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UNMAPPED  作者: オールライト


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10/12

第10話「力の真髄」

 (どんだけすごい試合してんだよ…グラフやっぱすげぇな!

さて次は俺の番だ。グラフにあそこまで白熱し試合の中で強くなる姿を見せられて情けねぇ試合をするわけにはいかないな。俺もさっきの試合で格段に強くなっているけどそれでもフォースは油断のできない相手だし全力を尽くさないとな。)


 二人の試合が終わり観客たちの興奮が収まるような暇もなく準決勝第2試合が始まろうとしていた。

 

***

 グラフは試合後一人で、振り返りとともに新たな目標を掲げた。

 危ない試合だったな。覚醒率では上回っていたはずだったのに結果的には後手に回る試合展開になってしまった。これから先もしほかの大国にもいき本を探すとなるといずれはもっと強い敵が現れることもあるだろう。そうなれば今の俺には到底かなわない敵が現れることもあるはずだ。もちろんこれからも覚醒率を上げ鍛錬すればある程度は強くなれる。だが、それもある程度だ。その理由それは刀をメインに扱う俺だがその刀自体も能力により作り出したものであるが、それではダメだな。世界に伝説のような形で名前を残している剣士なんかは決まって名刀を扱っている。どんなものでどこにあるかは知らないだけど、実在することはおそらく確か。そして実物の刀が必要な理由は一つこれより先の技能(レベル)に上がった時表象(ルプレザンテル)により作り出した刀ではおそらく耐えられない。勘に過ぎないが達人級の域で刀を振るった時なんとなく感じていた。

 だから俺はより強くなるために自分の能力で作り出せるものよりも良い業物の刀を見つける。それを俺はリーブルとの旅の新たな第二目標とした。

***


 よし、次は俺の番だな。

 「さぁ!!決勝戦に進める最後の切符をかけた準決勝最後の試合が今、始まります!!

 ここまで初出場ながら1試合ごとに存在感と実力を示し観客たちの心を掴んだリーブル選手か過去優勝経験も多数ありこのアルド闘技場では有名人となっているフォース選手が勝つのか!!

 ジャイアントキリングか!立ちはだかるチャンピオンが王者の座を守るのか!

 今二人の試合が始まります!!!」


 開始と同時に俺は先手を打った。

 まずは空気を圧縮して飛ばす。さっきの試合で試してみた圧縮弾という技である。まずは牽制という形で動いてみたけど案の定フォースは簡単にこれをかわす。

 続けてフォースが動いてきた。奴の権能(プヴォワール)はまだわからないがそれでも戦闘における技能(レベル)が熟練級に達していて、俺の熟達級も熟練級に差し掛かっているとはいえ正直ただの身体強化による殴り合いだけでは少しだけ厳しい。

 それがわかっていたので少しだけ距離をとれる技を主体に戦っていた。圧縮弾もその一つで俺はその攻撃を数十発同時に飛ばしても簡単に弾かれたのですぐに他に切り替えて次の攻撃空間圧撃を繰り出していた。これはさっきの空気を圧縮ではなく視認できる範囲のある特定の場所の空間を圧縮して対象の敵にめがけて飛ばす。つまり敵からすれば四方どこからでも複数のそれも威力の高い技が飛んでくるので対処するのは難しい。

 ほかにも俺はいろいろな方法で攻撃した。

 なのにだ、なぜかフォースは簡単に拳で相殺してくる。

 普通はそんなことはできないなぜかというと空間は圧縮されると高密度になり鉄や金属以上の硬さでありかつ、収束されると自動的に元に戻るように反発して発散されるこの時の威力は計り知れないのでいくら俺より数パーセント覚醒率が高かろうが、身体強化を使おうが普通は相殺どころか大きなダメ―ジとなる。

 そしてなんとなくフォースの身体強化に違和感を抱いていた時にフォースが感づいたのか、俺があっけにとられた顔をしていたのかわからないけど話し掛けてきた。

 「不思議か?」

 「うん。本当にねどうやって”身体強化”だけで相殺しているんだ?」

 「少し違うな。確かに俺はお前らが言う”身体強化”というもので対処しているがこれはお前らが言うそれとは同じであってそうではない」

 (何を言ってるんだ?)

 「今までこの大会に出ていたやつにここまで面白い新参者は見たことがなかったからな。アルド登場を盛り上げた礼として教えてやろう。

 ”身体強化”なんてものは存在しない。」

 (はい?現に俺もグラフもしてますけど。何を言ってるんだ?)

