両親と良心
20年前の今日……宮野景子と燈大介は出会う。
当時、二人は普通の研究員で同期。
宮野景子から燈大介の第一印象は「小汚くて鬱陶しい奴」そして大介からの印象は「自分勝手で口うるさい奴」だった。
「なんで私があなたと一緒の研究施設で研究しないといけないのよ!」
「それはこちらのセリフだ!俺が研究したいことの邪魔になることばかりして……頼むから離れてくれ!」
「あら悪いわね。私もこの研究室の一員だから。」
他の研究員からはなんで付き合っていないんだという程に仲が良く見えているが、当の本人たちは真面目に研究がしたい。ただそれだけだったので恋愛感情と言うものは当然なかった。
それを自覚しだしたのは研究員になって半年ほどが経過したときだった。
「あいつ、まだ研究しているのか?」
棟の全ての明かりが消される時間、だが一つの研究施設だけは長い間消されなかった。
宮野景子は、独自で許可をもらい朝方まで自分の研究をしていたというのは知っていた。男女別の寮生活をしていたのでいつでも研究施設に出入りできる。
俺達は当時、「生き物の生命力」についての研究を進めていた。この世界には不思議なことに三つの世界が存在し、それぞれ違う生命力、違う肉体を持っている。
同じ生命という特別な肉体を持たされて生まれてきた。それなのにそれぞれが違う肉体。ものすごくおもしろいじゃないか。
だから、この研究施設に応募し受かったのだ。
(いったい、何を研究しているんだ)
心の中でそう呟きながら眺める俺。
研究員は皆、自己中心的で口うるさい奴ばかりだ。それは自分含めわかっている。
答えを強く追い求めているものにしか巡り合えないと知っているから。それに多分俺は、自分よりも執念をもって研究している彼女が、ただただ妬ましくて嫌なだけだったんだと思う。
「誰だ?そこにいるのは」
「……ッ!?ごめん。俺だよ。盗み見るつもりはなかったんだ」
彼女は影ながら見ている俺に気づいていた。俺は慌てて顔を出し謝罪をする。
それでも彼女、宮野景子は怒るどころかいつもの自己中心的で口うるさいということはなく……軽いため息だけで済ませていた。
「気になるか?」
「まぁ、そりゃね……同じ研究員なのに君だけが別の研究を許されている。それをよく思わない研究員もいるみたいだしねってごめん。君を責めたいわけじゃないんだ」
「わかってるさ。今私が独自で研究しているのは魔界人の血を研究しているんだ」
「魔界人?それって今俺達がやっている……」
「ああ、学生時代成績が良かった私に上の連中が魔界人の血を研究するように頼んできてね」
「なるほど……それで」
この時、理解した。ただ優遇されて独自の研究を許されていたわけじゃなかった。彼女は上からの命令で別の研究を秘密裏にしていたんだ。
そして、それを見てしまった俺。
彼女は頭を掻きどこか行き詰っているように見えた。
「わかったのは魔界人に含まれる特別な力だけ。今の私にはこれ以上の研究成果は見出せないかな」
「特別な力……ああ、魔力と言うものか」
「知っているのか?」
「まぁね。詳しくは知らないけど……魔力を利用して私達現界人には再現不可能なものを創り出すというものだ」
大介がその血を眺めながら口にする。この時、宮野景子は小汚くて鬱陶しい奴からの印象は和らいでいた。
そして彼女、宮野景子は一つの提案をした。
「この研究、お前も手伝ってくれないか?」
「でも、これは君の研究で……」
「構わん、別にこの魔界人の血が解明できるのなら上も何も言わない」
俺はこの時、少し嬉しかった。
彼女が初めて俺にお願いしたことで……頼ってくれたのが嬉しかった。
恋愛感情というのではなく、こうもっと単純な何かを俺は感じ取っていたのだろう。
そしてそれが研究というのなら断るはずがない。
「わかった。その研究、俺も手伝おう」
「すまない。助かるよ」
