54話 大暴れの幕開け(6)
「へえ、不死者の能力ってのも努力次第なのかな」
一連の流れを少し離れた所から見ていたハルネはライムの事について感嘆のような言葉を漏らした。
「どういう事だ?魔術じゃねえの?」
そんなハルネに対して隣にいたプラトが言葉の意味を尋ねた。
ハルネはまるで科学者が実験対象物に向ける好奇心のような目線をライムに向けながらプラトの質問に答えた。
「魔術はあの光の攻撃だけかな。彼らが感じてる違和感は不死者の要因だけだと思うよ」
「へぇ、でもどういう原理だ?」
「簡単な話さ。僕達不死者は遅かれ早かれ傷が完全に治癒する。髪の毛の一本足りともその外見に変化を見させないのさ」
ハルネの解説にプラトは頭の上にはてなを浮かべながら耳を傾けている。
「彼の場合はその治癒する過程が恐ろしく早いんだろうね。殴った瞬間には既に回復してる。僕が放った弾丸に対してもあっという間に治癒されていたしね。僕なら回復に一分は要する」
「でもそんなスピードなんて自分でどうこうできるもんなのか?」
「まず不可能だ。やれるなら僕だってとっくに試してる。アレは何なんだろうね……生まれた頃から備わっていたセンスとでも言おうかな」
ハルネは尚も興味深い視線を向けながら最後に言葉を付け足した。
「綺麗に言うならば生への異常な執着とかかな」
「……それ綺麗な言い方か?」
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