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グループチャット

感想、評価まいどどうもです。

誤字報告もありがたい……のですが、あえてしている表現もあるというところは、ご理解頂きたく。

ミスかわざとかわからない? 大丈夫! 自分でもどっちだったかわからなくなる時ありますし!(五里霧中)


   ●


『そっか。そんなことが』


 自室でベッドにゴロ寝しながら端末を操作する俺、斎藤(さいとう)(さい)

 大手SNSを利用したクローズドなグループチャット。

 このごろの高根沢嬢たちとは、こうした回線を通じてのやりとりも増えている。


『なんか、やっぱり平くんには悪いことしたかな、って』

『そこは気にすることなくない?』

『うん。私もゆきちゃんと同じ意見、かな』

『言ってみれば公助くんがスネてるだけー、だもんねー』


 今日、学校の帰りにあったらしい出来事。

 顛末を聞くと、どうしても彼に対して同情的になる。

 気にするな、と彼女たちは言ってくれるけれど。


『でもポジションを奪ったも同然だし。立場がないでしょう、彼も』


 そう、端的に言えばそういうことになる。

 むしろこれこそを気にして、初めのころは彼女たちと距離を置こうとしていたくらいだ。

 ……さすがに全員と関係を持つとまでは思っていなかったとはいえ。

 ともかくそんな思いのままに打ち込んで送信してみれば、


『んー……そうかな?』

『それこそ立場というなら、あなたと公助は全然別でしょう?』

『あれ?』


 桃枝嬢と高根沢嬢。

 それぞれからの反応がちょっと予想外のもので。


『私はとくに、オモイのカタチが全然違うしー?』

『そもそもへたれ公助は手当たり次第に貪ったりしないし、できない』


 日永嬢と小井嬢も二人に乗っかる。しかし手厳しいね小井嬢。なんの反論もできないけど。

 ついでに小井嬢の発言ののち、日永嬢から恥ずかしがってるなにかのキャラのスタンプ。

 にしても日永嬢、文字越しだとわりとフランクだよね。普段のいっぱいいっぱいな感じもそれはそれで可愛らしいけれど……と、思考が逸れた。


『なんにせよ、斎藤君はそこまで気に病まなくてもだいじょぶ! ……だと思う』

『ちょっと歯切れ悪いね』

『まあ、ね。あかりも私も、あとたぶん二人も、気がかりはないでもないのよ』

『?』


 チャットに意識を戻せば、ちょっと気になる発言が。

 どういうことなのか訊ねてみれば……


『……つまり平くんが、なにか行動を起こすかもしれない、と』

『気にするな、と言った手前悪いけどね』

『私たちはともかく公助君は……ね』

『めちゃめちゃ気にするだろーねー……』

『いっそ、根に持つ?』


 彼女たちが伝える懸念。

 ……これもまた、かつて俺が危惧していたことでもある。

 避けようと思えば避けられた。

 高根沢嬢たちと徹底的に不干渉を貫くことで。

 できなかったけどねえ……これはもう俺の弱さというか、業……は大袈裟かな?


『昔から公助君、男子が私たちに近づくとすっごい機嫌損ねたもんね』

『思えばずっといなかったよねー、男子の友達……』

『うむ。そういう意味では、わたしたちの初めての男友達って、斎藤かも』


 あ、また日永嬢と、今度は桃枝嬢からも恥ずかしがってるスタンプ。

 俺もちょっと、照れる。

 友達か。そう思ってくれるんだ。

 お、高根沢嬢が咳払いのスタンプ。


『――そういうわけだから、これからは学校とかでの接触は、すこし控えたほうがいいかもね。少なくとも、あいつが見てる前では』


 続くのはひとつの提案。


『ついこないだいちゃついてたコがなんか言ってるー』

『い いちゃついてないっ』


 日永嬢に茶化されうろたえてるけど。読点がないところに動揺が表れている。

 ともあれやはり、それが無難だろうか。


『そのほうがよさそうかな。みんながそう思うのなら』

『うん……仕方ないよね』

『あーん、さみしいよー斎藤くーん』

『と、ろくにいちゃつけもしないコがなにか申しております』


 小井嬢へ、日永嬢からぷんすかしているキャラのスタンプ。


『まあ、あいつもさすがに滅多なことはしないと思うけどね。それでも念のため』

『うん了解。今後はそういう感じで』


 最後に高根沢嬢の締めで、この話題はおしまい。

 チャット自体もこのへんでお開きだろうか、時間的にも。


 そう思ったところに、通知音。

 報せはプライベートなほうのチャットから。

 確認してみれば――


 かなり際どい感じの自撮り画像。

 四人分が、次々と。


『さみしさ、ちょっとは紛れる?』


 代表するように日永嬢からはメッセージも添えて。


「うー……」


 ちょっと、唸る。

 迷惑? とんでもない。

 嬉しいのは間違いないし、ありがたいことだとさえ思う。

 ただ、その、

 この画像送付も近頃ままある出来事なのだけど……


(なんかこっちもお返ししなきゃならない流れになってるんだよね、いつのまにか)


