048【臨時の称号】
すいません。
風邪をひいて、遅れてしまい申し訳ありません。
〖神暦 3240年 4月 9日〗
日記の筆者『テオ』
場所「魔導天界国 ヴェルトラオム」
「つまり、あれはイズの本気モードってことね?」
アリスが言う。
「ええ、まぁそういうこと。」
イズが水の地面を見下ろす。
「…手こずったわ。 アレは妾の手にはおえないわ。」
リリーが水のドームから、ルミエルに向かって水の槍を放つ。
――
目の前にルミエルが現れた。
急に、何の前触れもなく。
その感情が抜けたような瞳がこちらを向く。
「[雷撃]!!!」
紫色の稲妻が、ドームの外に走った。
「イズ、ナイス。」
僕は後ろを振り向く。
「ねぇ、イズ。[臨]って何なの?」
アリスが言う。
「[臨]は、世界の許しみたいなものだよ。 由来は、降臨、臨む、上から見下ろす、そしてもう一つ。『臨時』よ。」
「臨時?」
アリスが首をかしげる。
「ええ、 臨精霊や臨天使は、まだ…世界に存在する許可を得ていないのよ。 だから、自己防衛で進化し[臨]の称号を手に入れた。」
「…」
「[臨]は極めて不安定だから、臨どうしで戦ったほうが…」
イズが言う。
「じゃぁ、妾の出番ね!」
リリーが叫び、この水のドームを、巨大なステージへと変化させた。
水を結晶化させたものだ。
氷とは違う。
シュッ
リリーが上から下に腕を振った。
すると、そこから少し湾曲した剣が出現した。
シャッ
リリーが剣を空中で振り下ろし、鋒をルミエルに向けた。
「妾の名はマリリア、[臨]の称号を授かりし精霊。 その原初の100に類する者。」




