8 モンブランと赤龍
カクヨムで週別ランキング異世界ファンタジー部門で1954位に上昇した!
リリーさんとフィデリアが戦っている
「汝に冷涼を与えん。アイスショット!」
「こんなんじゃ効かないわ!」
リリーさんが魔法を発動し、フィデリアがそれを振り払う
それが1時間も続いている
途中でグリフォンが死んで安心した雑魚モンスターが出てきたりしたが、二人の戦いの余波で例外なく死んだ
(か、帰りてぇ・・・・)
だが、逃げようとしたら二人から般若のような顔で睨まれたので何もできずに突っ立っている。
「そろそろ魔力切れじゃないかしら?」
顔色が悪くなってきたリリーさんにフィデリアが挑発する
「ふふっ・・・あなたも体力の限界が近いでしょう?」
リリーさんも負けじと挑発する
だが俺の目から見ても二人は限界だった
二人ともいくつも生傷を作り、息が絶え絶えになっている
「二人とも、お願いだから、もうやめて・・・。」
俺は今更ながら二人に声をかけた
今までは怖すぎて声も出せなかったのだ
「・・・レオさんのお願いもありますし、次で終わらせましょう。」
「そうね。あんたをぶっ殺す!」
あれ?
止めようとしたらむしろエスカレートさせちゃった
「魔力切れしてしまいますし、あまり使いたくなかったのですが仕方ありませんね。」
リリーさんが詠唱を始めた
「汝の呼びかけに応えよ。その白き銀花で大地を雪原へと変え、氷河の恐ろしさを知らしめよ!」
リリーさんの周囲に冷気が満ち、雪が舞い始めた
「グレイシャル・テンペスト!」
リリーさんが特級魔法を放った
ちなみに魔法のランクは下から初級、中級、上級、特級、王級、帝級、神級だ。
あたり一面が銀世界へと変わり、周囲にいたであろう、動物や魔物が一掃された
「ぐあああああ!」
フィデリアも氷によって下半身を固定されていた
「私の勝ちです。これでレオさんは私のものです。」
おい、勝手に俺を所有物みたいに言うな
「レオがどうとか関係ないけど、胸のことは謝れっ!」
するとリリーさんは勝ち誇った笑みを浮かべながら言った
「貴方が先に言ってきたからですよ。」
リリーさんがとどめを刺そうと再び魔法を発動させようとした瞬間、リリーさんは気を失って倒れた
「リリーさん!?大丈夫ですか?」
俺は急いでリリーさんに駆け寄った
(よかった。ただの魔力切れだ)
安心していると
「レオ、私を固定している氷を何とかしなさい!」
フィデリアが命令してきた
何様だよ
おいて帰ろうかなと思ったがかわいそうだからやめた
「ウィークフレイム」
こうしてフィデリアを開放し、俺はリリーさんをおんぶして帰宅した
* * *
「はぁ・・・。」
俺は自室でため息をついた
フィデリアは家に帰った
リリーさんは隣の部屋で寝かしている
(今日はいろんなことがあったな)
グリフォンがエンペラーグリフォンで、それを新技で倒した
そのあとは二人がバカした
そういえば、インヴィジブル・インフィニット・シュレッディングを発動するとき、魔素を大気中から吸収できたし、これで魔力切れにならなくなったのでは?
魔力が枯渇すれば補給できるし、威力を出したいときにも利用できる
というか、Aランクモンスターを実質ソロ討伐したし、Bランクくらいにはなってもいいはずだよな?
いや、実績がみんなにばれたらあの事件もバレちゃうかもだし我慢だ
その時、隣から物音がした
(リリーさん、起きたのかな)
すると
「レオさん‥は、私の、ものですっ!」
リリーさんのその言葉が聞こえたかと思ったらリリーさんの喘ぎ声が聞こえ始めた
これ、あれだ
俺がサイドディッシュにされてるやつだ
リリーさんは見たところ10代後半だし、そういう年頃だから、俺はそういう行為に対して文句は言わない
というか、言えるような奴じゃない
だが、異性が隣の部屋にいるのに、これはどうなのだろうか
俺もしたくなってくるからやめろぉぉぉぉ!
今すぐ立ち去りたい気持ちがあったが少し聞いていたい気持ちと、足音がばれたらリリーさんに聞こえていたことがばれるので俺はそれから30分、悶々とした気分でそれを聞いていた
それからリリーさんが部屋から出た後、タイミングを見計らって外へ脱出
出かけていたことを装った
それからリリーさんが、フィデリアの悪口や呼び捨てをしてほしいと頼んできたりなどしたが、あの声のせいで何も耳に入らなかった
* * *
翌日
俺はフィデリアの機嫌を取るためにリリーさんからフィデリアの家を聞き、そこへ向かった
何でリリーさんがフィデリアの家を知っているかって?
ヤンデレをなめてはいけない
ヤンデレはライバルをいつでも消せるように家まで特定しているのだ
フィデリアの家につき、ノックする
コンコン
「誰よ、朝から・・・レオか・・・って、なんで家知ってるのよ!」
「リリーさんから聞いたんだ。ちなみにこの町が気に入ったから家を借金してまで買ったことも聞いたよ。」
「あのヤンデレ・・・やばすぎでしょ・・・あんた、いつか刺されるわよ。」
フィデリアは顔を青ざめている
(フィデリア君、君の方がさされると思うよ)
俺は監禁ルートかな・・・ははは・・・
「で、なんできたの?」
「いや、昨日リリーと喧嘩したじゃん?あれ、俺がもっと早く止めとくべきだったし、お詫びに何かしたいなと。」
「ああ、なるほど。じゃぁ、隣町に行ってモンブランを買って着て頂戴。」
「モンブランあるの!?」
まじで?
異世界でモンブランがあるなんて
感動だ
「あんた知らないの?最近有名な隣町のパティシエの新作スイーツよ!甘くておいしいって好評だわ。」
ああ、フィデリアへのお詫び関係なくいきたい
「じゃ、すぐに言ってくるよ!」
「ええ。頼んだわよ!」
俺は急いで隣町へ向かった
* * *
はるか上空で巨大な魔物が飛んでいる
その名も赤龍
Sランク冒険者ならばソロ討伐できるが
Aランク冒険者では最低三人いなければ討伐できない強敵だ
紅の翼を広げ、赤龍が見据えるはレオ達が住んでいる町
レオ達が住んでいる町、ジェネシスだ
現在、ジェネシスにはAランク以上の冒険者はいない
レオ不在の中、大事が起ころうとしていた
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