会議
城へ戻った次の日。殿下は城の応接室で会議を開いた。私から殿下へ言って、アイラとリトッシュにも会議へ参加してもらっていた。
「みんな、忙しいところ集まってくれてありがとう」
「いえ、構いませんのよ。レイラ様が気の毒になるぐらい大変そうなので、私も友人として手を貸すべきではないかと思っていましたの。声を掛けてくださって、逆に良かったですわ」
アイラは殿下に対して微笑んでいたが、その後ろにいるフィリップのことは見ないようにしていた。身内しかいないからいいが、アイラのフィリップに対する態度は公爵令嬢としては失格だろう。
「私も、お手伝いが出来ることがあれば、微力ながら手伝わせていただきたいと思っています」
リトッシュは、そう言って頭を下げていた。私もリトッシュがいてくれるなら心強い。この間は私のことを友人と言っていたから、もう私のことは吹っ切れたのだろう。
「さて。集まってもらったのは、一連の事件や出来事について話し合うためだが、その前に一つ報告がある」
殿下の言葉に部屋の中に緊張が走った。
「オリバ・クレイル先生に、魔術学園の理事長に就任してもらった」
「え?」
アイラは間の抜けた声を出していたが、リトッシュは知っていたらしく、ため息をついていた。
「そのことでしたか。殿下が報告があるというから焦りましたよ」
「先生の授業は、どうなるのですか?」
何も聞いてなかった私は、オリバ先生の理事長就任の話に驚いた。殿下に質問すると、殿下は私を安心させるように笑った。
「後任の先生が決まるまで、先生には授業を続けてもらうことになったよ」
「それでも城のこととか、転移陣のこととか、何も分からないままですし……」
「それについてなんだけど、レイラのマナー講座は、もう卒業で大丈夫だって先生が――転移陣については、レイラとリトッシュに後で覚えてもらうことになると思う」
「……分かりました。最善を尽くします」
「承知しました」
「それで、事件についてなんだけど……」
「コンラッドは、何か話しましたの?」
アイラには、事件のあった次の日にコンラッドのことを伝えていた。殿下は難しい表情をしながら言った。
「何も――ただ、内紛が起きないように外国があるように見せかけたり、転移陣に細工をしていたということ以外には、何も掴めていないんだ。彼らはエスターク家の掟を守るようにと、自分自身に呪いの魔術を掛けていたみたいなんだ」
「呪いの魔術?」




