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2 あの娘がヤンデレになることを俺はまだ知らない

2話目です!

今日は、ヒロインとの出会いの話です!

「お前、嘘だろ?」


汗がだらだら流れてくる


どうやら、とんでもないことをしてしまったようだ

いや、待てよ

ここで『見たか!俺の実力を!』と言えば俺は主人公みたいになれるのではないか


森を燃やし尽くすほどの火力技を持つ、爆炎の魔法使いなんて言われたりして・・・

そう、森を燃やし尽く・・・


森、燃やしちゃったの犯罪では?


がくがくブルブル


震えが止まらない


前世だったら犯罪者として逮捕される


「すみません、皆さん。さっきの爆発を起こして倒した話、嘘です。ちょっと、かっこつけたくて・・・。」


(ううっ、俺の主人公ライフが・・・・)


ここでスライムを倒したことを認めると主人公ではなく、犯罪者になるリスクがあるため、泣く泣くうそをついた。


「ハハハハハ! おい、お前ら聞いたか? かっこつけたくて嘘ついたんだとよ!」


「ああ、最高じゃねえかガキ!」


「てことはその核はたまたま地雷を踏んで爆発したスライムの物ってことだな?」


「は、はい・・・。」


ああ、恥ずか死しそう

これじゃ、永遠にギルドの笑いものじゃん

次のクエストで見返して・・・


あんまり派手にすると爆発の犯人俺ってバレちゃうじゃん

ということは俺、あの技、隠れて使わなきゃいけないじゃないか


みんなにピンチに駆けつけて、火力技でかっこよく決める主人公になれないことが確定した


だが、悲観するな

前世では実力隠している最強主人公も人気があった

そちらにシフトチェンジするのもいいかもしれない


俺は前向きに考えた

そして、まずは目の前のことを解決しようと思った


「すみません、これ、拾ってきたやつじゃ、お金になりませんよね。」


受付嬢に恐る恐る尋ねると


「申し訳ございません。その通りです。」


と言われた


もうすでに夜になっており、これ以上の行動は危険だと判断し、無一文のまま、ギルドから出て行った

やけどの治療はサービスでしてもらえた


* * *


「あー泊るところないよ・・・。」


(金がないから野宿するしかないか)


だが、あれこれ2時間寝床になりそうな場所を探しているのに全くない

これでは、路地裏で寝ることになる

異世界の路地裏に入ると、ろくなことにならない

前世の知識(ネット小説)でそれを知っている俺はどうすることもできず、路頭をさまよった


その時


「オラオラ! 少しは抵抗してみろよ!」


なんだ?

喧嘩か?


