7ポスト目① 夏といえば…海!海回です!
「雲ひとつない空!青い海!白い砂浜!やってきたで、夏の海ーーーーーーーー!!!!!」
照りつける太陽と、反射で熱された砂浜に焦がされそうになりながら、ハルト達は真夏のビーチに来ていた。圭介は目がチカチカするような柄の水着に、黒のサングラス、よくわからない金色のアクセサリーをつけていた。
「そのアクセサリー、錆びたりしない?大丈夫?」
「ん?これか?純金って錆びんからええねん!ほんま物持ちよおて!」
住んでいる世界が違っていたようだ。
「兄上!!!これが海ですか…?こんなにキラキラしてるですか…?」
フリルのついた白黒の花柄のトップスに、黒のビキニにピンクのビーチサンダル。麦わら帽子をかぶり、自分の分のタオルなどをビーチバックに入れ持ち歩いていた。
「そうだよ〜。アデルが小さい時に海に来たことあるけど、覚えてないか」
ハルトは水色の薄手のUVカットパーカーを羽織り、無難な紺色のスポーツメーカーの水着を来ていた。そして大きいビーチパラソルやレジャーシートを抱えていた。
「すごくキレイです…!すぐに入るです…!!あにうえーーーー!!はやく来てくださいですーー!!」
「あ、待って!アデルちゃん、日焼け止め塗り忘れない?」
黒の胸元に少しスリットの入ったハイネックビキニに、青いレンズのサングラスをかけ、高めのポニーテール。その姿はまさに陸に上がったマーメイドのような綾乃だった。1人で海に駆け出しそうなアデルを良い感じに引き留めてくれた。
「うん!たぶん!…あ!綾乃ちゃんの背中手伝おうか?」
「え、本当?じゃあお願いしようかな?」
完璧に日焼け止めを塗ったのだが、アデルの申し出を断るわけのない綾乃は、リーフセーフの日焼け止めと背中を差し出した。あきらかに適正量の倍はありそうな量を、豪快に塗り広げるアデル。地上のマーメイドは恍惚のようだ。放っておこう。
「それにしても、圭介本当にテスト頑張ったな」
「せやろ?俺の頑張りがやっと報われたわ」
勉強会はテスト最終日まで続いた。シャトルランは二度としないと2人とも共通した認識になっていた。圭介が飲み終わったエナドリの缶を積んでタワーにする遊びをしていたが、ハルトは寛大な心で許してあげた。もちろん、缶は洗わせた。虫の世話をするはめになるのは絶対にごめんだ。
「でも、圭介は結局、学年の半分にはいかなかったじゃない。3/4にやっと届いただけじゃない!体育がなかったらもっと下だったわよ」
「体育クラス1位はまあ当然や!」
圭介はシャトルランでもわかる通り、体力おばけであり、球技のセンスも持ち合わせている。運動部のクラスメイト達を押し退け、クラス1位という成績になった。
「…とか言いながら綾乃も、俺ん家の別荘まで着いてきてるやん!」
「だって、アデルちゃんも行くって聞いたし…あとは私もSNSの撮影もしなきゃいけないんだもの…貸切のビーチへ行く機会を、この私が逃すわけないでしょ?」
綾乃は珍しく赤面し、しどろもどろになりながら返答していた。
「っんもー、ホンマ素直やないなあ!俺と海行きたかったんやろ?隠さんでええって!」
「あんたとじゃないってば!!!」
腐れ縁のいつもの言い合いのその間に、ハルトは休憩場所のセッテイングを終了させていた。圭介の別荘にはありとあらゆるものが揃っているので、そこからビーチチェアやハンモックや机などを運んだ。そして氷たっぷりのクーラーボックスにはありとあらゆる飲み物が揃っていた。さらに電動の空気入れもあったので、あっという間に浮き輪やボールの準備も完了した。
「さて、アデルちゃん?海入る前に水分とって、準備運動すんで!」
「えー、のど乾いてないよ!」
「とりあえず一口飲んどくねん!楽しくなって、飲むの忘れてしまうからな!」
「すごい…圭介がまともなこと言ってる…」
「私10年ぶりくらいに、真面目な圭介見たかもしれないわ…」
「ほんま2人とも、俺をなんや思うてんねん…!」
圭介が中心となり、準備運動を開始した。
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