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テオとイズの冒険日記  作者: モードー
日記帳一冊目【無理なお使い】
18/23

017【帰り道】

〖神暦・3240年 4月8日〗

(現在)

日記の筆者『イズ』

場所「遺跡」

《テオが魔法空間に飲み込まれてしまった。

 なので、今日救出する。》



「ふぁぁ…」


私は、風呂敷の上で目を覚ました。

…なんか、昔の夢を見ていたような…


「[自動お着換え]&[自動歯磨き]!」


[自動歯磨き]は、いつも起きた瞬間発動しているので、人前ではしたことがない。

(自動お着換えを、テオの前でやってるのは、魔法の自慢のため。)




数分後




「よし、朝の支度完了。」


私は、結界と風呂敷をしまい、開けた場所に出た。


「よいしょっと。」


魔法空間をを繋ぐポータルを開き、そこに魔法で召喚したのロープを突っ込んだ。


「あとは、このロープでバラバラになったテオを引っ張り出せば…」


なんか、物騒なことを言っているが、大丈夫です。

安心してください。


バラバラになった(テオ)を取り出すとき、出す瞬間に再構築するので問題ない。

なんで『瞬間』なのかというと、瞬間でなければ、膨大な魔力に分子が耐え切れなくなり、結構グロいことになるのだ。


「はぁはぁはぁ。」


あ、テオが生き返った。

…なんかむねに手を当てて呼吸している。


「どうしたの?」


テオの肩を叩いた。


「あ、イズ…イズ! なにあの空間! むっちゃ寒くて、自分の身体が認識できなくて、でも意識はある。気が狂いそうだったよ。 おまけに寝れない。」


バタン


テオが倒れた。

…疲労かな…

よし、魔法空間に転送して、途中まで連れて行ってやろう。


「よいしょっと。」


私は、ポータルをテオの真上に設置した。


「マジでやめて!!!!」


テオが白目のまま叫んだ。


マジか。

じゃあ、魔法で車椅子でも作ってそこに乗せるか。


「…なんの魔法使えば良いんだ?」


う~ん、ま、とりあえず。


「[車椅子]!」


…こんなもんでいいのか?


私の召喚した車椅子は、不格好だ。

ただの椅子(揺れても落ちないようにはなっている。)に、ただの車輪をくっつけた感じだ。


「えい!」


その上にテオを乗せ、ハンドル部分に自分も座った。


「しゅっぱーつ [物体よ進め(アンダンテ)]!」


車椅子がゆっくりと動き始めた。


「あの塔の中、車椅子で通れるかな…」


そうつぶやき、塔の入口へと向かった。


「わあー」


塔の中は、らせん状のスロープがある。

そして、壁画のようなものが描かれている。


「何だろう、この絵…」


私は、その壁画を眺める。

エルフたちが、恐らくこの砦であろう建築物を作っている。

その隣には、街…先日通った魔法陣の街が描かれている。

人々は生き生きと、風になびく草木は優雅に描かれている。

当時、ここがどれだけ活気づいていたのかがわかる。


「すごい…」


私は、らせん状のスロープを上がっていく。


「この絵は何だろう…」


私が目線を動かした先の絵には、数人の魔法使いらしきエルフと、大きな魔法陣が描かれている。

そして、右上に文字のような記号が書かれている。


「我らはこれでも殺せない。」


テオが呟いた。


「何⁈急に、怖っ」

「…そうやって書いてある。」


テオがゆっくりと右腕を上げ、その文字を指さした。


「…殺せないって…何のことだろう…」


テオが呟いた後に、またぐったりと前かがみになり、寝た。


「次の絵は…」


そして、私は、次の絵に目をやる。


その絵には、砦の扉を閉じ、外界との接触を断ったエルフたちが描かれていた。

…エルフ達は皆、笑顔だが、何かが物足りないという顔をしている。


「なんだろうね、これ。」




数分後




「…はっ…」


…テオが起きた。


「テオ、大丈夫?」


テオの顔色が、いつもより悪い。

さっきまでぶっ倒れていたので、当たり前と言えば当たり前なのだが…


「大丈夫ではない…今までの過労が…」


バタンキュー


テオこの頃大丈夫か?

ぶっ倒れまくってるけど…


「なんかの病気かなぁ…」


調べよう。

テオは[干渉断絶]を持っているが、私が本気を出せばそんなの一瞬で解除できる。


「[解析魔法: 詳細解析]~!」


…病気じゃない。

ただの過労だ。




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