28 えへへ・・・私のことが好きなんだ(勘違い)
2章最終回!
「すみません・・・まじですみません・・・。」
レオが八大神煌に土下座している
「ま、まぁ、しかたな・・・仕方なくはないわね・・・。」
アレシアも困惑している
なぜなら、リリーとフィデリアがなぜここに来たか聞いてしまったからだ
その内容は一人の男が審議のために無断で王都に行っただけで、連絡係や警備を数十名気絶させ、王城に侵入、さらには審議に乱入したというものだった
まさに、前代未聞だ
「え、えっと、これは、その・・・申し訳ございません・・・。」
「私もです。申し訳ございませんでした・・・。」
フィデリアとリリーはようやく頭を冷やしたのかレオとともに顔を青くしながら土下座している
「許してやれよ。面白かったし。」
「僕もそう思うよ。もう疲れたし、今からこの子たちを裁く気にもなれない。」
ウォーモンガーとランスはめんどくさそうにそう言った
ほかのメンバーもやれやれというような感じだった
「そうね・・・いいわ。今回は不問としましょう。かえっていいわ。」
「「「ありがとうございます」」」
レオ達は安心して、その場にへたり込んだ
「・・・それで、私もいいの?」
ヴィオレットが心配そうにそう言った
「いいわよ。ただ、これから魔人が来た時にはあなたにも戦ってもらうわ。いいわね?」
「・・・それがレオを守るためならば。」
「一途だわね・・・若いっていいわねー。」
アレシアがうらやましそうにそう言った
「私、これでもあなたの4倍くらいは生きてるわよ。」
「あ、魔人とのハーフだから・・・そうよね。・・・でも、それでも人間で換算すると私より若いわよね?」
「そうね。今152だから・・・15,6歳くらいかしら」
「ひゃ、150・・・。」
「魔人の寿命がおよそ2000歳。私はハーフだから、そうね、1000歳くらいが寿命かしら。」
なるほど
人間の寿命を100歳と仮定した場合、単純計算でヴィオレットさんはおよそ15歳
え?
15歳?
「お、俺より肉体年齢が下・・・・?」
「あらレオ、そんなに驚くことかしら?」
「だって、ヴィオレットさん、20代にしか見えないもん!10代で出していい色気じゃないよ!」
「嬉しいこと言ってくれるわね。」
その時
「二人とも、なぜ、自分たちの世界に入っているのですか?」
リリーの恐ろしいほど低い声が聞こえた
「り、リリーさん・・・これは・・。」
「言い訳はいいです。」
「あの、ごめんなさい・・・。」
なぜか浮気した彼氏みたいになってしまっている
「そうじゃなくて、私に話しかけてください。」
「それはどういう・・・?」
「レオさんが魔人と会敵していたって聞いて心配だったんです。だから、無事と分かって嬉しくて、それでやっと会えたから、会話をしたかったんです。」
リリーはそう言ってレオに近づいた
(心配してくれていたのか・・・うれしいな)
「ごめんね、リリーさん、これからいっぱい話をしよう。」
「はい。」
リリーは涙を目にためながら嬉しそうにうなずいた
「あら、レオ君、いろんな女の子をたぶらかしているのね?」
アレシアがにやにやしている
「たぶら・・・そんなことしてません!」
「なるほど、無自覚なのね・・・罪な子ね。」
俺が無自覚たらしだって?
そんなわけないだろ!
「リリーさん、違うよね?」
「いえ、レオさんはたらしです。」
「リリーさん、そこは否定してほしかったよ・・・。」
「否定も何も事実よ。あんた、気を付けないと刺されるわよ。」
フィデリアがさらにレオを追い詰める
そして最悪のタイミングでディリジェントがこういった
「そういえばレオ君、君には心に決めた人がいると馬車で聞いたけれど、もしかしてこの中にいるのかな?」
「ちょ、ディリジェント様!」
その瞬間、リリーの目が光った
「レオさん、その話詳しく・・・。」
「その場しのぎに言っただけだから許して・・・。」
こうしてめちゃくちゃな審議は終わった
* * *
リリーに散々問い詰められた後、レオは気分転換に城内の庭園に来ていた
庭園にはきれいな花が一面に咲いており、思わず目を奪われてしまいそうになった
「さて、どこかで一人でお茶でも・・・。」
その時、誰かの声が聞こえたのでそこへ行ってみるとエルミーネが何やら独り言を言っていた
「それではあなたは新婦、エルミーネを愛すると誓いますか?・・・誓います。新婦、エルミーネ、あなたは新郎を愛すると誓いますか?・・・はい!・・・それでは誓いのキスを・・・きゃー!恥ずかしくてできま・・・。」
「何をしていらっしゃるのですか?」
「ああああああああ!いやぁああああああああああ!見ないでぇ、私は、庭園の雑草にでもなっておきますからぁ!わすれて、今見たことは忘れてぇええ!」
「あ、えっと、夢を見ることはいいことですよ・・・?」
悪いことしちゃったなとレオは思った
エルミーネがこっそり庭園の隅で何を話しているのか気になってしまい話しかけてしまったのだ
「ははは・・・夢、夢ですよね・・・私みたいな陰キャを妻にしてくれる人なんていないですよね・・・。」
そういってエルミーネは泣き出した
「え、エルミーネさん、そんなことはないと思いますよ!」
「え?」
「エルミーネさんは美人ですし、きっとモテます。」
「そ、そそそ、それは、あなたも私を魅力的だと・・・・?」
「ま、まぁ、そうですね。」
(慰めてあげないといけないし褒めないと)
「そうですか・・・えへへ・・・レオさんと言いましたね。婚姻届けは私が書いておきますね・・・。」
「いや、なんでそうなるんですか!」
「だって、私が好きだからそう言ってくれたんですよね・・・。」
なんかものすごい勘違いをされてしまっているようだ
「えっと、これはあなたを励ますために・・。」
「照れなくていいんですよ。結婚したら私を好きに使っていいですから。」
「そんな、自分を道具みたいに言わないでください!」
「優しいですね・・・ますます惚れちゃいました。」
何で誤解解こうとしたら悪い方向に行くんだよー!
「そうだ、今度二人で剣の里に行きませんか?もう5年は私帰ってなかったんですけど、やっぱり結婚報告くらいはしないといけないですし。」
「剣の里?」
「はい、私が剣を鍛えた場所です。フィデリアちゃんも昔はそこにいたんですよ。・・・私をよくニートだってバカにしてきましたけど。」
なるほど
剣・・・
剣の里か
力を蓄えるにはいい場所かもしれない
今の俺に一番足りていないのは身体能力だ
魔法は科学知識で何とかなるが、身体能力はそうはいかない
一時的に超人になれるものの、負担が大きすぎる
そこに行けば、俺だって上級剣士くらいにはなれるかもしれない
「わかりました、行きましょう!」
「!その気になりましたか!・・・それでは、来週の今日の曜日に王城の前に集合しましょう!」
「はい!」
レオは魔人に対抗するために力をつけようと剣の里へ向かうことを決めるのだが、それはエルミーネにとっては結婚しますと言っているようなものだ
そしてそれをレオは完全に忘れている
こうしてレオは剣の里へ旅立つことになる
そして、“ある男”の襲来で、絶望と武の頂を知ることになる
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