心を苦しめる迷い 第 3 章(5) 。
それで僕はレイを少し離れた場所に置いて人波の中を切り抜けて、手でバトンの剣を受けた。
「?!」
「!!」
突然現れた僕を見て、二人は目を見開いている。観客の周囲の人たちは息を飲んだ。
そんな彼らの視線を無視して僕はバトンに静かに言った。
「今のは危険だった。」
「きさまは誰なのか? これは騎士の誇りが掛かった戦いだ。 むやみに干渉するな。」
「僕の話、無視するな。」
平然と言っていたところで後から殴ってきた。
振り返ってみると、ジャンヌが僕の頭を殴ったのだ。
「痛いじゃん!」
「騎士道が掛かった戦いに勝手に介入するな!」
ジャンヌはお前らが主張する騎士道が何だかわからない。危険という事実だけ知っているだけだ。ですから、僕はジャンヌを無視してバトンの前に立った。
「さっきのあれ反則だろ? それともお前たちが言う騎士道は対決の途中に密かに魔法を使う戦いであるのか?」
ジャンヌは魔法を使用できない。それなら他の人というのに、残ったのは騎士団とか 対決中のバトンだけだ。
僕の話に周辺が騒然とした。その疑問を帯びた視線が集中するとバトンが口を開いた。
「魔法は反則ではない。」
ウワー。 さりげなくうそをした。 それ僕の専門だから!
「口を開けば嘘か?」
「魔法は反則ではない。」
今回は、後ろから聞こえてきた。 うん?
「……反則ではない?」
慎重に聞いたらジャンヌは小さくうなずいた。
「しかし、お前が危険したって?」
「途中でやめだろう。」
いや、ちょっと?! こうなれば、格好良く登場した僕が恥ずかしいですが! お前、誰の味方だよ! ……あ、あちらの方だ。
ジャンヌはそのように話したが、それにも僕はバトンを信じることができなかった。先のその笑顔は気持ち悪かったと。
「…。」
とにかく。 この状況をどうしよう? 耳目に集中するのは、よくない。
そのような感想を感じながら僕は再び席に帰ろうとした。
「それで続けるのか?」
急にジャンヌが言って、タイミングを逃した。
バトンも僕を一回見てため息を吐いた。
「いいえ。 これ以上勝負を見るのも愚かなようです。ジャンヌ様は勝手に行動してください。それでも私たちは、任務をやめるつもりはありません。」
そして、と付け加えて剣を入れてジャンヌを見ている。
「後にジャンヌ様の行動を報告します。 帰ったらの措置があるでしょう。」
ずるいいいいいいいいい!!
……僕が言う資格はならないけど。
とにかくバトンは騎士団がいる所へ歩いて行った。
ジャンヌはそれを静かに眺めていて村の人々は安堵のため息をついている。
それで僕もレイがいるところに帰ろうかと思って、ジャンヌより先に足を運ぶのにバトンが足を止めて私のほうに振り返った。
「おい。 お前、もしレイティシア・デ・サタンを知っているか。」
その言葉に僕とジャンヌは微細に肩をはっとした。
「いや、全然分からないんですけど。」
しかし、僕が誰か。
すぐ前で僕を疑いながら降りてみてもさりげなくうそできる希代のペースメーカーじゃない。
僕の話にバトンは少し疑問の目を送った。
「それはおかしいね。 私が聞いた情報でレイティシア・デ・サタンを脱出させるのに役立った人間は顔が怖いと聞いたんだが。」
おい! 僕は顔が怖いもんじゃないよ! そんなに眺める社会が怖いのだ! だから外野皆さん、僕の顔を見ながらざわめいていないで! という言葉をするところだったが、我慢した。
「まさか僕を疑っているのか? 今、お前は僕の顔が怖いと喧嘩を売っているのか?」
こんなに言ってもずっと聞いてきたら地面を転がってみよう。
そういうから、バトンは再び転じた。
「まあ、いいや。それとも関係ないだろう。」
気づいてないな。この世界には写真や映像がなくて、よかった。
立ち去るのを見て僕も転じて行く道を催促した。その時騎士団の一人が叫ぶ。
「あ、あいつです! 最初ははっきりしなかったが、レイティシア・デ・サタンを脱出させた人類の裏切り者です!」
まさか僕を見たやつがここにあったと知らなかった。
そしてバトンの歩みが止まった。今回は剣を取り出し、僕のほうに振り返る。反論は要求しない視線だ。
「……レイティシア・デ・サタンはどこにいるのか?」
その言葉は嘘を要求しない。さっき状況と同じだ。雰囲気で、それでもだめなら力で自分が望む答えを言わせている。
これが力のある者の権利か。それなら僕も同じように対応しなくちゃね。
「……わかりませんが。」
凝った首を一度回しながら心から睨みつけると、村の人々は短い悲鳴を上げて怖気づいて逃げた。
そして密かにレイが周辺にいるか確認した。人波に押されたようだ。再び帰ってくる前に終えなければならない。
「うん?!」
僕の視線を正面を受け取ったバトンは身を震わせた。そうそう。 グラスも私の視線を受けて泣いた。やっぱり僕の顔はどこの世界でも怖いんだよ。 ハハ!
