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はい、こちら幽霊社会復帰課  作者: 拝頼人
二章 地獄の実地研修編
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地獄の本土防衛戦エピローグ

週末、雲一つない青空が広がる、市役所の近くの小さな公園。

緑の芝生の上で、真壁と魔子はレジャーシートを広げ、二人仲良く並んで座っていた。


「真壁君、これ……。朝、頑張って作ったんだけど、口に合うかな?」


魔子が恥ずかしそうに差し出したのは、可愛らしい重箱に詰められた手作りのお弁当だった。


「うわぁ、美味しそう! ありがとう魔子ちゃん。……うん、すごく美味しいよ!」


「本当!? よ、良かったぁ……」


魔子は顔を真っ赤にしながら、嬉しそうに胸を撫で下ろす。

悪魔もいない、魔王より強い課長もいない、神様もいない。ついに訪れた、誰にも邪魔されない二人だけの静かで甘い時間。


じわり、と二人の距離が近づき、真壁が魔子の肩にそっと手を回そうとした──まさに、その瞬間だった。

狂った大音量のクラクションが鳴り響く。


激しいスキール音と共に、芝生を容赦なく踏み荒らしながら二人の目の前に急停車したのは、あの『魔改造公用車』だった。

助手席の窓から、タバコを咥えた烈子課長が般若の顔をヌッと突き出し、大声で吼えた。


「オラ真壁!! 相引き(デート)しとる場合じゃねぇぞ! 海から【70人ミサキ】がやってくるらしいぞ!! とっとと車に乗れぇ!!」


「な、なな、ななじゅうにんミサキぃぃぃぃ!?!?(遭遇したら確実に死ぬ集団怪異の10倍)」


真壁が持っていたおにぎりをひっくり返して飛び上がる。

驚いて立ち上がった魔子の姿を見て、烈子課長はフンと鼻を鳴らした。


「あん? 聖(ひじり)の娘も行くのか? ──真壁から離れんなよ? 栞、出せ!!」


「はい、課長」


間髪入れず、運転席の栞さんがアクセルを床まで踏み込む。


「ちょっと待ってよまだお弁当がぁぁぁああっっっ!!!」


ガガガガガガッ!!! と芝生を削りながら爆走を開始する公用車の中で、魔子ちゃんにギュッと抱きつかれながら、真壁は今日も白目を剥いて絶叫するのだった。

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