雨を降らせよう!
主人公が雨を降らせます。
生活環境を整え始めてから、約一週間が経過した。
この一週間で僕がしたことは、魔法の訓練と霊樹を住みやすくするために
階段を取り付けたり、下から100mごとに床をツタや根を使って造ったり
という作業をして過ごしていた。
その結果、地上から400mの高さまでを利用した4階まで造り上げるこ
とが出来た。いちよう5階までは、階段は伸びているが床はまだ造ってない。
僕は今のところ4階に住んでいる。今ある階で一番暮らしていて、見晴
らしが良いのが4階だからだ。
地下の部屋は完全に物置と化している。今は、霊樹の実しか保管していな
いが、そのうち外に探索しに行って得られた物をどんどん保管する予定だ。
トリティアは、出来上がった階層に水道となるツタを這わせている。
僕の視線に気づき少しだけ微笑んでくれる。
この一週間で僕とトリティアはそれなりに仲良くなった。
最初は、彼女を少し怖がっていたが今は全く怖くない。
よくよく考えれば彼女がこの世界に来て最初に会った人?精霊で良かったと
僕は思っている。
トリティアと言えば
「それにしても、立派な木だよなこの木は・・」
僕は黙って上を見上げた。屋根が架かり少し見え難いが、1500mの頂きが
遠くに見える。強着魔法の練習の一環で登った時は、遠くにある竜山が少しだけ
見えた。そして、帰りが物凄く怖かった。
あれ・・何か変だ
霊樹が微かに枯れている気がした。葉っぱも少しパリパリしている。
思い切ってトリティアに聞いてみた。
「確かに少し水分が足りていませんね・・主様が来る一週間前から雨が降らない日が
続いていますので、今は土から吸い取っている水分で間に合っていますが・・」
つまり、二週間は雨が降っていないと・・
何か方法が無いか僕が考えているとトリティアが
「雨を降らせるのは如何でしょう?」
(雨を降らせる?・・魔法で?)
そんな簡単に雨を降らせることが出来るのか彼女にもっと詳しい説明を聞いてみた
ところ
「おそらく・・主様の魔力量ならば問題無く出来ると思われます」
(マジで・・僕の魔力ってそんな例外的に高いの?)
僕が、自分の魔力の規格外さに驚いていることも気にせず彼女は説明を続けた。
「空に向かって雨が降っているイメージを思い浮かべてください」
(そんな簡単で出来るはず・・)
僕はそう考えながらに、彼女の言った通りに実行してみた。
そしたら・・
ザー・・ザー
普通に降ってきてしまった。
(・・マジかよ)
自分の力に驚いている僕を無視して彼女は喜んでいる。
「良かったですね主様。私も久しぶりの雨で生き返りましたよ」
(そうか・・木だもんな・・偶に木であることを忘れるよ)
とりあえず水の問題はこうしてあっさりと解決した。
続く
今回でプロローグは終了です。
次回から新章:霊樹の森の支配者 に突入します




