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異能被害の処理業務  作者: Hazesimezi
緩やかな川の河川敷
17/18

17, 色と光

蛍とテッポウエビこと空は、

建物の一階の廊下で、


家主がLEDに変えることを怠っていたであろう

大量の白熱電球を外していた


蛍「白熱電球(プロダクト)

  この電球を吸収して!!」


白熱電球プロダクトは電球を取り込み吸収した。


蛍「全部で23個…か

  一つあたりが810lm(ルーメン)

  この(プロダクト)の出力は最大18630lm(ルーメン)

  か……」


この時、廊下の光源は差し込む光のみ。

窓が隣接していないため、

新月の夜中ほどではないが、とても暗い。


と、その時、蛍が振り向くと、

次のような光景が蛍の目に飛び込んできた。


テッポウエビの足元に、

約375nm(ナノメートル)付近に吸収極大を持ち

ギザギザした多数のピークが存在する

何かしらの液体がベッタリと付着し、

また、それによって足跡ができていた

蛍「あっ…」

テッポウエビ「えっ…?」


その直後、足跡が青色に発光し

くっきりと浮かび上がる。


蛍「あぁー!!

  ミスったぁああ!!

  暗くしない方が良かったぁ!!」


テッポウエビ「あっ…えっ?光ってる…?」


蛍光色素の一種、アントラセンだ。

アントラセンは目に見えない光である紫外線

を吸収し、目に見える青色の光を放出するのだ。


そして、アントラセン自体はほとんど無色なのだ。



蛍「白熱電球(プロダクト)全体を照らして!!」

部屋がオレンジ色の光で

満遍なくはっきりと照らされる。


すると、青紫色のプロダクトが飛び出してきた。

「くらえっっ!!

  シングレートオキシジェン」


そのままテッポウエビへとプロダクトの拳が向かう。

テッポウエビは革手袋でそれを受け、払い除けた。


蛍「空くん!!

  大丈夫!?」


テッポウエビ「大丈夫d……

  手袋が…白くなって…る?」

テッポウエビの革手袋、

プロダクトの拳を受けた部分がひび割れ、ポロポロと崩れるほど脆く劣化している。


蛍「あ!…うちのメダカに使ったお薬と同じ吸光!!

  メチレン…ブルーだったっけ!?」


そう、飛び出してきたプロダクトは

フェノチアジン系色素の一種であるメチレンブルーだった。


メチレンブルーには光増感作用という作用がある。

光が当たると近くの酸素分子を、より酸化力の高い”一重項酸素”

へと変化させる作用である。

そして、一重項酸素は物体の色を脱色したり、劣化を早めたりする。


だからテッポウエビの手袋は劣化し、脱色したのだ。

光が当たってしまったからやばいのだ


そして、これを生身に食らうとかなりやばいのだ。


テッポウエビ「クソッ!!

  どうすればいいんだ!!」


すると、再びメチレンブルーブロダクトが、

テッポウエビに向かってくる。


蛍「危ない!!」

蛍はレンズを投げる。が、ギリギリでかわされる。


テッポウエビは、”ダメージ覚悟でこいつをここで仕留める”

と思った。


そして拳に真空を乗せ、勢いよく殴る。

プロダクトは大破し、

メチレンブルーの水溶液へと戻った。



「あれ?痛くない!!」

テッポウエビの拳は、なぜかダメージを受けていない。

なぜか、それは真空状態の空間には酸素が少ない。

一重項酸素の材料になる酸素分子が少ないのだ。


だから一重項酸素が発生せず、

ダメージを受けなかったのである。


運が良かったね。


だが、敵はまだ潜んでいる。

どうにかして見つけ出し、倒さなければならない。

だが、テッポウエビたちの場所はすでにバレている。


テッポウエビ、ピンチ。



今までに出てきた物質は

メチレンブルーとアントラセン。

果たして、敵の変換能力は何なのか…。

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