え?……今僕、自虐していなかった?
「……なるほど。やすい相手ではないか。 剣を持ち上げて!」
バトンが僕の視線に臆することなく叫ぶ。騎士団が次々と剣を取り出して素早い動きで僕を包囲した。
「相手の戦力は未知数だ。 まず、防御し、時間を稼いだ後に束縛させろ!」
バトンの指示を聞きながら僕は納得する。それが定石だ。
素手で剣を受けている人間がどれほどいるか。ましてや恐ろしさ and 強さまで備えている。
完全に怪物じゃん! 僕。
……また、自虐したようだけど?
とにかく僕もそれを聞いてじっとしていない。
「全部地中に埋めてやる。」
拳を握ると、騎士団が四方で、盾を前に乗り出して駆けて来る。
「ふん!」
鼻はなをくすんと鳴ならすに、拳を打つ。
カーン! と盾が紙のように折れ、隊列が崩れる。その間にバトンが矢のように飛び出し、剣を斜めに打ち下ろす。
首をひねりながら避けると剣が地面に打ち込まれ、地面が崩れた。
その影響に自分の足が滑る。
「チイッ。うざい……!」
舌をならすに席を移す。
しかし、バトンは引き続き追撃して僕の動きをつかむ。
そして足元で鎖が湧き出して体を虜にしている。バトンは縛られた僕に剣を突きつける。
「もう動かないのだ。 おとなしく降伏しろ。」
誰の思い通りに? そう言うバトンに、軽く笑って見せながら、簡単に鎖を切った。
……そうしようとしたが、途切れない。 うん?
「もともとレイティシア・デ・サタンを捕縛しようと持ってきた神のアティペクトゥの中の一つだ。いくら貴様が強くても、断ち切らないだろう。」
ふざけるな。こんな鎖で……あれ? 解けない?! 僕、ピンチ?
「それよりも…。」
そんな私を差し置いて、バトンは視線を移す。
「ジャンヌ様はどうして手伝ってくれなかったのですか?」
じっと立っているジャンヌに追及するように話した。それにグラスは負担を感じたのか目を向き合わざるが、口から出ている言葉は極めて冷静だった。
「君たちならできると思って、助けてあげなかったのだ。どうせこの任務は別に行動していないのか。」
「…。」
その言葉にバトンはジャンヌをにらみつけたが、すぐ納得したのか言っていない。代わりに僕のほうに顔を向ける。
「それではもう一度問う。レイティシア・デ・サタンがいるところはどこだ。」
僕は、密かにレイが周辺にいるかを把握した。レイは帰ったのか距離にある木の後ろに隠れていた。幸いにも誰も気付かなかった。
「わからない。」
フゥー~、とバトンは息を吐いた。
「このやつを殺していない程度で殴って。」
「待ちなさい。」
そう言って、バトンの前に阻止した影があった。 ジャンヌだった。
「縛られている相手にそうする必要がないじゃない。」
「相手は魔族についた人間です。それも魔族が、レイティシア・デ・サタンなら聞く必要もないですね。これは当然の手続きです。」
返事する言葉には相手の意見を冷たく黙殺させる意志が見えた。しかし、ジャンヌは萎縮せずに自分が考えている意見を述べた。
「そうだとしても相手は人類の裏切り者だ。そんなに簡単に言ってくれないだろう。だから、効率良く見つけるのが早いだろうと思われる。」
バトンが僕を観察するように目を通す。まるで僕を予測するように、ふーむと思った後、ジャンヌを見た。
「なるほど。その言葉にも一理あります。」
同意したことに安心したのかジャンヌが密かに固まっていた肩を下している。しかし、スルン! と剣が出る音を聞いた時はまた肩を固めた。
「私の言葉を理解できなかったのか?!」
「いいえ、理解しました。 そのため、剣を取り出しました。」
白刃が僕の首に着いた。バトンは初めて生意気に笑った。
「どうせこいつもレイティシア・デ・サタンのように殺さなければなりません。位置を言わなければ、切って探せばいいです。」
「そ、それは……。」
ジャンヌは自分が望む状況になっていないのか戸惑う様子が目立った。
それを僕だけでなく、バトンも気づいたか冷たい視線でジャンヌを見ている。
「まさかジャンヌ様。このやつをかばっているのですか?」
「…。」
正確な指摘にジャンヌはすぐに反論できなかった。
さっきからジャンヌの行動がおかしかった。 どの部分違和感はあった。
……危ないぞ、これ。
僕は興味ないというようにバトンを呼んだ。
「おい、騎士大将旦那様~。僕とする話がいないんでございますか?」
「何というのか。 テメェは黙って。すぐ殺しますので。すぐに殺すから。とにかく、早く退いてください。 じゃなければあなたを任務妨害で判断して…。」
バトンの剣が僕の首でジャンヌへ向かう。しかし、ジャンヌはじっと立っていた。
良くない雰囲気で流れる。先ほどとは違う状況だ。第3者が見ても、ジャンヌが劣勢だった。
