選択 第 4 章(9)。
少年が作り出した衝撃波は勇士が召喚した精霊たちを一度に掃き捨てて空まで上がった。幸か不幸か勇士はかろうじて耐えた。
しかし、鎧はほとんど破壊され、聖剣はこわれた。しかも精霊召喚の最後の攻撃によって力が抜けた状態なので、浮いているものすら維持できない。
勇士は、空中で落ちて、少年はゆっくりと足を移した。彼が行くところは、勇士がへこんだ所だった。その瞬間、勇士は少年と目が合った。
「ひぃ、ひぃっ?!」
初めて身が震え、呼吸が止まると思った。こんな感情は生まれて初めて感じて見る。いつも自分が上だった。相手は全部の下だった。
たとえ相手が強者だと勘違いしてもそっと踏んでくれば弱者となった。それは摂理そのものだった。
なお、万物に適用されるはずのその論理を目の前の少年が破った。
それを悟ると、自分の頭の一方がとんとんともんでいる感覚がかかり、腕が震え始めた。
相手から目を離すたいのに視線から外れた瞬間、すぐ前に現れるような寒気がした。
「ああ、来ないで。」
勇士は床を這いながら後ろに引き下がる。あれは人間ではない。勇士でもない。
人の仮面をかぶった正体を知ることができない何かだ。
未知の感情に勇士は恐れて退いた。 少年は一歩近づく。
「ウオぉぉぉっ! 來るな!」
あがきし、勇士が聖剣を少年に投げているが、少年はそれを難しくないように拳で追い払う。無味乾燥した表情で勇士を見下ろしが、その瞳には激動的な流れが見えた。
そこで勇士はイヤな予感を感じた。相手が誰だか知らずにふざけた結果、その最後は死があるとそう考えた。
勇士はひぃっ!と短い悲鳴を上げてひざまずいて伏せた。
「ご、ごめんね! 私が悪かった! どうか、だからどうか殺さないでくれて!」
「……僕は殺すつもりはない。」
ぼそっとつぶやく返答に勇士は安堵のため息をついた。
「本当に?! それでは……。」
一瞬、きゅんとして、全身にわたって電気が流れた。その原因が少年の視線ということに気付いた。
「……しかし、死んだほうがましと思えるほど叩いてやる!!」
少年の目が容赦なく燃えていた。歩を進めると橋には躊躇がなかった。
それに勇士は顔が真っ青に変わり、などを後に地を這うた。殺していないと、したが、少年の姿を見たら信じられなかった。
自分はこのまま死ぬ。このままではいけない。何か話をしなければならない。
なお、何を言っても許してくれる妥協はなさそうだった。その時少年の後ろに横たわっていたレイティシア・デ・サタンが見えた。
「私は謝罪した! レイティシア・デ・サタンもそうだったと? 許しを請うと、相手方が理解と尊重をしてあげると! それは君が教えたものでしょ, そうじゃない?!」
なるように勇士は話した。そう言われると効果があったみたいだか少年の歩みが止まった。
「それはきっと僕がレイに教えてくれた言葉だ。」
その姿を見て勇士は安心したようにかすかに笑った。それもちょっとだけだった。
「……それでどうしろと?」
少年が訪れる。
「確かにお前は僕に許しを請いた。過ちを許した。 明確にその程度なら許されるんだ。しかし、それは他の人の時の話であり。」
手はすでに拳に変わっていた。
「たとえレイが許してくれても僕は容赦しない。」
少年はもう一歩踏み出してくる。勇者も後ろに退くが、城壁の残滓に阻まれ、これ以上出て、できなかった。行き止まりの道が自分の終りを知らせるようて勇士は継続して物乞いする。
「や, やめて! 私を倒すと、魔族の士気が上がって大きく形勢が変わるんだ! 私一人だけの問題がない! 国が、我々人類の問題だと!」
「だからって何?」
今回も、返ってくる返答も断固とした。冷たい視線が勇士の背筋をよぎった。
「まさか自分は事実いいヤツだった、と私に言いたいのか。 それでは教えてやる。」
少年は近く顔を突きつける。今、攻撃しようとする心がないということを知っているというが、それにも勇士はまったく動くことができなかった。
ただ震える目を転がしながら少年が近づいていることを見守るしかなかった。そして少年の口が勇士の耳の側に止まった。
「そん·な·の·僕·の·知っ·た·事·じゃ·な·い。」
沸く息づかいとそんな言葉が聞こえてくる。
「そして僕が今までお前が言ったことを忘れるのだと思う? 女の子をえ? 拾って来るって? 妾だって? レイを狙うように作ったと? 貴様は、世界の全ての親を敵に作った!」
少年は顔を本来の場所に戻す。まるで怒りを発するように勇士の前でこぶしを握りしめる。
そして装填するように拳を肩の後で抜いている。それを見ると、勇士は避ける考えもできない。
支配されていく恐怖にただ無力に両腕で顔を被って絶叫する。
「やめろオオオオオオオオオ!!」
「レイを泣かせたお前を……!」
少年は一歩大きく踏み出す。どんな壁にも、どんな苦難にも勝ち抜いた拳を勢いよく振り回している。
「父親の僕だけは絶対に許すはずがないじゃないかああアアアアアアッ!」
鈍い音が炸裂した。少年の拳は勇士の顔にささってそのまま城壁の残滓に埋もれてしまった。
その後動きはない。ひたすら動くのは東から昇る日の出だけだ。
勝利者を告げように日光が降り注ぎている。それで、少年の戦いは終わった。
[Interlude out]
次はエピローグです。




