大国「ゼア」と「レイ」
歴史です
~ゼア学園都市合衆国~
太平洋北東部に位置するゼア大陸は、ゼア学園都市合衆国によって統一されている。
国名にある「学園都市」は単なる教育都市ではない。
教育、研究、行政、産業、軍事を一体化した自治単位であり、一つの学園都市が一つの州に相当する。
各都市は専門分野と統治を委任され、中央政府はそれらを連邦として束ねている。
首都は中央先進学園都市の最先端研究区画に置かれる。
通信、軽金属、重金属、航空、航海、インフラ、気象、観測、宇宙開発、電子妨害と妨害除去。
主要な学園都市はそれぞれ異なる分野を担当し、成果と人材を交換する。
優秀な学生が国家計画へ加わることも珍しくなく、研究者、技術者、軍人の境界はほかの国ほど明確ではない。
都市の外に何もないわけではない。
学園都市を避ける道路沿いには村落や旧小国家の名残があり、統一後も独自の慣習を保っている。
地下には大規模なジオフロントが築かれ、交通、工場、研究施設、避難区画として使われてきた。
危険な研究を地上の学園都市から隔離する役割を与えられた区画もある。
統一以前のゼア大陸では、小国家と諸侯が争っていた。
銃兵と砲兵が戦う一方で、騎兵、貴族将校、名乗り、決闘の文化が残っていた。
統一戦争末期に航空機が軍事転用されると、最初の飛行士となった騎兵将校や決闘者たちは、その作法を空へ持ち込んだ。
ゼアは統一後に長い鎖国を終え、国際社会へ姿を現した。
航空機、通信機器、動力機関、兵器工学は他国を驚かせた。
より遠くから、より正確に、味方の損害を減らして敵を無力化する。
それがゼア技術の合理的な理想である。
同時に、空で危険を引き受ける人間を尊ぶ航空騎士道も、ゼアから生まれた。
遠距離誘導兵器や自律攻撃機を進める者と、人間の判断を戦場に残そうとする者。
その対立は、古い伝統と新技術の争いであると同時に、技術大国ゼアが自ら生み出した矛盾でもある。
~レイ飛地群連邦~
レイ飛地群連邦には、一続きの国土がない。
過去の戦争と領土分割、停戦協定、租借、移民、軍事拠点、国際管理地域。
その積み重ねによって生じた大小の領域が世界各地に散らばり、それらが一つの連邦を名乗っている。
飛び地の環境は同じではない。
大陸を二分する運河、河口の三角州、国境近くの島、資源価値に乏しい半島や辺境もある。
ゼア大陸にある第1領は民主制を採り、連邦の首都候補とされている。
ほかの領域には委任統治を中心とする場所が多く、難民キャンプに近い状態から始まった地域もある。
連邦政府が主に統制するのは外交と国防である。
内政は各飛び地へ大きく委ねられ、住民の文化、産業、政治思想、軍制は隣接国の影響を強く受ける。
同じレイ国民であっても、育った領域によって国家や軍に対する考え方は異なる。
このまとまりの悪さは、弱点であると同時にレイの力になった。
飛び地の多くは対立する国家の間に置かれ、緩衝地域として機能する。
どこか一つのレイ領を侵せば、連邦全体だけでなく、その周囲の複数国を同時に刺激する。
レイの軍事力と経済規模を超える外交的発言力は、この地理から生まれている。
国際連合の創設時、レイは中立的な交渉役を務めた。
現在も主要な国連機関、捕虜交換所、国際裁判所、外交学校がレイ領内に置かれている。
各国の国境に接しながら、どの大国の本土でもない土地は、交渉の場として都合がよかった。
もっとも、中立を掲げる国にも領土はある。
飛び地が攻撃されれば、レイは仲介者であると同時に当事者になる。
世界各地へ散らばった国土は、レイを争いから遠ざけるのではなく、世界のどこで争いが起きても無関係ではいられない国にした。
この世界観の名称?「ゼア/レイ世界」です
作者はそう呼んでます