のぞくと、あの銀髪の受付嬢が大男に蹴られていた


「な、何しているんですか!」


声を震わせながら止めに入った

本当は見過ごしたいけれど、なぜか体が動いてしまった


受付嬢は顔や腕にあざを作っており、来ているギルドの制服も汚れていた


「止めんなよ、最弱小僧。こいつはな、女遊びが激しく、借金まみれだった父親と、娼婦の母親の子だ。そんな薄汚い奴にはお仕置きが必要なんだよ。」


「お母さんが娼婦になったのは、お父さんの借金を返すた・・・っ!」


「うるせぇ、黙れ!」


男が受付嬢を何度も蹴る

受付嬢は体を丸めてそれを受けている


俺は男の非道な行為に、虫唾が走った


あいつもこの子が悪くないことはおそらく分かっている

だが、日ごろのストレスをぶつけるために受付嬢をいじめているのだろう

俺の同級生にいた不良も同じような感じだったからわかる


受付嬢を助けなくては


「それ以上したら許しませんよ。」


公衆の時にもらった安物の剣に手をかける


「あぁ? 最弱小僧が俺に歯向かうのか? Bランク冒険者の俺に?」


なるほど

何故ギルドでこの受付嬢が冷遇されていたのか分かった


こいつが受付嬢をかばったやつを倒していくから、みんな、目を付けられないようにこそこそしていたのだ


Bランクか

あのスライムより強い


だが、相手は人間だ

おまけに俺をなめている

それならば、いくらでもやりようはあるはずだ


「後悔しても知らねえぞ、ガキィ!」


男が斧を振り下ろす


風が切れるような速さと威力だ

それを何とかかわす


思ったより強いな

魔力もそこまで回復してない

手早く済まそう


「ウィークフレイム」


火魔法を男に発動した


目つぶし程度になればいいと思っていた

だが・・・・


男はもろに食らい、倒れた


「え?避けられないの? Bランク、だよね?」


俺が驚いていると


「短縮詠唱ができるんですか!?」


受付嬢が驚愕していた


あ、短縮詠唱してたんだ

無我夢中で自分が何してたか気づかなかった


それにしても、短縮詠唱って難しいことなのか?


「すごいことなんですか?」


「当たり前です! 通常はAランク以上の魔法使いしかできません。Bランクでも上位の者しか・・・」


なるほど

Fランクの俺ができるとは思っていなかったわけだ


そのせいで男はもろに食らったのか

なら・・・


俺は意識がもうろうとしている男に近づいた


「何するつもりだ・・・。」


男がうなり声をあげながら言うと


「理不尽な理由で暴力をふるう人間にお仕置きです。」


俺が何をしようとしているのか分かった男は顔を青ざめ懇願した


「止めろ、やめてくれぇ!それだけは、もうしないからぁ!」


「そうですか。なら、今回のお仕置きで懲りてくださいね。じゃないと、次は去勢です。」


俺は男の股間に百発キックをかましてやった


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!」


* * *


男が緊急搬送された後、受付嬢と二人で酒場に来た

彼女のおごりでね


「あの、先ほどはありがとうございました。」


「いえいえ、気にしないでください。」


俺は好青年を装っている

なぜなら目の前の受付嬢にかっこつけたいからだ


二人きりで、酒場に・・・

(もしかして、ぐへへな展開になったりして・・・)


その時、真剣な目で受付嬢が見つめてきた


「あの、レオさん。何か、お礼ができないでしょうか? 私、助けられてばかりじゃ、申し訳ないです。」


「え、何でも!?」


顔を赤らめながら言うと


「え、エッチなことは禁止ですっ! 不純です!」


心の中読まれてるー!

トホホ・・・


「それじゃぁ、何にしようかな。」


どうしようか

今必要なのは・・・寝床だ


「なら、しばらく、あなたの家に住まわせてください。」


「へっ!? え、エッチなことは禁止だって・・・」


受付嬢が顔を真っ赤にしている

手で顔を覆い隠しているが、指先まで真っ赤だ


「違います!寝床がないから部屋を借りたいだけです!あなたを襲う気はありません。」


俺も顔をリンゴのように赤らめて誤解を解こうとした


「あ、ああ、エッチなことではないのですね・・・ふぅ・・・。」


受付嬢は安心して溜息を吐いた


「駄目ですか?」


あったばかりの男を家に泊めるのは厳しいよな


だが、その心配は杞憂に終わった


「いいえ、泊めましょう。あまりきれいな部屋ではありませんが。」


まじで?

これで、しばらく寝床に困らないぞ!


「ありがとうございます!」


嬉しさのあまり、受付嬢の手を握ると


「やっぱり、レオさん、エッチですっ!」


受付嬢がそう叫んだ


そうか、俺はエッチか

ははは・・・嫌われたのかな


* * *


なんやかんやで受付嬢の家に着いた

ん?待てよ

これから一緒にしばらく暮らすのに、この人の名前を知らないぞ?


「あの、あなたの名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」


受付嬢は忘れていたとでも言いたげな顔で答えた


「私は、リリー・ライネリーベです。」


リリーさんか

いい名前だ


「よろしくお願いします。リリーさん。」


「こちらこそよろしくお願いします。レオさん。」


こうして同棲生活が始まるのだが、レオはこの時、思いもしなかった。

リリーがどんどんヤンデレになっていくことを


ピュアなリリーがヤンデレに!?

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