 「確かにこの技をつかえば速度も上がり体も強化する。だがこの技の真の名前、正体は闘(・)気(・)だ。」

 「闘気?」

 「そうだ。覚醒率を10%超えた時そのもの体には闘気があふれ出すようになる。これをお前らは身体強化として一時的に意識を向けることで発動していた。だけどそれはこの闘気を理解するものとそうでないものには雲泥の差が生じる。垂れ流しているのと意識的に闘気を部位に流す。考えたらその違いは理解に容易いだろう。」

 (なるほど。だからこいつはこんなにも近接戦闘が強かったのか。それにだ言われてみればさっきのグラフも初めにオーラが見えたあれは闘気だったのか。)

 「そんなに大事なこと俺に教えてよかったのか?」

 「あぁ構わない。俺は勝つことが目的ではあるがより強くなりたい。そのためには強い奴と戦う必要があるからな。そしてすでに成長している奴と戦うよりも金の卵を成長させて叩き潰す方が俺に成長を促してくれる気がするからな。

 まぁ、理解したからすぐに扱えるわけでもないと思うがな。」

 (なるほど。闘気か…つまりはグラフが出していたオーラの様なものあれは力をなりふり構わず高めたことであふれ出て少し視認できた。溢れ出ているなら常に少なからず外に出ているだろう。

 そして俺は空間を操るものつまりは自分に注意を深く向ければ…)

 「見えた。よし!やろうフォース!」

 「⁉どうやった。聞いたからすぐにできるものではないはずだ…」

 「確かに。これを感じるのに少しだけ時間がかかりそうだったよ。でも俺は空間を扱う。つまり、目を凝らし空間(エスパス)を使えば視認できる。

 見えてからは闘気を正しく纏うのはすごい簡単だった。」

 「本当に最高だな。今回のトーナメントは闘気を扱える奴が俺を含めて4人も現れやがったからな」

 (4人か。やっぱりグラフのもそうだったんだな。やっぱりあいつはすげぇな!)

 「じゃあ続きを早くやろう」

 「おう!」


 俺とフォースは再び構えなおした。

 そしてぶつかり合う。

 これまでとは違う、俺はもう近接戦闘を避けてはいない。

 理由は二つ。一つは今の俺の空間(エスパス)では遠距離攻撃で大きなダメージを与えることはできない。もちろんすべが0なわけではないけど今それを使うよりも先に闘気というものを理解したことでどれだけ変われるのかが知りたかった。

 ということで俺は今回は権能(プヴォワール)を使わずに戦っている。そして驚くべきことに互角以上の戦いを俺たちは繰り広げていた。

 もちろん戦闘の技能(レベル)においてはフォースの方が上なのは明確である。

 だが二つだけこの俺たちの近接戦闘において勝敗を互角以上にまで持っていっていた要因がある。

 一つは闘気の使い方。フォースは相手を殴る時に拳に多く闘気を纏わすなどをして部分的に扱っていた。なぜかは分からないがそう行っていたのに対し俺は全く違う使い方をした。一部分に流すんじゃなく全身に纏った。

 今まで垂れ流していた形だった闘気を適切な形で体の周りを循環させる形で闘気を纏った。これによってすべての動きの速さが倍以上に膨れ上がった。人間の体は殴る、蹴るや移動をするときでさえ何か一つだけを動かしはしない。だから、フォースのように一部に流すだけでは速度なんかは限界がある。もちろん拳だけで言えば強度は俺よりも高いのかもしれないだが結果的に俺はフォースに技能(レベル)で負けているのにもかかわらず互角以上に渡り合えているので纏う方が正しいのは明らかである。

 そしてもう一つは闘気の総量。

 どういうわけか見た感じ俺の方が闘気が多いのである。もし覚醒率に比例するなら互角か少し劣る程度に落ち着くはずにもかかわらず俺の方が多いことから、おれは闘気は覚醒率以外にもそもそもの総量が違うと予想した。詳しいことはまだわからないがとりあえず殴り合いとなっている今の戦況は俺が有利でありだんだんとフォースを圧倒していた。

 フォースはここで少し負ける可能性が見えてきたのか権能(プヴォワール)を発動した。


 そしてここから戦況は一気に覆る。

 

新たな力も見えてきてフォースに勝ちかけてたところで二人の戦いは第二フェーズに入ります!ぜひ次回も読んでみてください。


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