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5ポスト目 SNS担当官1日Vlog


AM6:00 起床 

【準備を始める前にSNSのアナリティクスやコメントをチェックし、必要ならコメントにお返事をします】というナレーションと字幕がつく。

『え?もう仕事開始?』『さすが俺らのSNS担当官』『私ならギリギリまで寝てるのに…笑』


AM6:40 身支度

短いカットの連続で、着替えや身だしなみを整える様子をテンポよく流す。

『編集技術向上してるww』『なにもしてなくてもイケメン』


AM7:00 朝食

【朝食は母が作ってくれ、お弁当まで用意してくれています。今日は、ご飯にお味噌汁に卵焼きに鮭という、和朝食でした】

ハルトは器用に箸を使いこなし、きちんと茶碗を持って朝食を食べる。斜め下からの画角だが、逆に盛ってない自然な描写に見える。

「●●《ピー》くん、今日は何時に帰宅予定ですの?」

「えーっと、4時くらいですかね。その後、本館でバイトを3時間してきます」

「わかりましたわ。あ、体操服は準備しましたか?」

「あ、忘れてた…ありがとうございます、母上」

『え、お母様?!』『めっちゃ声ステキ』『担当官くん、体操服忘れないで…!笑』


AM7:30 通学

【日によって、歩いたり自転車だったりします。今日は余裕を持って行動しているので、徒歩です】

真下からの撮影で、空とハルトの顔のみ写るようにしている。建物と校章が映り込むとモザイク加工を施した。

『この画角助かる』『担当官くんと登校したかった…』『体操服持った?』


AM8:00 登校 〜PM0:20 授業

ここではフリー素材の学校のイラストを表示し 「※安全管理上の観点から、一部映像を加工・差し替えております」と端にテロップを出す。


PM0:30 昼食

【学校側に特別に許可を貰い、一部撮影許可をいただきました】

ハルトはお弁当を傾け中を見せてから、いただきますと手を合わせ食べはじめた。

「うわっ!これ、撮ってるん?うっわ〜、俺の事務所通してくれへんと〜」

わざとらしく映り込み、少しだけ顔を隠す動作をするが自ら映り込みに来ているのがバレバレな圭介。しかも素人みたいにピースをしたりする。相変わらず、メロンパンにかぶりついている。

「あ、別に映りたくないなら後でカットできるよ」

「んなわけあるか!!」

「ふふっ、ごめんごめん」

『え、助かる』『まじでクラスメイトなんだ』『ピースいらんてww』


PM1:20〜3:00 授業


PM3:10 下校

「●●《ピー》くん、後ろ乗ってく?」

圭介はキリッとした笑顔と、おしゃれなヘルメット、あきらかに高級な赤のクロスバイクに跨っている。

「いや、どこに乗るんだよ」

「ほら、なんか魔法で浮いてもろおて、紐で引っ張るてきな…!」

「無理だよ!」

軽いノリツッコミを交わし、ハルトは徒歩で帰宅する。

『クロスバイクのどこで2ケツするんだよwww』『牽引された担当官くん、見てみたい笑』


PM4:00 大使館到着 アルバイト開始

【17時に大使館の窓口が閉まるので、それまでは正面ロビーの受付業務を行います】

テキパキと来館者を捌いていく。少し早送り気味で、音声は入っていない。

「あ、その植物には話しかけないでください…!」

と注意する様子だけ通常速度に戻し、音声も入れた。

『植物に話しかけるな…???笑』『どういうこと?笑』『これは大使館行くしかないなww』


PM5:00 SNS業務

【窓口業務が終了したので、動画編集に入ります。編集時間が短い時は、ショート動画用の再編集などを主にしています。ちなみに、朝のコメント返しも時給を請求しております】

