選択 第 4 章(6)。
[視点:Interlude]
レイティシア・デ・サタンは誰も知らない独房で王宮の広場に移された。処刑をするためだ。王と各大使たちと相談して出た方法は火あぶりの刑だった。
昔から今まで、これからも一番悪質的な死刑の中で五指に数えられる。囚人を一気に乗せて殺すことがなく高熱と煙に二重苦痛を感じながらゆっくり殺すためだ。それは、レイティシア・デ・サタンの死刑方法だった。
「ウ……。」
レイティシア・デ・サタンは首に縛られた鎖を引いて、死刑台に引き出された。 勇士と国王、そして各同盟国の大使らが含まれて見守る中、火刑式は準備されていた。そうする中に広場の外から大声と爆発音が聞こえてきた。
「外がうるさいね。 何事だ」
「はい! 城から侵入者がおり、彼らを阻止しているところです。」
王や兵士の対話を聞いて勇士はついに来たのかという表情を浮かべてにっこりと笑った。
「問題ないよ。進行して。」
「はい。レイティシア・サタンを十字架にぶら下げて。」
王の言葉に兵士たちは、レイティシア・デ・サタンを十字架にまとめ始めた。
「私、私は……。」
レイティシア・デ・サタンが口を開いた。 力のない声でつぶやく。
「死ぬの?」
震えが感じられる言葉に反応する人はいなかった。 まるで死ぬ前の家畜が泣くのに過ぎないように無視した。
しかし、勇士だけが答えた。十字架にぶら下がっているレイティシア・デ・サタンの前に近付いた。
「そう。今日レイティシア・サタンは火刑になる。」
「どうして? 私はなぜ死ななければならないの? 私は悪いことはしなかった。悪い子ではないのに、どうして?」
どうしてという単語だけがつぶやくレイを向かって勇士は面倒なように視線を向けて肩をすくめた。
「そんなにされたからね。 運命だと思う。」
淡々と告げる勇士を見てレイティシア・デ・サタンは頭を下げた。そして小さくのどを鳴らしている声とともに涙が落ちた。
「……んね。」
「うん?」
「……ごめんね、私が悪かった!」
レイティシア・デ・サタンは謝罪した。 謝罪する理由は簡単だった。
「せいやが教えてくれたんだよ。過ちをして謝罪すれば相手が理解してくれと、許してくれると言ったよ!」
父に似た人間から教えを受けた。 謝罪する法を学んだ。 たとえ幼い年に自分が何を間違ったか理解できなかった。
しかし、それにもかかわらずレイティシア・デ・サタンは泣きながら謝罪した。
「ごめん 本当にごめんね! 私はまだせいやとリナとノリとジャンヌとずっと過ごしたい! 一緒にやってみたいことが多いんだよ……! あウアアアアアン!!」
レイティシア・デ・サタンは勇士に物乞いする。 同盟国の大使と王よりもここにいる勇士が一番高い権限を持っているとレイティシア・サタンは本能的に知ることができた。
たとえ勇士が自分の父を殺した敵としても生き残って思った。
「生きたいって? それは無理だよ。」
「ど, どうして?」
「なぜならこのような理由だ。」
泣き叫ぶレイティシア・サタンを眺めながら勇士は望みとともに顔を平手でたたいた。 泣き言が口の中に入った。
勇士は道で死ぬ猫を眺めるようなレイティシア・デ・サタンの姿を見てにっこりと、サディスティックな笑みを浮かべた。
「謝罪すれば相手が理解してくれるって? 許してくれるって? バカ? そんなはずがないじゃない。」
勇士はあごを手で持ち上げた。 レイティシア・デ・サタンの顔はすでに涙だけで台無しになった。
「君は魔王の娘だから死ぬのは当然だろ?魔族は人間の敵。それは昔から変わらない事実だよ。 だから泣きながら助けてくれと言うな。」
ここにいる人のなかで、レイティシア・デ・サタンがかわいそうだと思っていない。 早く死んだらとしてしかなかった。 魔族は人間の敵であり、怪物だ。 自分以外の種族が繁殖して発展しながら生きることを見ることができなかった。
「……うう。」
レイティシア・サタンは魔王がみたかった。 広い胸と暖かいなど、そして大きな手。それをもう一度感じたかった。しかし、お父さんは永遠になくなった。 目の前の人間のせいで父親は死んでしまった。
以前その時のように自分を持ち上げ、などを軽く叩いてほしい。 ただ自分は父と一緒に暮らしたかっただけだ。 望むのはそれだけなのにどうして自分がこのような状況になったのかわからなかった。
「パパ……!」
号泣に近い嗚咽がレイティシア・デ・サタンの口で吐いてきた。火を付ける瞬間までも魔王を探していた。レイティシア・デ・サタンはますます力が抜け始めた。
「…パ…パ…見たいよ…。」
目が閉まるのを我慢できなかった。 寝ると、父を会えるんじゃないかなと思った。
[それでは僕と約束ひとつしよう。]
その時その約束が思いついた。消えていく意識の中で、レイティシア・デ・サタンは記憶した。 父に似た青年と約束した。
[もしレイに危険なことが発生したら僕を大きく呼んで。じゃ、僕が現れて助けてあげる。]
今も死ぬ直前だったが、それを思い出したら緊張した手が落ち着いた。 とても氣が楽になった。
「せ………い, や。」
声はよく出なかった。 呼吸さえならないほど煙を飲みすぎた。 それでも呼びたかった。
「せ, いや。」
拳を握った。 燃える十字架の中で、すべての力を絞り出して叫ぶ。
「せいやアアアアアッ!」
小さいが、渾身の叫びが響き渡る。 最後のあがきだと思ったのか、レイティシア・デ・サタンを除いた広場の皆があざ笑う。 しかし、名前を呼んでも変わらない。 終わりだ。 幼くてもその程度は知ることができた。 自分はここで死ぬ。
約束は実現しなかった。
「ファ……。」
レイティシア・デ・サタンはもはや力が出なかった。 時間がもう少しあったら、自分に伸びてくれた温かい手を絵で描いて自慢したかった。
たとえお父さんと似て悲しい思い出がたくさん覚えて苦しいこともあった。しかし、一緒にいると楽しい、胸が暖かくなったから一緒にいたいた。
それが行われなかったことに小さく失望した。しかし、約束を守ることができなかったから後でたくさん遊んでくれるだろうと、かすかに笑ってしまった。
目が閉じながら眠りにきた。せいやの代わりにお父さんと思いっきり遊んでほしいとしなければならない。そんな考えをしよう。夢では父に会うことができそうな気がした。
いや、確信がする。まぶたがとじれ視野の中でかすかに本当に父が見えた。
「誰が……。」
あそこの空から近づいてきている。迎えにきた。
誰を?そりゃもちろん。
「僕の子を泣かしたのかよオオオオオッ!!」
約束は実現した。
[Interlude out]
。。。




