16, 見えない光で色づく色素
テッポウエビと蛍は、けっこう広範囲に私有地で、
微妙に郊外の、川沿いに反り立つ崖の中に佇む、
水害のことをよく考えずに立てた様なビルに来ていた。
蛍「ついたね〜」
テッポウエビ「着きましたね〜」
蛍「ひとまず様子を見ていよう」
と言うと、蛍は懐から直径10cmほどの
ソーダガラス製凸レンズを取り出し、
手首のスナップを効かせて
思いっきり窓に向けて投げつけた。
レンズはクルクルと回転し、二重ガラスっぽい窓ガラスを貫通する。
「反応無しだね〜
空くん!やっちゃって〜!!」
そう言われると、テッポウエビは
真空キックで玄関の壁を粉砕した。
そしてそのままテッポウエビが先行する形で、
建物の奥へ歩いてゆく。
廊下の曲がり角に差し掛かった時、
二人の話し声が聞こえた
「教科書の間違えを指摘してもだぁーれも対応してくんねえ、
どぉぉなってんだよってんだ全く!!
教育の意味が崩壊するだろ!!!ってんのによ!!
なぁぁぁにが検討しますだよ!!ふざけやがって!!
その上、ただ役所の前で大声で騒いだくらいで
粛清だってぇぇぇ!!!ふざけんじゃねえよ!!!
追手を送り込んできやがって!!」
「まあまあ…塩錯さん、声が大きいと、追っ手に…バレ…
…ッッッ!!
この建物の窓全てに!!
紫外線を消すシートを付けていたはずだ……
ところが今!!
ドアの下から紫外線が漏れている!!
窓が割れたか玄関が開いた!!そういう事だ!!!
つまり!!
追っ手はすでにこの建物の中に居る!!!」
建物内の東側の部屋に
ペルオキシ構成員、三環 光と塩錯 酵。
そして、壁を一枚挟んだ先、廊下に
テッポウエビとうみほたる。
テッポウエビは声が聞こえる壁に向けて
打撃を繰り出そうとする
「喰らe…」
蛍「いや…まだだ、
前回の敵は音を使ったそうじゃない…
罠かも…。」
蛍「敵の位置を特定しなきゃ…」
三環「追手の位置を把握しなければ…」
蛍は、懐から白熱電球を取り出した。
「変換…」
白熱電球は形を変え、プロダクトに変化する。
蛍「私は、もし光を当てた時に
物が何色に見えるかで物を視れるの…
だから光が無くても物が見える。
電球を全部外しちゃいましょう。
暗い方が有利だからね…
それに、
暗いところから急に
明るくなったら目が痛くなるでしょ。」
その頃シラカシは軽トラで犬柳を運んでいた。
シラカシ「犬柳さん…だっけ?
就活…失敗したんだって?
俺もなんだよね、
ま、
一緒にがんばろうね」
犬柳「そうだったんスか…
こっちこそ、よろしくです」
シラカシ「1日の収入1000円以下の時もあるけどね、」
犬柳「えーまじっスか!?
えーーへへへへ」
シラカシ「あははははは」




