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アレンジは上級者になってから

読んでくれてありがとう。

お礼に女神様の加護をあげましょう(適当)

「ワタルと!」

「そ、ソラールの・・・」

「お料理教室~!」

「きょ、教室ぅ・・・」

「ほらほらソラールさん、恥ずかしがってちゃダメだよ」

「でも・・・本気なんですか?」

「もちろんですとも。ソラールさんには料理を覚えてもらおうと思う。正しい料理をね。あ、忘れてた。本日のゲストはペコさんです!」

「ん。ゲスト」



ソラールさんの料理は壊滅的だ。作った料理は最終決戦兵器として使える。

地獄に投げ入れれば、そこは新しいタイプの地獄へと変化する。

・・・そんな料理を食べた俺を褒めてほしい。


俺の入院事件があって以降、ソラールさんは料理をしてないらしい。

そんなソラールさんのために今日はひと肌脱ぐことにしたってワケ。

ほら・・・俺みたいな犠牲者は出したくないしね。


アイビーとソラールさんは俺の監視役で、今日はソラールさんの番。

俺の仕事が休みの時は、昼ご飯を作ってあげることもある。

特に最近はペコが来るから作る機会が増えてるってのもあるんだけどね。


俺の料理を食べている時にソラールさんが「私もこのくらい作れたら」とポツリ。

ならばここは俺の出番でしょう!あ、料理の腕なんて普通よ普通。

ふふふ。でもこれでソラールさんの好感度も上がるだろう・・・。



「今日は簡単なモノにしよう。卵焼きも考えたけどソラールさんは火加減で失敗しそうだから止め。今日は何の変哲もない野菜炒めにしよう」

「や、野菜炒めですか・・・わかりました!」

「まずは野菜を切ります。ほら、ソラールさんも真似してみ」

「こ、こんな感じですかね?」

「うん。あ、左手は猫の手だよ。こう」

「ん。猫の手。あとこれもする。ニャン」

「ぐはっ!」

「え?え?天地さん?え?」

「ニャン。これ大事。喜ぶ」

「え?は、はい。え~と・・・ニャン?」

「ぐっはぁ!!!」



ペコめ・・・何てことを教えるんだ・・・何てことをさせるんだ・・・

もう、ホントに・・・・・ありがとうございます!!!

顔を真っ赤にしながら猫のぽーすをするソラールさん可愛いぞ!


「はぁはぁはぁ・・・と、とりあえず続きをしましょうか」

「は、はい。あの天地さん、大丈夫ですか?」

「えぇ、ご馳走様でした」

「え?え?」

「ん。君、喜んだ。私に感謝するべき」

「ペコには明日からもご飯を作ってやろう。よくやった」

「ん。大勝利」




多少手つきが怪しいけど野菜を切るなどの行程は問題ないようだ。

後は炒めるだけ。これって失敗しようがないと思うんだけどな。

でも油断しないぞ俺は。魔改造をするとしたらここからだろうね。


プライパンを温めて油を入れる。油が温まったら野菜投入!