首を縦に振って了承して、それを見た彼女は安堵したように息を吐く。
そして二人分のコーヒーを淹れて一服していた。
「だけど一つだけ言わせて。風呂は入れ……別に普段は何も言わないがこうなった以上言わせてもらうぞ」
別に、風呂に入らないこともあるし宮野景子は普段本当に気にしていない。だけど俺は確かに風呂に入らない側の人間だ。めんどくさいから入らないではない。単純に研究に没頭して入る時間がない。と言うのが正しい。しかし彼女に言われていつもなら言い返しているのだろうが、今回は言い返さなかった。
彼女もまた言い返されるのだろうと思いながら言っていたみたいで、了承したときは少し驚きを見せていた。
そこから俺たち二人はいつもの研究が終わった後は魔界人の血を研究していた。
少量の血ということもあり、サンプルもなかったので詳しい情報は抜き出せなかった。
わかった内容は、魔力という現界人では扱いきれないものがあり、再生能力が凄まじい。ということだけ。これは明言されているものでもあったので、あまりいい研究成果が出なかったというのが答えだった。
だけど俺達は研究員だ。まだまだ魔界人の血を知りたいし、知る権利がある。少しでも可能性があるのなら、研究をしたい。
とある日の研究で、俺は何気なく気になったことを口にする。
「これを人間の血に流し込んだら、どうなるんだろう」
「耐えきれなくなって死ぬのが落ちでしょ」
「でもそれ……誰もやっていないよね」
「ま、まぁそうだけど……」
気になってしまえばもう体は止められない。
その血を取り出し、なめようとしたところで————
「何をしようとしてるの!?」
「え、普通に舐めようとしてただけだけど」
「それは見ればわかる!死にたいの!?私だって人が死のうとしてたらそれは止めるわよ!」
「なんで?俺の変えなんていくらでもいるのに?君は、俺に死んでほしくないのか?」
何故そんなことを聞いたのかわからない。でも、本当に俺の変えなんていくらでもいる。
もしこれで俺が死んでも俺の肉体を調べれば研究材料にもなる。
普通の、事だと思っていた。でも、彼女は違った。
「……ッ!?べ、別にそんなことは————」
頬を赤らめ、掴んでいた腕の手が少し緩む。
生きてきて恋をしたことがなかった俺は、そんな彼女の様子を見て面白い人だなと思った。
彼女は慌てて手をどけ、視線を逸らす。
結局、魔界人の血を舐めるということはしなかったが……そんなことより彼女が気になって仕方がなかった。
どうして止めたのか。どうして頬を赤らめているのか。どうして、さっき言いやめたのか。
そのすべてが気になりだして仕方がなかった。
その日以来、俺たち二人の研究は終わりを告げた。彼女が上の人にこれ以上の研究成果が取れないと判断したのだろう。俺が変なことをしないように急遽中断したとも捉えれてしまうが、終わったものはしょうがない。
今まで通りの、日常に戻るだけ。そう思っていた。
でも俺は、彼女がどんな人間なのか気になったので昼飯とかを誘い一緒に食事していた。
「なんで私を食事に誘うわけ?女性は他にもいるでしょ?」
「ん~、なんでだろ。単純に君の事が気になったから?」
「……は?いや、何を言って————」
また赤面だ。どうして赤面するのだろう。ただ単純に俺は宮野景子と言う人間が気になっているだけなのに。
でもこの答えはすぐにわかった。先ほど言った言葉だけじゃ気持ちが悪いといわれても不思議ではない。ので他の言葉を考えて、考え抜いた先は————
「多分、君と研究した日々……それが楽しかったというのもあるんだろうね」
「……ッ!?」
紛れもない。本心を伝えた。
彼女は長い髪をいじくりながら視線を逸らすだけだったが、数秒の沈黙が続いてから頷く。
「それは、私もそう思っていたけど……」
俺はそこから彼女を何度か食事に誘い、外食も何度かした。
これが恋なのか、恋じゃないのかはわからないが、彼女といて嫌な気持ちはなく落ち着いた。