 いつのまにか、というか、一度冗談で送り返したのが妙にご好評を得てしまったというか。

 思い返せば自分で蒔いた種だねこれ。

 もちろん送らなきゃいけない決まりはないし、はっきり催促されたわけでもないけれど……

 それとなく期待されてる気配がね? ひしひしと。


「仕方なし、と」


 恥を忍んで不承不承、着衣を乱しつつカメラを自分へと向ける。

 正直こっ恥ずかしくはある。

 とはいえもらってばかりじゃ悪いのも確かだし。

 しかし男の自撮りなどもらって嬉しいものなのか、などとも思いつつ。



〈side:Taira〉



 一夜明けた。

 昨日帰宅後しばらくは正直しんどく、また前みたいに休んじまうか、などとも思っていたが。

 俺、(たいら)公助(こうすけ)の姿は学校にある。

 億劫ながらも登校し、授業は適当に聞き流し――


「助けを借りたい」


 昼休み、いつものベンチにて。

 呼び出し、集まってもらったゲンさん、フジワラに対して俺は頭を下げている。


 すべての美少女幼馴染ルートが潰え、失意のどん底にいた昨日の俺。

 そのまま絶望に沈んでいくかに思えたが、そんな俺の目を覚ましたのは、

 皮肉にもあの野郎――斎藤哉の存在だった。


 思えば美少女幼馴染たち(あいつら)、いくらなんでも態度が変わりすぎじゃないか?

 たとえば、そう、なんらかの事情。

 あの野郎に脅されているとか、弱みを握られているとか。


 否、たとえそういうのがなかったところで、

 ナツたちの豹変があの野郎のせいであることに、なんら疑う余地はないじゃねえか。


 そこに気づけば立ち直るのは早かった。

 むしろ今の俺はかつてないほどの活力に満ちている。


 活力、原動力。

 つまりは“復讐”への。


「――ほーん、なるほどなぁ」


 事情を話したのち、フジワラはそう言ってうんうん頷いている。

 ゲンさんもまた話の内容を真剣に吟味している様子。


「んで平ちゃんが助けを借りたいってーと、やっぱアレ? オレのダチら動員して囲んじまうとか」

「それは、……まぁ魅力的だが、ちょっと安直だな。どうせなら俺の感じた失意と同等、いやそれ以上のどん底に、ヤツを突き落としたい」


 まずフジワラからの提案は丁重にお断りする。

 取るとしても最終手段だな。無勢に多勢ってのもちょいダサいし。


「そのためには、まずなにより情報が欲しい。あの野郎がどういうヤツか……あるいは弱みがあるとすれば、なんなのか。敵を知り、ってやつだな」


 男に興味などないから今まで捨て置いていたが、これからはそうも言ってられない。

 つけ入る隙、弱点……はたまた、過去とか。

 ヒトの(モノ)を盗るような野郎だ。すでになにかやらかしていてもなんら不思議はない。


「過去ってーと中坊ン時とかか? ダチんなかに同中(おなちゅー)のヤツいっかもしんねーし、聞いてみるわ」

「お、俺氏も調べるよ! 当時のネットとか、なにか痕跡あるかも……」

「まさにそこ、頼りにしてんぜゲンさん。当然フジワラもな」


 フジワラはこれで意外と顔が広いし、ゲンさんはヲタらしくPC周りに強い。

 モテなさそうだが頼れるヤツら。

 もちろん俺も独自にあの野郎のことは調べるつもりだが……




 それから数日。

 とうとう朗報がもたらされる。


「これ、この書き込み、見て欲しいんだけど……」


 功労者はゲンさん。彼はそう言って自身の端末の画面を示してくる。

 ネットの海に埋もれていた情報。とあるページのスクリーンショット。


「……ふ、クク、お手柄だぜ、ゲンさん」

「ウラも取れてんぜ。ダチの一人から証言がとれた」


 思わずほくそ笑む俺。

 さらにはフジワラからの情報の補強。


 俄然、昂揚してくる。

 ここからが俺の反撃――“ざまぁ”のターンだ。

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― 新着の感想 ―
実に〇〇だなぁwとダミ声出るわこんなん。
なんかふつうに「さもありなん」って納得される未来しか見えねぇwww
相手の過去を暴露する以上は曖昧な態度取った最初のきっかけを暴露返しされるやつやな
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