ここで良い方法は、僕がバトンを注目を集めた間、ジャンヌがレイを連れて密かに戻るのだ。
そして僕は騎士団を相手しながら、逃げるのだ。
しかし、ジャンヌはそこまで考えが及ばないのか、汗を流すのが見える。
それでどうすればジャンヌにこの作戦を伝えるかと思っている。
「やめて!!」
そして、その声を聞いて全ての事故がなくなった。
ジャンヌも驚いていた。 さらに、バトンも目を大きく開きながら、声の主人を見ている。
「せいやとジャンヌをいじめるな!」
レイだった。僕たちを守るように両腕を繰り広げながら食い止めて立った。
その小さな肩と脚を震えながらもレイは腕を下げず、逃げなかった。
……まさかレイが自ら出てくるとは本当に予想しなかった。
レイは瞳にいっぱいに恐れを抱いたままで堅く立っていた。
「……レイティシア・デ・サタンか。」
バトンは誰なのか確認して冷たい視線でレイをにらみつける。
レイはおじけづいたのか一歩退いたが、何かを思い出したように覚悟した顔でまた踏み出す。
「今回は逃げないように足を切ってやる。」
バトンが手に力を与えるのが見える。
急速に上がる剣。同時に、力強く振り下ろす剣。
なぜだろう、僕はリナの魔法がかかっているということも忘れて、レイの前に飛び込んだ。
それより早くジャンヌが剣で防げた。 顔を見せないように頭を下げていた。
バトンは剣を回収した。 冷たかった視線は炎のように静かに燃えていた。
「……これは一体何の仕業ですか?」
「…。」
その問いにジャンヌは何の話もしなかった。
「答えないというのか!」
バトンはジャンヌの顔に横っ面を飛ばす。
それを避けたりもしないでそのままジャンヌは堪えることができず、地面に倒れた。
レイが泣き顔を浮かべてジャンヌのそばに近づいており、その姿を見てバトンは舌打ちした。
「ジャンヌをいじめるな!」
レイが立ち上がってジャンヌの前に立った。
「いじめって? 魔族に付いた人間の待遇はこのような末路だ。むしろ手加減することはそれなりの礼儀をしたのだ。 魔王のチビ。」
燃え上がる目にレイは激しく身震いした。それにも両腕を下げず、避けない。
再びバトンが剣を持ち上げた。 それをジャンヌが頭を下げたまま制止する。
「やめろ……。」
搖れるような小さな声には力がない。
その話を聞いて、バトンは本当に腹が立ったようにジャンヌを見ている。
「笑わせるなよ。貴様はまだ自分の上官と考えているのか。魔族に付いた裏切り者が。」
バトンはゴミを見る視線でジャンヌを見ながら言った。
「結局それくらいしかならない。聞いたけど親の復讐をするって? 戦争を終わらせると? とてもあっけない。そんな姿を見て親があの世で血の涙を流しているだろう。」
ジャンヌが地についた手を拳で握った。心に傷を受けたように地面に、手のひらの跡が作られた。
レイが手を拳で握る。怒ったように拳が赤くなった。
その言葉が二人にどんな考えをさせたのか僕は全然わからない。
今知っていることは僕の考えしかない。
それで僕はバトンの言葉を聞いてなんとなく立ち上がった。
レイとジャンヌを通り過ぎてバトンの剣の前に立つ。
「死にたいのか?」
「……べらべらうるさいんだよ。」
気に入らない、この文章が僕の脳に満ちている。
そして、不愉快だった。
なんで?
その理由は僕にもわからない。誰から?
もちろん、目の前のやつに。
この、こみ上げてくる感情は、レイが泣いていた、それと似ている。
しかし、少し違う。 これは明らかに怒りだった。
「この野郎!。」
バトンが猛烈に非難しながら、速いスピードで注文をいう。魔法だ。それを剣に入れて一直線に正確に僕の頭に落とした。
それより早く、今回は全力を尽くして鎖を切った。
そして解放された拳で剣にぶつかる。
カーン! と剣が半分になり、壊れた。
バトンは空ろな表情になった。
「……アティペクトゥを切って出したって?!」
「こちらは最初から全力を尽くしていなかった。 この程度で驚くな。」
「き、貴様はいったい何をするやつ……?!」
「何ですって。衝撃と恐怖だ、このヤロウ。歯を食いしばって。」
片手で奴の胸ぐらを捕まえて上げる。 他の片手で拳を握った。
「は, 離せ!! これでも貴様が無事と……!!」
「知ったことか!」
バトンの言葉を切って顔を殴りつける。近くの建物に芸術品のように刺さってしまった。
出てくる気配はない。 気絶したのか? まあ、死んでも構わないが。
「さあ、次は誰なのか? お前たちか?」
騎士団が後ろに引き下がる。僕はそんな奴らに話した。
「戦うのが嫌ならお前たちの隊長を連れて静かにすっこんでろ。一発殴ってしまうぞ。」
hahaha!!!