この人とならいてもいいなと、自然と思っていた。
彼女も同じことを思っていたらしく、俺達は付き合うことになった。研究員達には言わないようにしていたがきっとバレていただろう。
そこから研究は終わり、そのタイミングでプロポーズをして結婚した。
彼女といられることが幸せで幸せでたまらなかった。毎日幸せをかみしめて生きていく日々だった。
子供にも恵まれた。名前は 燈俊介。今思えば、魔界人の血を舐めようとして止めたのもわかる。景子か俊介が同じようなことをしていたら止めていただろう。
そう思うと、もう俺の中で研究をする。何かを追及するというのは終わりを告げたんだとわかった。
「俺はもう研究員をやめるよ。君と、俊介と幸せに暮らしたい」
幸せになり方は人それぞれだ。別に研究員じゃなくたって、違う職を探せばいい。
俺はそう思っていた。
「私は研究を続けるよ。気になることがあるしね」
「そうか。わかった」
これが彼女なりの幸せなのだろう。
否定なんて当然しなかった。別にそれでもいいと思ったから。
それでも、悲劇は唐突に訪れる。
俊介が2歳の頃、仕事から帰ってきた俺は気づいた。
「あれ?俊介はどこだ?」
あたりを見渡しても俊介の姿は見えない。
それなのに平然と皿洗いをしている景子。
ものすごく不気味だった。
すると、景子から衝撃の言葉を耳にする。
「捨てたよ。私の言うことを聞かなかったからね」
「……は?」
そこからはもう、あまり覚えてない。
取っ組み合いの喧嘩をして、警察に言おうとしたが元々俺達がしていた研究はかなりグレーだったということもあり警察に頼ることはできなかった。
彼女は家を出て行き、離婚。
俺は燈景子を……いや、宮野景子に復讐をするとこの時誓った。
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あれから14年の現在。
やっとの思いで彼女を見つけ、あの時の事を聞き出せると思っていたのに……俺の知る宮野景子はもういなかった。化け物になっていたのだ。
宮野景子は化け物へと変貌して、燈大介は絶望するように膝から崩れ落ち、涙を流す。
「私のは完成形。研究員達に渡してある注射はどれも試作品。言語能力を失い自我を保てないが私は違う。これで、ガキもろともお前を殺してやる」
瞬間、瞬きをする暇なく接近し……俊介の腹部に強烈な一撃が入る。
当然、俊介はそれに反応することが出来ず壁に激突するが……風魔術を利用して自分の体を押し上げてすぐに宮野景子に攻撃を仕掛ける。
(治癒魔術を同時並行して戦ってるけど、相手の攻撃が重くて回復が間に合わない。今の俺じゃここが限界か)
魔力で強化した拳を振りかざすが、宮野景子は難なく受け止め……金属音のような音が鳴り響く。
「どうした?お前の攻撃は弱すぎて効かないな」
「……ッく」
逆の手で雷魔術を発動するがそれを呼んでいた宮野景子はすかさず攻撃……しようとしたところで俊介は笑みを浮かべる。
「……ッ!?」
その直後、頭上から落雷が降り注ぎ……宮野景子に直撃する。
「魔術は別に手元意外からでも発動はできる」
「やってくれたね」
逆の手で魔術を使うと視線誘導させ、ぎりぎりのタイミングで頭上からの攻撃……威力も桁違いに跳ね上がっており身動きが取れない程のものだった。
手から発動している魔術が初級で、今現在発動したのは中級の雷魔術。
(魔物に変貌しなかったら確実にやばかった。だけど今の私は違う)
肌色の皮膚から赤色の皮膚、そして鋼鉄のように固く身長も倍近く高くなっている。
誰がどう見ても、魔物で化けもの。
雷魔術の落雷を受けたのにも関わらず、ぴんぴんしている魔物はすぐに反撃を開始する。
伸びる手足、その先は鋭利に尖っており、かすりでもしたら魔界の血が入ってしまう。俊介は魔力で何とかなるが現界人の大介、父親がくらえば即死攻撃。
