想定外です
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俺は今、家の裏手にある小さな泉にいる。
何をしているかって?釣りだよ釣り。今日から俺は釣りバカになるのさ。
あ、言っておくけどこの泉には魚はいない。なので釣り糸に針もついていない。
ふふふ・・・まさに気分は太公望ってワケだ。
さてさてどんな大物が釣れるやら。
何故俺がこんな事をしているのか、ぶっちゃけ暇だからだ。
ソラールさんの料理の影響はほぼ抜けた。
でも何となくまだ体がダルいので、今日もまったり過ごす事にしたのさ。
で、まったり過ごしてたら暇で暇で・・・。
なので太公望ごっこをしている。まぁ暇な時なんてろくなこと考えないよね。
太公望を知らない?
説明が面倒だからグー〇ル先生にでも聞いてくれ。
そういや、フェアーさんはあれっきり会ってないなぁ・・・
毎日会ってもいいって言ってたけど、普通に考えれば社交辞令だろうし。
時々、脳内通話はしてるけどね。突然来るからビビるけど。
「あらあら、ビックリさせてしまって申し訳ないですね」
そう、こんな感じで突然話しかけてくる。
まぁ今はちょうどフェアーさんのこと考えてたからビックリしないけどね。
(今日はどうしたんですか~?お茶でも誘ってくれるんですか?)
「はい。お茶に付き合っていただこうと思ってお邪魔しました」
(別にお邪魔なんて思ってませんよ。暇で暇で太公望ごっこなんてしてるくらいだし。恐らく大物が釣れたのでよかったです)
「あらあら、私は大物なんでしょうか?うふふ」
(俺が天界で会った中じゃ一番の大物でしょうね。まだ数人しか会った事ありませんけどね。それにしても、今日は何だか脳内通話ってより直接声が聞こえる感じですね)
「はい、直接話しかけてますので。そろそろワタルさんも直接話して貰えると嬉しいです」
言葉を聞いて後ろを振り返ると、ニコニコ顔のフェアーさんがいた。
うわぁ恥ずかしい・・・脳内通話してるつもりがここにいたのね。
「こほん。えっと・・・こんにちはフェアーさん」
「はい、こんにちはワタルさん。お茶の準備しますのでお待ちくださいね」
「は、はい」
やっぱりフェアーさんは綺麗だなぁ・・・何て言うの?ほら、動作が洗練されてるというか動きに無駄がないというか、上手いこと言えないけど容姿も含めて全てが綺麗なんだよね。
あ、やっぱり思考読むよね。ニッコリされた。
「準備出来ましたよ。ワタルさんがそんなに褒めるから恥ずかしくなりました」
「あ、いや・・・ごめんなさい」
「あらあら、別に怒ってませんよ?むしろ嬉しかったんですから」
あ゛あ゛あ゛あ゛~~か~わ~い~い~~!!
もう惚れるしかないでしょ!これで惚れない男なんているの?いや、いないね!
フェアーさん、俺は人間だけど結婚してください!!!
「あらあら、プロポーズされてしまいました。どうしましょう」
「!?!? ・・・すみません、暴走しました」
「うふふ。やっぱりワタルさんは面白い方ですね。女神になってもうずいぶん経ちますが、プロポーズされたのなんて初めてですよ」
「あ、いや、何というか・・・すみません」
反省。色んな感情が溢れ出して暴走してしまった。
勢い余って告白どころかプロポーズってどうなのよ俺。
フェアーさんと話してると暴走しがちだよなぁ・・・はっ!まさかフェアーさんは愛を司る女神様だったのか!?だからなのか!?
「いえ、私は愛を司る女神ではありませんよ?」
「あっはい」
そういえばフェアーさんってどんな立場の人なんだろう?
運命の女神であるティニーさんより上みたいだけど・・・う~ん。
「うふふ。知りたいですか?でも内緒です♪」
「えぇ~・・・そう言われるとますます知りたくなるな」
「あ、ティニーに聞いても教えてくれないですよ」
むぅ。ティニーさんに聞こうかと思ったけど先に封じられてしまった。
でも何で教えてくれないんだろう?
立場上、俺みたいな人間に教えられないのかな?
フェアーさんとのお茶はやっぱり楽しかった。
ニコニコと笑うフェアーさんはやっぱり綺麗で、可愛かった。
帰り際「また来ますね~」と手を振っていた姿がこれまた綺麗だったなぁ・・・。
多少、気になることはあるけどね。次に会うのが楽しみだ。
あれ?これって完全に惚れてる?
天界でハーレム!とか言ってたくせになぁ・・・こりゃ想定外だ。




