集い
二人が去った後の学園では生徒達が黙って水晶鏡を見つめていた。
その中には海紗と庵の姿も。
『どうなるのでしょう?』
『さぁ?でも危機的状況だよね、私達。』
『このまま黙って見ているしか無いのでしょうか…不安が募りますわね。』
『ならさ‥…』
庵と海紗は互いの顔を見合わせ頷く。
その様子を端から見ていたのは、駿と嶺。
『海紗、俺達も行くよ。』
『微力ながらも、お手伝いしましょう。』
その言葉に微笑む二人。
『お待ちなさい。』
四人は呼び止められて、振り返る。
『母……じゃなくて、理事長。』
『海紗?まさか行くつもりではないでしょうね?』
『そのつもりです。』
きっぱり答えたのは駿。
『なっ……命知らずにも程があります。』
『それでも僕等は行きます。』
揺るがない意志を返答する。
『魔族軍を率いているのは……蓮王です。純血の魔族の強さには貴方達は叶いません。』
純血というのは、始祖から現代に至るまで一滴の血も他種族の血が混ざって居ない血統を指す。
純血種族は年代を重ねる毎に少なくなっている為、近年では稀な存在となっている。
どの種族も純血種が最も強い力を持っている。
『副理事長まで何を言うのですか?』
対抗したのは嶺。
『嶺……貴男まで‥…』
『母様!私達は死にません。生きて帰りますから…』
『庵……』
悲しそうな表情も一瞬の内、直ぐに切り替える。
『分かりました。では行きなさい。』
『この子達の行く手を阻む訳には行かないですね。』
『えぇ、貴方達に聖霊の恩寵がありますように……』
『はいっ!』
四人は返答をし、十字架学園を後にする。




