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テオとイズの冒険日記  作者: モードー
日記帳二冊目【魔導天界国 ヴェルトラオム】
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57/58

055【戦艦】

〖神暦 3240年 4月 9日〗

 日記の筆者『イズ』

 場所「完全智識保管都市 エル・アストラ・ヴェルトラオム」



想像は、現実になる。

――『魔法理論 その一巻』 より


…なるほど。


私は、もう一ページめくる。


目次か?


1,魔力の種類


2,魔力行使


3,魔法使い


とな。


こんなに分厚い本なのに、たった三章?!


一章に何ページ使われいるのやら…


私は、本棚の上に座り、本を読み始めた。







日記の筆者「テオ」



…[司書]の権限ってなんだ?


「あの…イヨさん? なんで僕が[司書]の権限を持ってんの?」


『…めいテオドア=ベルカント は、[司書]の権限を完全に獲得しています。 …完全智識保管都市 エル・アストラ・ヴェルトラオムは、形態移行が可能です。』


答えにナットラン!


僕は、心の中で叫ぶ。


「まぁ、その[司書]の権限は、何ができんの?」


『[司書]の権限を持つ者は、ヴェルトラオムへの命令権を持っています。 …完全智識保管都市 エル・アストラ・ヴェルトラオム は形態移行が可能です。』


…もう。

さっきから形態移行ってなんなんだ。


「イヨ、形態移行って何?」


僕は、興味本位で尋ねてみた。が、それが間違いだった。


『確認。完全智識保管都市 エル・アストラ・ヴェルトラオムは、完全智識保有戦艦 エル・ヴェルカント・ヴ

ェルトラオムへと形態移行します。 …攻撃プログラム[厘りん]を発動。』


その音と共に、物凄い轟音がとどろいた。


地面が揺れる。


僕は、転びそうなアリスの腕を咄嗟に掴む。






揺れが納まり、恐る恐る目を開けると、そこは、あの図書館ではなかった。


いや、確かに本棚はあるが、飛行船内のような作りになっている。


…まてよ。


「イヨ、この形態の名前は?」


『完全智識保有戦艦 エル・ヴェカント・ヴェルトラオム です。』


戦艦。

戦艦だ。


僕は、その窓を開ける。

すると、奥に高い山脈が見えた。


…バター高原の奥に広がる、セレスタルの山脈だ。


え、


「イヨ、いままでのヴェルトラオムは、どこにあったの?」


『エル・ヴェルカント・ヴェルトラオムを除くヴェルトラオムは、11次元に存在します。』


…つまり、ここは現実ということか?


「じゃ、ここ現実世界?」


『はい。』


なるほど、


僕が考えていると、アリスが僕の肩をつついた。


「なに?」

「あのさ、おにいちゃん、この船、エル・ヴェルカント・ヴェルトラオムっていう名前よ。 ヴェルカント、ベルカントってワタシたちの苗字よ。」


…たしかに。


「たしかに、なんかあんのかな。… イヨ、ヴェルカントってどういう意味?」


『ヴェルカントは、王の苗字です。』


…なんか、ベルカントってエルフの王族の名前ってイズからきいたような…


「あ、じゃぁもしかして僕に[司書]の権限があるのって…いや、違うか。」


エルフの王族の血が入っているのなら、その権限があってもおかしくないと思ったのだが、アリスも[司書]の権限を持っていないとおかしいので、それは違う。


『完了。 攻撃プログラム[厘りん]の準備が完了しました。 これより攻撃を開始します。』


ドゴォォォォォォ


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