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2ポスト目① 生配信にチャレンジです

「ういっすー!親の金とコネで、日本を笑顔に!ケースケです!なんと今日はスペシャルゲストがいるんです!!

えーっと…在日…アルヴェロイザ王国…大使館、公式SNS担当官、のヴァッハロイザ君です!!」

明らかに正式名称を読み上げている感満載のケースケの隣に、ハルトが登場した。

「こんにちは。在日アルヴェロイザ大使館の公式SNS担当です。本日はよろしくお願いいたします」

『本当にイケメン!!!』『待ってた』『金でキャスティングか?』

丁寧に一礼したハルトはいつも通り、清潔なシャツにスラックス、磨かれた革靴という出立ちだ。ケースケはハイブランドのパーカーに、ダボダボなパンツにゴテゴテした高そうなスニーカーを身につけていた。ピアスや指輪などの小物類もバッチリである。

「もー、ホンマに固っいなあ〜。実は俺たち、同級生なんよな?」

「はい、ケースケ君とは同じクラスで仲良くしていただいています」

「もーーーー!!ホンマに固いねん!!両家顔合わせちゃうんやぞ〜!!」

『wwwwwwwww』『なんや夫婦漫才か』『同クラスになりたい』

「今日はな、俺の親友に色々聞いていきたいと思います!!本日の企画は?!『アルヴェロイザ広報の美男子に100の質問!!!』」

いつも通り軽快なBGMと効果音、そしてロゴが出てくる。

「正式には『在日アルヴェロイザ王国大使…」

「もうわかったって!!これやと永遠に企画始まらんねん!!」

『担当官真面目すぎw』『でもこれが良い』『ケースケに初めて同意した笑』


「それでな…」

ケースケが動画内では珍しく、ほんの少しだけ表情を曇らせ話し続けた。

「実は事前に回答してもろうた…というか、こいつがどうしても先に目を通したいって言うからな…。そしたらこれやねん」

ケースケはいきなり分厚い書類を出してきた。普段は見慣れない、かなりの厚さを挟めるクリップが悲鳴を上げそうになっている。

『え?質問回答だよね?ww』『ほぼ辞書』『どうなってるの爆笑』

「私《わたくし》としましては、皆様に誤解のなきよう回答したまででして…」

「それが固いし、ド真面目ゆーてんねん!!!…ほんで、もう企画倒れなんやけど、全部の回答を読んでたら何時間あっても足りひんから、いくつか選んで読ませてもらうで!」

「全文はnoteに公開します!ぜひご覧ください!」

『100の質問企画とは笑』『全文18,000字って何??ww』『これ誰が読むんだよ笑』

満面のボンボンYouTuberと、営業スマイルも板についてきた良いコンビの動画であった。


ケースケとのコラボ動画の再生数もかなり回り、フォロワーも順調に伸びていった。相変わらず、真面目な投稿の反応はあまり芳しくなかったが。しかしどんな形であれ、国交樹立からわずかな国のことを知ってもらえている機会なのだとハルトは前向きに考えた。







「生配信、ですか?」

夜、大使が外仕事から帰宅してから呼び出され、ハルトは大使執務室にいた。寝る時間に近かったため、ハルトはパジャマの上からカーディガンを羽織っていた。

「ああ、そうだ。今日の会議で他国の駐日大使や、企業の重役との雑談の中で、生配信は人気コンテンツの一つと聞いた。我がアルヴェロイザ王国の認知度も上がってきているし、何よりSNS担当官であるお前個人の人気が高い。」

大使は疲れた顔ひとつ見せず、溜まっている書類仕事のために席についた。

「…ありがとうございます。たしかに、視聴者とライブでのやり取りを通じて、新規フォロワーを獲得できるかもしれませんね」

「うむ、流石我が息子。お前なら卒なくこなせるだろう。詳細を決めたら念のため私に報告してくれ」

「承知しました」


「生配信のコツね!私に任せなさい!」

いつもよりさらにキラキラした、インスタグラマーの綾乃に指導をお願いした。

「まずは、なにかテーマとか決めたライブじゃないわよね?」

「そのつもりだけど…だって官庁のアカウントで、関係のないゲーム配信とかしても…ね?」

「わかってるじゃない!その雑談系の配信なら、来てくれた方のコメントを読み上げたり、質問に答えていく形式になるわね。慣れていないと、どのコメントを拾うかとか悩むけど、まあハルトならしっかりしてるし問題ないかしら」

顎下に人差し指を置き、真剣にアドバイスを送る。そんな彼女を相当数の視線が釘付けになっていた。

「配信の環境も重要よ。Wi-Fiの強度のチェックは絶対!背景もおしゃれにしたほうが良いけど、出してはいけないものが映ってないかとかのほうが大事よ。公開前のものとかね」

「たしかに…さすが綾乃だな」

「あとは、配信者以外のノイズとかが入ると面倒臭いことになりがちだから注意ね」

「なるほど。配信部屋に人を入れないとかかな?」

「そうそう。事前に家族にお願いしたりとかね」

一通りアドバイスを受けたのち「配信見れそうだったら絶対見るからね」と応援してもらったハルトは少し自信を持って挑むことができそうだった。


②は本日18時に公開です!フォローして、通知を受け取りましょう!

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