10ポスト目②交流会、そして休日
「日本の企業では、対王国事業に対してどのような人材が求められているのか、少しわかったような気がします」
「ありがとうございます。ちなみに、インターンの休日を満喫したと他の方から聞いたのですが、良ければそちらも教えていただけますか?これは動画で使わないかもしれませんが…」
「良いですよ。えっと、ペアの子と東京観光をしました」
「聡子ー!!!このカラフルなの、なに?」
「これはわたあめだよ。甘いお菓子」
「え!食べたい!」
原宿で今流行っている店なようで、十数組並んでいる。レジまで何分もかかるだろうから、少し面倒くさいと思った聡子だが、ここはインバウンド様に合わせることにした。
聡子は普通に私服で、ミミリーナは礼服と軍服以外持ってきていなかったらしく、礼服を着用していた。東京には制服の学生も多いし、ゴスロリなどの個性的な服装の人も多いのでさほど目立ってはいないようだった。
「美味しい!!なにこのふわふわな食感…!聡子も食べる?」
「じゃあちょっと貰おうかな。ん!美味しい。久しぶりに食べたなー」
「…あとでお金払うね…?」
なんとキャッシュレスしか支払い方法がなく、聡子が代わりに支払ったのだ。現代日本の生活全てに、王国の人がすぐに馴染むのは難しいのかもしれない。
「なにあれ!フルーツ乗ってるやつ!これは?これもスイーツなの?」
「これはクレープだよ。スイーツ。食べる?」
「うん!」
ミミリーナは目の前で生地を伸ばす職人技に目を輝かせていた。昨日の軍服姿には驚いたが、やはり年相応の子供らしさがミミリーナらしいと聡子は思った。
「王国にも生地を薄く伸ばす料理あるけど、こんなやり方ははじめて見たー!」
「これ結構難しいらしいよ」
「王国では体温の高い魔法動物が前足で生地を踏みつけるんだよ!足跡ついて可愛いの!」
「それは、可愛いかもね…!でも衛生的にどうなんだろう…」
「大丈夫だよ!そこは王立食品衛生局も定期検査入ってるし!ちゃんと動物の検便もしてるし!」
「いまその話聞きたくないかな」
聡子は自分のチョコレートアイスの乗ったクレープを見ないようにした。
「あ、地球ではそっちか…。大丈夫!魔法動物のフンは黄色だよ?」
「それも今はいいかな…」




