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37 百花繚乱

更新遅くなりすみません


ヘルミーネが会敵したころ、エルターン達は夕飯を食べ終え、ゆっくりしていた




「・・・なんか、ヘルミーネ、遅くねぇか?」




「また迷ったのでしょう。」




エルターンとセレーナがヘルミーネの帰りが遅いことを気にしている




「だが、道は教えた。あいつは一度教えられたことは忘れないし、迷ったとしても、半日ありゃ、帰ってこれるはずだ。」




「・・・そうですね。私、探してきます。」




「頼む。」




セレーナは剣を取り、ヘルミーネを探しにいった




* * *




ーー剣の里と隣町の中間地点にある、森の奥




「ずいぶんと怖いことをおっしゃるようですね。剣神様は。」




オッカーが微笑しながらそう言うとヘルミーネは斬りかかった


その一撃は森の木々をなぎ倒し、オッカーの胸を斬った




オッカーの胸から鮮血が流れ出てくる


しかし、致命傷にはいたっておらず、オッカーは胸に手を当て、傷を治した




「危ない危ない。少しでも反応が遅れていたら死んでいました。」




オッカーはそう言いながら胸を回復するときに自身の手についた血をなめた




「・・・魔人族でも、大抵の奴は一撃で終わるのですが。貴方、何か面倒な能力を持っていますね?」




「ご名答。私はコンマ3秒先までの未来が見える。だから、あなたがどの型でどこから攻めてくるか私にはお見通しなのです。」




「その割には、随分と攻撃を食らっていた気がしますが。」




「フフフ・・・それはあなたが速いからです。未来が見えるだけですし、体が動かなければ意味がない。ですが、あなたの攻撃が致命傷にならない程度にはよけることができます。」




「・・・そうですか。」




刹那、ヘルミーネが再びオッカーに斬りかかる


オッカーは土魔法で剣を生成し、それを受け止める




「私相手に剣術勝負ですか?」




「いえ、その場しのぎをしただけです。」




その時、無数の岩の弾丸がヘルミーネを襲う




弾丸は10秒間、発射され続けた


土煙が起こり、地面に多くの穴が開いた




しかし、土煙が晴れた時に、姿を現したヘルミーネは無傷だった




「未来が見えていようと、私に決定打を与えられないのでは意味がないです。」




「それはお互い様でしょう?私はあくまで足止め。ですが、あなたは急いで里へ戻らねばなりません。・・・今から行ったところで半日かかりますが。」




「なるほど。明朝に襲撃するのですね。」




「はい。貴方が今すぐ私に勝っても、到着するころには昼です。」




「わざわざ情報を流してくれるということは足止めに自信があるからってことですよね。」




「はい。そもそも橋を壊した時点で私の勝ちです。」




するとヘルミーネは剣を鞘に納めた




「ならば私はみんなが昼まで耐えてくれることを信じて、今すぐにあなたを殺しましょう。」




するとオッカーは不敵に笑い、ヘルミーネに斬りかかった




「ククッ・・・無駄ですよ!」




その時、あたりが一瞬で静まった


そして、オッカーの目には無数の斬撃が見えた




(なんだ、これは・・・未来の・・・)




「百花繚乱」




ヘルミーネが視認できない速さで抜刀、その瞬間、半径3メートル以内のすべてのものが細切れになった




否、塵とかした




「あ、がっ・・・。」




オッカーも細切れになり、崩れ落ちた




(何故だ。なぜ、私の未来死をもってしてでもとらえきれに速さの剣戟だと?ありえない、ありえ・・・)




オッカーは細切れにされ、苦悶の表情すらできずに息絶えた




ヘルミーネはオッカーを気にも留めず剣を鞘に納めた




「勝った。・・・早く、早く里へ戻らなきゃ!」




ヘルミーネは急いで里へ向かった




* * *




ーー同時刻、セレーナは里と隣町をつなぐ橋の前で茫然としていた




「これは、誰が・・・。」




橋が大破し、使えない状態になっていた


しかも、人為的に壊されているようだった




その時、後ろから声が下




「おいおい、やっぱ誰か来たのかよ。」




振り返ると滅紫けしむらさき色の髪を伸ばした魔人族の男が出てきた


歯はギザギザしている


瞳は黄色で腕には蛇のタトゥーが彫られていた




「貴方の仕業ですか?」




「いや、俺はただの見張りだ。仲間の帰りが遅くて様子を見に来た奴を殺すためのな。死ぬ前に覚えとけ、俺の名はグラオリラだ!」




そう言いながらグラオリラはセレーナに斬りかかった




* * *




そのころ、エルターンとフィデリア、レオ、リリーの四人はヘルミーネらの帰りを待っていた




「もう、3時前だぞ?こりゃ、何かあったな。」




「そうね・・・私も見に行こうかしら。」




「駄目、フィデリア。もし、二人とも死んでたら、ありえない話だけどそうだったら、私たちが言っても無駄になっちゃう。」




リリーがフィデリアを止める




「なら、どうするってのよ!」




「落ち着け、フィデリア。」




エルターンがフィデリアを座らせた




(剣の里周辺で二人の実力者が帰ってこない?二人の命を狙った犯行か?いや、セレーナさんはたまたま様子を見に行っただけ。ヘルミーネさんを殺すのもリスクが高すぎる。何が目的だ?・・・いや、まさか)




一人で考え込んでいたレオが口を開く




「エルターンさん。」




「なんだ。」




「剣の里周辺でこのような事態になっているということは剣の里を狙った犯行かもしれません。理由はわかりませんが。ですが、仮にヘルミーネさんの命を狙うという犯行だとすると、そんな危険なこと、よほどの理由がないとしませんよ。」




エルターンは険しい顔になりながらこう言った




「確かに、其れもあり得る。というか、其れしかないが、こんな田舎に何の用だ。」




「確かに、ヘルミーネさんとセレーナさんがいないとはいえ、剣の里は実力者がそろう里。ここを狙うなんて、馬鹿か戦闘狂ぐらいしか・・・。」




その時




「やめっ、ぎゃぁぁ!」




門下生の悲鳴が聞こえた





ーーー剣の里に襲撃者が現れる

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