↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/55

酒は飲んでも飲まれるな

「わはははは!  おいこらワタル、しけたツラしてねぇで飲め飲め!」

「・・・・・・・ぅぷ」

「ぶはははは!  ったく、もうギブアップか?そんなんじゃモテんぞ!」



俺はいま地獄にいる。

いや、正確には天界なんだけど・・・ムサい男に囲まれてるから地獄と言っていいだろう。

俺の周りにいるのは男の神達だ。戦神や鍛冶の神、山の神なんてのもいる。

とにかく男・男・男で埋め尽くされた酒場に拉致されている。


どうして俺がこんなところにいるのか。


暴食・・・いや、時の女神様に出す料理を考えている時、いくつか道具が欲しくなった。

そこでアイビー&ソラールに連れられてやってきたのが料理道具専門店。

そこの店主が鍛冶の神でもあるゴンザだった。もちろん男ね。


どうして神が店をやっているのか。そんな疑問をゴンザが勝手に話してくれた。

まぁ簡単に言うと「昔に比べて鍛冶の神としての仕事が減った」かららしい。

元々、忙しい神様ではないらしく、さらに仕事が減ったので店を出したって事。

つまり「暇」なのだ。


「お!おめぇが加護も無いのに天界暮らしを始めた人間か!俺は鍛冶を司る神・ゴンザだ」

「は、はい。天地渡です。どうぞよろしく」

「おう!ちゃんと挨拶出来るのはいい事だ。 よぉし!歓迎してやる!飲むぞ!!」

「は?え?飲むって・・・」

「ちいせぇことはいいんだよ!飲めば分かる! おい、そこの女神コイツ借りるぞ!」

「どうぞどうぞ~」

「ってめ!アイビー!!」


首根っこ掴まれてそのまま酒場へ。

このおっさん、馬鹿デカい声でどんどん仲間を呼んで・・・俺は囲まれた。

問答無用で乾杯からのビール3杯一気飲み。

これ、日本だったら問題になりますよ?パワハラですよ?アルハラですよ?


途中から加わった戦神がまた怖い。まず顔がヤ〇ザ。

そしてビールに日本酒を入れた通称「サケボンバー」を何度も飲ます。

断ろうとすると持ち前の怖い顔で脅してくる。

「あ?俺の酒が飲めねぇってのか?おん?」って感じで。マジでヤ〇ザ。


そんなパワハラ・アルハラ地獄のおかげですでに2回吐きました。

吐いて戻るたびに男の神様達が増えてるんだよ。

男臭いとかの次元じゃないよ。まさしく地獄なんだから。

俺以外にも下級の男神が強制で飲まされてダウンしてた。

神様だから急アルとかないのかね?


「おら、ワタルぅ!ボーっとしてねぇで飲め飲め!」

「あぁ?てめぇもう飲めねぇなんて言う気じゃねぇよな?あん?」


鍛冶と戦のコンボ攻撃です。

ゴンザは豪快な感じで、戦神は威圧的に酒を勧める。

まぁ、「勧める」と書いて「強制」と読むんだけどね・・・。

てかそろそろ本気で倒れる。間違いなく倒れる。そして多分・・・死ぬ。

天界で死んだらどうなるんだろう?天国直行かね?


あぁ、フェアーさんともっとイチャイチャしたかったなぁ~。

ティニーさんとキャッキャウフフなトークしたかったなぁ~。

ウブなソラールさんをからかって顔を真っ赤にさせたかったなぁ~。

アイビー・・・お前だけは許さん!

フェアーさん、アイビーのお仕置きだけは頼んます!

とりあえずデコピン100回で~。





「あらあら、お仕置きはワタルさんがしてあげてくださいね」




あ・・・フェアーさんが見える~。

いつも通りニコニコしてる。綺麗だなぁ・・・もう幻覚でも何でもいいや~。

フェアーさ~ん最後に抱きしめさせて~。あ、チューしようよ~。


「・・・ワタルさんたら、酔っぱらってるんですね。仕方ないですね」


おぅふ!

フェアーさんが優しく抱きしめてくれたよ~。

柔らかい。てか、超いい匂いするんだけど!天使か!いや、女神だったか!

このリアルな感触、リアルな匂い、もうたまりませんな~。


「あらあら、これは現実ですよワタルさん。酔い過ぎて分かりませんか?」

「・・・んぁ・・・現実?・・・ん・・・フェアーさん・・・本物?」

「はい、本物です。大丈夫ですか?家に帰りましょうね。あぁ、その前に・・・」


頭がフラフラしていまいち理解できないけど、フェアーさんは本物らしい。

優しく抱きしめていた俺をそっと床に置いた。

フェアーさんの登場で男の神様達は呆然としてる。うん、綺麗だもんね仕方ない。


「鍛冶の神、戦神、これは一体どういうことでしょう?」

「あ、いや・・・」

「・・あ・・う・」

「加護持ちではないという事はあなた方も知っているはずです。元々普通の人間です。そんな人にこんな飲み方をさせたらどうなるか分かってますよね?」

「・・・あぁ、はい。分かります」

「・・・はい」


あれぇ?

あれぇ?あんなに傍若無人だったゴンザと戦神が油汗ダラダラだよ?

戦神に至っては正座してる!何だこれ!


「ワタルさんはウチの者です。害をなすようなら私が許しません。いいですね?」

「調子に乗りすぎました」

「・・・申し訳ありません!!」


ぷっ、戦神が土下座してる。

フェアーさんに怒られちゃったのか~。ドンマイ2人共。

次はこのネタでいじってやるから覚悟しろよ~。コノヤロ~。


「あらあら、ワタルさんは酔っ払いですね。さ、帰りましょう」

「はーい。フェアーさんと帰りま~す。皆さんまたね~」











起きた時、俺が覚えてたのはここまで。

頭いてぇ・・・。



・・・。




・・・・。




・・・・・。




・・・・・・ああああああああああああ!!!!!




何やってんの俺!何言ってんの俺!!

ベロンベロンに酔ってたとはいえ、何やってんの俺!!!



パワハラ・アルハラ・ダメ・ゼッタイ(・x・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。