」
「しかし・・・一つだけ言えるのは・・・神の戦士の存在の裏には・・・・・・『トリエンティア・ゼロ』が関与していることだけは分かる・・・・・・奴らは・・・数千億年前から・・・存在し生きているからな・・・・・・おそらく・・・それ以前から・・・存在していたのかも知れない・・・」
「そんな・・・時間の規模が違う・・・・・・そんな奴らにどう対抗すれば良いの?」
「打つ手はある」
「打つ手?」
「それは本当にあるの?」
シノたちはユンが言う打つ手について尋ねると
「それは・・・俺たち・・・『第一級特異危険視』と『八王』だけだ・・・『八王』とは・・・数億年前に神々に愛されしものが・・・育て・・・世に解き放った最強生物たちのことだ・・・・・・レベルも9500近くあって・・・『第一級特異危険視』の命令には絶対的に従う生物なんだ・・・・・・」
シノたちはユンが言った『八王』について分からないことがあった。
「ねぇ・・・その『八王』のなまえはなんていうの?」
「『八王』の名は・・・狼王・・・蛇王・・・烏王・・・馬王・・・鯨王・・・鹿王・・・猿王・・・竜王・・・・・・この八体の生物たちが・・・世界最強・・・いや・・・星最強の生物たちだ・・・」
「ほ、星最強の生物・・・」
シノたちはユンが言ったことに驚き声も出せずにいた。そしたら、ユンはアイテム欄からある笛を出した。その笛をシノたちに見せる。
「この笛は『覇者の笛』・・・『八王』たちを呼ぶことが出来る笛だ・・・・・・俺が呼べるのは・・・馬王と烏王だけだ・・・さらに言うと・・・俺はその二体の能力を使うことが出来る・・・その気になれば・・・生物を死滅させることが出来る能力だ・・・・・・」
「凄いね・・・お兄ちゃん・・・」
「ユンちゃん・・・もう人間じゃないよ・・・」
「そうかも知れないね・・・しかし・・・禁断の奴も・・・・・・もはや人間じゃない・・・おそらくだが・・・人としての自我はもうないと考えてもいい・・・奴はもう・・・ただ・・・全てを食い尽くす精霊になっただけの存在・・・・・・『四聖皇』の時とは・・・違う・・・世界が・・・いや・・・星の崩壊する規模の戦いになるだろう・・・」
「星規模の戦い・・・それって・・・」
「現実の世界も・・・関与するの?」
「あぁ・・・おそらく・・・・・・現実、全VR世界を巻き込むほどの戦いになるだろう・・・・・・もし・・・止められるとしたら・・・俺たち『第一級特異危険視』、『八王』そして、お前たち・・・『第一級特異危険視』の仲間たちだけだ・・・」
ユンはそう言ってこの場を出て行った。それを見ていたシノたちであった。
最後に今回の人物のレベル紹介などをします。
あと、感想頂戴!!!!!!
ユン・ルイルック レベル9230 『世界で四番目に強いプレイヤー』
『ぬら組』の総大将
シノ レベル8995 『魔狐のシノ』 総大将の婚約者
ターク レベル8867 『鎌鼬のターク』 ユンの右腕(実力的にNo.3)『ぬら組』の副総大将
ユキネ レベル8866 『豪雪のユキネ』 ユンの側近
ナギニ レベル8866 『天女のナギニ』 『ぬら組』の三番隊隊長
タイゾウ レベル8865 『大軍のタイゾウ』 『ぬら組』の四番隊隊長
ユカ レベル8863 『運命のユカ』 『ぬら組』の六番隊隊長
ドガコ レベル8864 『軍勢のドガコ』 『ぬら組』の七番隊隊長
クロ レベル8888 『破壊のクロ』 『ぬら組』の一番隊隊長
アオ レベル8860 『仏のアオ』 『ぬら組』の八番隊隊長
クビナシ レベル8887 『減殺のクビナシ』 『ぬら組』の二番隊隊長
etc