菜箸で野菜を回しながら全体に火を通す。フライパンを揺するとかはしない。

なぜなら今日はソラールさんだから。極力簡単に、極力危険を少なく。ね。



「で、全体的に野菜がしんなりしてきたら塩コショウを少し・・・」

「けっこう簡単なんですね」

「最初から手間の掛かる料理はダメだよ。切って炒める、まずはこれをしっかりマスターして、それから新しい事に挑戦しよう」

「そ、そうですよね。じゃあ私もやってみます!」



油の量も火の加減も俺が全部監視したよ。

菜箸で野菜を回しながら炒め、塩コショウを入れる。うん、問題ない。

ペコもジーっと行程を見ながらソラールさんの料理を監視してる。


「で、ででで出来ました~!!!私が一から作った料理が出来ました!!!」

「うんうん、見た目も匂いも問題なさそうだ。じゃあみんなで試食だ」

「ん。試食試食」


結果?普通に食べれたよ。

何の変哲もない野菜炒めだったけどちゃんと食べる事が出来た。

ソラールさんは自分の料理に歓喜しながら食べてた。


正直言うと不安だったんだよね・・・。

ほら、異世界モノみたいな魔法があるわけじゃないけど、何かの力が働いてただ炒めるだけで魔改造出来ちゃう可能性も考えてたんだ。

でもちゃんと出来た。おかしな事さえしなければ大丈夫らしい。



「よし、まずは問題なく出来たね。良かったよ」

「はい!はい!ちゃんと出来ました!天地さんのおかげです!」

「ん。よくやった」

「いいかい?家で作る時も同じようにやるんだよ?最低でも100回は同じ工程で作ってね。余計なアレンジはダメ。まずは基本を繰り返す事」

「はい!余計な事はしないです!」

「んじゃ、次いってみよう~」

「お~!」

「お、お~」



意外とすんなり成功したのでもう一品作ることにしてみた。

何がいいかな・・・卵焼きにしてみるか?それとも別の何か・・・。

簡単な何か・・・簡単な・・・あ、これにしよう!


「ソラールさん、次は魚を焼くよ」

「魚ですか」

「そう、俺に作ってくれた謎の魚料理のリベンジをしよう!」

「う・・・分かりました」



ソラールさんが前に作ってくれた時は謎の黒ソースが掛かってたっけな。

確かあれを食べた直後におばあちゃんが見えたような・・・。

おっと、何だか寒気がしてきたぞ。気持ちを切り替えなくては。


料理が出来ない人に一から魚を捌くなんて無理。

LV1の勇者がいきなり魔王に挑むようなもんさ。無謀過ぎる。

なので今日はすでに捌かれている半身の鯖?のような魚を用意しました。



「まずは全体に軽く塩コショウを振って・・・皮のほうから焼きます」

「塩コショウして皮から・・・。はい」

「後は火加減を見ながらひっくり返すだけ。以上!!」

「え?それだけですか?あの・・・味付けも塩コショウだけ?」

「そう。初心者がいきなりソースとかありえん!まずは基本をしっかりと!」

「は、はい。基本をしっかりと。ですね」



皮がいい感じに焼けてきたら慎重にひっくり返して・・・再び焼く。

皮のほうが中火の強めで、ひっくり返したら弱火の強めで。

よくずっと強火のまま焼いて焦がしてしまう人がいるけど火の調整は大事。

あ、これは魚によって違うし人によっても違うから気にしないで。



「大事なのは火加減。何度も練習すれば自分なりの調整の仕方が分かるよ」

「はい。火加減ですね。分かりました」

「ほら、これで出来上がり。ちょっと試食したらペコにあげてね」

「はい。これは・・・塩コショウだけなのに・・・美味しいです」

「ん。シンプルイズベスト」

「さ、今のを踏まえてソラールさんやってみよう!」

「・・・頑張ります!」



結果?

ちゃんと焼けたよ。少しだけ皮側が焦げてたのはご愛敬。

味は問題なかったし、何より作った本人が喜んでた。

涙をためながら俺の手を取ってぶんぶんと上下に振ってたよ。



「天地さん、本当にありがとうございました!!」

「まずは今日やった事を繰り返してね。余計な事はしない。いいね?」

「はい!余計な事はしません! あ、それで・・・今日のお礼をしたいんですけど、天地さん何かリクエストありますか?」

「お礼なんて別にいいのに・・・あ、じゃあ今度デートしようか」

「で、ででデートですか!? わ、私でよければ・・・はい」

「ズルい。私もデートする。屋台ツアー」



どさくさに紛れてペコもかい!まぁいいか。

さて、ソラールさんとどんなデートにしようか・・・。

ペコは屋台ツアーがいいらしいから楽だね。


ふふふ。また楽しみが増えたねこれは。何処行こうかな何しようかな。


「君、ちょっと悪い顔してる。怪しい」

「・・・天地さん?あの私、大丈夫ですよね?」


あ~楽しみだなぁ。

あんな事いいな出来たらいいな♪ってか!

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