17 意識してしまうとドキドキする
死闘決着!
「ヴァイオレット・ライトニング・フィスト」
「ぎいやぁあああああ!」
レオの渾身の一撃でミルヒヴァイスは倒れた
体を大きく損傷し、再生もままならない
「嫌だ、死にたくな・・・」
「インヴィジブル・ウィンド・ブレイド」
ミルヒヴァイスはレオによって切り刻まれ、消滅した
* * *
「はぁ、はぁ・・・。」
耳が聞こえない
頭が割れそうだ
「ゴフッ・・・」
レオが吐血した
吐しゃ物も混ざっている
体は痙攣し、立つことがやっとの状態だ
(当たり前か。ただでさえ重症なのに、脳のリミッターを外して体に無理させたからな)
視界が真っ白に染まっていく
「リ、リーさん・・・フィデ・・リア・・。」
そして、力なく倒れた
薄れゆく意識の中で、レオは自分を好きになってくれたリリーを見つめた
「あら、こんなところにいたのね。・・・こんなことになるくらいなら私が戦えばよかったわ・・。」
完全に意識を失う直前、誰かの声が聞こえた
* * *
「ここは・・・?」
レオが目を覚ました
(この天井は、赤龍を倒した後、倒れて目覚めた時と同じ・・・)
そうだ、リリーさんは、リリーさんはどうなった
「リリーさん!」
「レ、レオさん!?・・・よかったぁ、もう死んじゃったのかと思ってしまったじゃないですかぁ・・・。」
リリーさんは勢いよく俺に抱き着いてきた
そして、俺の胸板を涙と鼻水で濡らした
(よかった。リリーさんも無事で・・・ん?)
今はリリーさんは両腕でしっかりと俺の体に抱き着いている
そう、両腕で
「リリーさん、腕・・・。」
「あ、右腕ですか!アーサー様が治してくれました!」
え?
あの人、治癒魔術も一流なのか?
天才、いや、才色兼備というべきか
「俺の、脳は誰が・・・?」
「脳?アーサー様はレオさんも治してくれていましたが、脳の方に異常はないと。」
(おかしいな。絶対脳のどこか壊れてたと思うんだが、・・・まぁ、いいか。リリーさんも助かったし)
「よかった・・・俺、リリーさんがもし、死んじゃったらどうしようと・・・。」
リリーさんの無事を確認し、抑えていた涙がつい流れ出てしまう
そして、リリーさんを抱きしめ返した
「レレレレレレレレレレレレレレ、レオさん!?」
リリーさんは頭から湯気が出ている
全身はもちろん真っ赤だ
(リリーさん、可愛いな・・・待って。今、俺からリリーさんに抱き着いて・・・)
「うわぁぁぁ!」
自分が何をしたか気づき、俺は顔を真っ赤にして、ベッドの隅に逃げた
「どうしたんですか?レオさん、もしかして、傷が悪化したとか・・・。」
リリーさんが心配して近づいてくる
「ち、違います!違うからぁ、ちょっと離れてぇ・・・。」
俺はリリーさんと目も合わせられなくなった
「そ、そんな・・私、今回は何もしてないのに・・・せめて理由だけでも!」
更にリリーさんが近づいてくる
「そ、それは言えません・・・。」
(俺のことが好きって気づいてしまって、変に意識してしまってるなんて言えないよ・・・リリーさんといると調子狂いそう・・・)
「そ、それじゃ納得・・・」
その時、リリーさんが体勢を崩し、俺にのしかかる形になった
「うわっ//!」
「ご、ごめんなさいわざとでは・・・」
「入るわねー。」
そして、最悪のタイミングでフィデリアとロージさんが部屋に入ってきた
今、リリーさんは俺にまたがっている状態だ
もっと説明すると、ベッドの上で、男女が顔を赤くしながら男が女にまたがられている
「・・・どうやら、私たちはお邪魔だったみたいね。」
「そ、そうね!レオ、フィデリア!わ、私たちは3時間は戻ってこないから安心しなさい!」
ロージさんとフィデリアは顔を赤くしながら部屋から出ていった
・・・絶対勘違いされてるじゃねぇかぁあああああああああ!
「り、リリーさん・・・」
リリーさんに勇気を出して声をかけると
「レオさん、もし嫌じゃなかったら、このまましちゃいます?」
リリーさんが息を荒げながら言ってきた
リリーさんの顔は獲物を捕らえた肉食獣の顔になっている
え?
ナニを?
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