『ちゃんとしてる』『俺もここで働きたい』


PM7:00 晩ご飯

【アルバイトを終え、隣接する大使公邸に帰宅します。本日は大使も一緒に夕食です】

「ハ…担当官よ、最近はアカウントの伸びも順調なようだな」

「はい、大使。おかげさまで」

「うむ。また何かあればいつでも相談しなさい」

「はい、ありがとうございます!」

「アデルは今日はどんな1日だったんだ?」

「はい!パパ上!アデルは今日は、お琴でさくらを演奏しました!今度、パパ上やママ上、兄上にも聞いてもらいたいです!」

『パパ上www』『アデルちゃん、きょうもかわいいね』

「そうか、アデルは習い事頑張っているもんな」

「はいです!パパ上はどうでしたか?」

「え、私?…そうだな…うーんと、たくさんの人と会って、たくさんお話しをしたな」

「楽しかったですか?」

「そうだな、楽しかったぞ」

「よかったです!」

『パパ上、よろしゅうございましたね笑』『ハンカチ王子から父親の表情の切り替え…萌える…』


PM8:00 お風呂

【さすがに需要と供給がミスマッチだと思うので、音声のみでお送りします】

『需要!!!!!!ある!!!』『本当は欲しいけど…!音声だけでも助かる!』

【お風呂から上がると、たまにアデルが美容師ごっこをしてくれます。開店はカリスマ美容師さんの気まぐれです】

両手でドライヤーを持ち、ハルトの髪を乾かす。髪の流れなどお構いなしで乾かすので、顔が髪の毛で隠されている。

『アデルちゃんかわいい』『髪の毛wwwww』

【カリスマ美容師さんがお疲れのようなので、最後はセルフでドライします】

髪を乾かす横でアデルは大きな欠伸をしていた。

『眠たいよね』『アデルちゃん、おつかれさま!』


PM8:30 宿題/予習

【宿題が出ている日はそれを片付け、その後予習などを行います。私は母国から離れての生活が長いので、母国の歴史や魔法理論(座学)などを勉強する日もあります。実技は日本では厳しく制限されているため、座学が中心です】

デスクに向かい、勉強している様子が倍速で流される。

『タフだね〜』『すごい、ずっと動いてる。ダラダラしてない…』『魔法の勉強もするの本当にすごい!』

画面の隅の、グラスに入った氷がジワジワと溶けていく。その様子が勉強時間を物語っている。


PM9:30 自由時間

【あまり長時間勉強してもダラけるので、このあたりでフリータイムにしています。動画を見たり、父や母と映画を視聴する日もあります。この日は父と母と映画鑑賞をしました(アデルは就寝しています)】

広いリビング、ふかふかのソファで3人が並んでいる。大人二人はワインを片手に、子供は炭酸水を片手にお煎餅やをあられをつまみながら視聴していた。

『おつまみのチョイスが渋い笑』『仲良い家族』『アデルちゃんはもうちょい大人になったら参加するのかな』

「結構早口だったが、聞き取れたか?」

映画鑑賞後、大使が二人に尋ねた。

「だいたいはわかりましたわ!専門用語になるとさすがにわかりませんでしたが」

「俺は大丈夫でした」

「そうか、二人とも日本語がずいぶんと上達したな。誇らしいぞ」

【日本語ネイティブではないので、日本語音声と日本語字幕をつけながら視聴するのがヴァッハロイザ家のスタイルです】

『映画鑑賞すら言語学習にするのはさすが大使一家…』『真面目すぎる家族。笑』


PM11:30 就寝

【日によって前後しますが、大体は12時前には布団に入ることを心掛けています。最後までご視聴いただき、ありがとうございました!】

ベッドに入り、魔導ランプの火を落とす前にカメラ目線になり笑顔で手を振る。そして灯りを落とし、画面も暗転する。

『担当官くん、お疲れ様!』『無理しないで、ゆっくり休んでね!!』『動画面白かったぞー!!』


といった初めての1日密着Vlogだったが、意外と好評だった。1日中、撮影を忘れないようにするのが大変だった。学校や家での自分と、動画を撮影する集中力は別のような気がするからだ。

「『担当官くん、ほんまにイケメン。いつも目の保養させてもろおてます』っと」

「その…コメントはありがたいんだけど、他にないの…?」

「ええやん!みんなイケメンやと思おてるで!」

「そうかな…?」

いつもの昼休み、動画のコメントを見ながらスープジャーに入ったお弁当のうどんを啜っていた。

「ほな『担当官くんがイケメン以外のコメントしろ、言うてるのでコメントします!』っと」

「ちょっと…!」

麺を吹き出しそうになりながら、圭介のスマホを奪う。すでに投稿されてしまったこのコメントに、すぐに100件のいいねがついてしまった。削除してもらうには惜しくなってしまった。

「いいなあー私も出たかったなあー」

いつも通り、いつの間にか綾乃もいた。

「そうだね。俺としても出て欲しかったけど…」

「でも、私のSNS運用的に男の影が出るのはNGだからね。仕方ないわね」

「なに言うてんねん、お前に男なんてできるわけないやん」

圭介はメロンジュースのストローを齧りながら、いつものように悪態をつく。

「なんですって…???」

綾乃も眉をひそめ腕を組み、臨戦態勢に移行した。

「あー…はじまった…」

いつものように「金だけ!」「顔だけ!」の言い合いに発展してしまった。が、ハルトは疲れていたので放置することにした。


次回は8/8 18時更新です!ブックマークをしてお待ちください

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