俊介は風魔術で大介を少し離れさせ、両手に雷魔術を生成して肉弾戦に持ち込む。
……が、まるで効いていない様子。威力も全て中級魔術レベルのはずなのにと内心ぼやきながら戦う。
(この魔物の強さ、もしかして上級魔術以上じゃないと倒せないのか?だけど俺が教えてもらったのは中級魔術まで、上級は無理だ)
しかし、ここで諦めてしまえば二人とも死んでしまう。それだけは避けなければならなかったが、何発も攻撃をくらってしまったせいか、吐血してしまう。
「……君!」
涙を流しながら大介は血を流している少年、息子に手を伸ばそうとする。
「お前はさっきの奴とは違い魔力の質量が多いだけ。攻撃が多少強いだけじゃ私は倒せないよ」
「るっせぇ……人間でもなくなったお前が人の言葉をしゃべんな」
俊介の中で、父親が気に掛ける宮野景子も助けたかった。
けれど、もう体がボロボロ……治癒魔術も攻撃を上回っていない。
心の中で、父親に謝罪をする。
(この人を救うどころか、あなたも守れない。情けない。本当に……ごめん)
魔物に変貌しながらも宮野景子は舌なめずりをして腕を伸ばし、俊介の体を貫こうとして————
「……ガハッ——————」
「……父さん!!!!!」
「ッ!?」
燈大介は、身を挺して息子を庇った。俊介はとっさに「父さん」と叫んでしまい宮野景子は違和感の正体に気づいた。
貫通した体、血がぽたぽたと倒れて地面へと倒れる父親。
俊介はすぐに駈け寄り、治癒魔術を施そうとして……吐血する。
その様子を半目で見ていた父親は駈け寄ってくれた息子の手を握り声を震わせながら話す。
「まさか……とは思ったよ。初めて君と出会った時、初めてじゃない気がしたんだ。君になら、話してもいいと、そう思ったんだ」
「大丈夫だから、話さなくていいから。今俺が治癒魔術を……」
「君もボロボロだ。治癒魔術をしても俺はもう助からない。」
あふれ出る涙。
その雫がぽたぽたと父親のほっぺに落ちる。
今、この場にルーナがいれば。そう考えてしまう。
それにわかっていた。父親が言う通り……今の俺の治癒魔術じゃ完治できない。
体に空いた穴は塞ぐことはできない。
「俺は……君に会えたことが何よりもうれしい。そして、呼んでくれたこと。それだけでもういいんだ」
よかった。今日、景子の話を聞いて納得出来たら死のうと思っていたから。
生きていく理由がもうないと、そう思っていたから。
だけど、今こうして息子に出会えたんだ。
死んでしまうけれど、最後に、君に出会えたことが何よりも嬉しかった。
「ありが……とう、しゅん……す—————」
父親は、最後に名前を呼びながら死んでいった。
そして、最後の最後……俊介は父親の心情を読み取った。
『幸せ』それが最後の感情だったのは確かだ。
目の前で、父親が死んでしまった。
守る。助けると決めたのに、父親に守られてしまった。
そして、俊介にとって衝撃の真実はまだ続いた。景子は魔物の姿のまま、口を開く。
「やはり、お前は俊介だったのか」
「だったらなんだよ」
魔界の魔王だと、今気づいたのかと言わんばかりの形相で睨みつける俊介。
景子はそれを見て嘲笑うかのようにして答える。
「私は大介の元婚約者……お前の母親だ」
「……ッ!?」
俊介は、目を見開き、驚く。
告げられた真実を耳にし、両手で顔を覆い唸り声のような、嗚咽が混じった声をあげる。
あり得ない。
そんなことがあっていいのか。
信じたくない。
嘘だといってくれ。
死にたい。殺してくれ。
そのようなことを思い、怒りが込み上げてくる。
何故、父親がここに来ていたのか。妻の動向が気になっていたからだ。そしてその父親は俺の事をずっと気にかけてくれていた。
そんな人が、元婚約者に殺されてしまった。
そんなこと、許されるはずがない。
(……)
この時、俊介の中で何かが吹っ切れた。
良心なのか、人に対して魔術を使うというストッパーが外れたのか。
答えは分からない。だが俊介は今、明確にこいつを殺さなくちゃいけないと、そう思っていた。
優しかった父親とは正反対の母親の行動と言動、その思想は強くわかった今も尚殺してこようとするその意志。
青白くも、青黒くもなくバリバリと紫色と青黒く混じった雷が全身を帯びていた。
「さぁ、お前はこれを伝えられて何を思う!?どうしたい!お前の父親は死んだ!お前の母親は今目の前にいる!お前がどうして魔力を操って、どう生き延びたのかは知らないが————」
「もう、黙れよ。お前」
刹那……宮野景子が最後に見た光景は青と紫色に輝く電流、それが首元を貫通し、頭と胴体が離れていた。
上級魔術『電光石火』を俊介は使用した。当然、本人は自覚していない。怒りに身を任せ今自分が出来る最大の攻撃をした結果がこれだった。
「どう……して、こんなことが」
ポトッという音を立てながらその頭はバウンドする。
魔物と言うのもあってさすがの生命力。
俊介は落ちた頭を見ることなく、胴体の方へと向かって歩き……両手に帯びた電流をそのまま首から下の胴体へと流し込む。
叫ぶ宮野景子。その声は俊介に届くことなく、宮野景子の体は消滅してしまった。
その光景を見る宮野景子。死の間際、最後に思い出したのは大介との二人の研究。
思えばそれを追い求め、自分に試した宮野景子。そして……
(ああ、あの時は楽しかったなぁ)
と、思いながら頭も消滅し……その場に残ったのは燈大介。自分の父親の亡骸と、宮野景子の死体に転がっている一つのペンダントだった。
それを手に取り開けると、赤ん坊だった俊介を抱く宮野景子と、その横で笑顔で立っている燈大介の姿が。
それを握りながら、壁にもたれかかりながら座り込む俊介。
「あぁ……クソッ」
父親はしに、せめてもの敵として自ら母親を殺した。
そんな母親にも、情はあったのかもしれない。そう考えるだけで俊介の心は押しつぶされそうになっていた。
育ての親ではない。けれど、血がつながっている両親。
そんな両親を殺してしまった。
心にポカンと、あなたが空いた気分だった。
そこで、ルーナが到着する。
「……これは……」
転がっている死体。そして何かをもって壁にもたれかかっている俊介をみるルーナ。戦いは終わったと分かったが、俊介の様子がおかしい。
「シュン……どうしたんだ?」
「ねぇ、ルーナ」
ぎゅっと、ペンダントを握りしめながら……俊介は哀し気な顔でルーナに伝えた。
「俺は両親を殺してしまいました」
「……ッ!?」
告げられた内容に、ルーナは戸惑いながらも……話しかける。
「そうか。このままここにいたらややこしくなる。少し……場所を変えるか」
「……ありがとうございます」
そう言葉をこぼし、俊介とルーナはこの研究施設から離れた。
場所を移動している間、ルーナは俊介に話しかけるということはしなかったし、感情を読み取ることもしなかった。
まさかの犯人は俊介の母親で、その母親が俊介の父親を殺した。
そして、俊介はその母親を殺した。
一瞬で両親を亡くし、俊介は今精神的に危険な状態だというのはすぐにわかった。
14年、一緒に生きてきたがなんて言葉をかけていいのかもわからず、連れ出していいのかと……少し考えるルーナだったが、その目的地に到着する。
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魔界のとある国……ラビリス帝国にて。
「今現在魔王様は不在か」
「はい……そして魔界中で噂になっているもう一人の魔王、今行っている依頼が終わり次第、正式に就任式をするそうです。」
「そうか。一度どんな人かあって確かめたいな。俺をさしおいて魔王になった彼に」
にやりと笑みを浮かべ、その玉座に座るラビリス帝国の王。
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